復讐のために死刑囚拘置所「地下茎」へ入獄した青年が巻き込まれるサバイバルサスペンス。20XX年の日本、犯罪の厳罰化が進み死刑囚が一挙に増加。増えすぎた死刑囚を収監するための地下施設・平坂拘置所が設立された。平坂拘置所設立から7年、桃瀬純矢は、家族を惨殺した死刑囚・櫛目仁吾(くしめじんご)への復讐を果たすため、自ら死刑囚となり平坂拘置所へと潜入をはたす。平坂拘置所は通称、地下茎と呼ばれその詳細は機密とされていた。
本作の舞台となる地下茎こと平坂拘置所は、死刑囚のみを収監する施設。看板はなく、場所の詳細も伏せられている。そこには見上げる空もなく、日の光も届かない。地上のルールは一切通用しない。看守たちは当たり前のように囚人たちに暴力をふるう劣悪な環境だ。主人公の桃瀬は、一家惨殺事件の生き残り。自らの家族を殺した死刑囚・櫛目への復讐を果たすため自ら地下茎へと入獄。看守をまるめこんで櫛目と同房になることに成功する。しかし、櫛目が受けた不可解な裁判の経緯を知り、純矢は他に真犯人がいることを確信する。本当の復讐を果たすため、桃瀬は地下茎からの脱獄を決意。しかし、地下茎は死刑囚を食い物にする恐ろしい闇を抱えていた。
天才的な外科医でありながら殺人鬼として収監されている死刑囚が巻きおこす脱獄×医療サスペンス。原作:石川小松。月島琴乃は、羽川総合病院の新人女医だ。死刑囚の問診のために、日本最大の収監施設「関東第六刑務所」へ院長の命令で向かうことになった。問診を担当することになったのは、切り刻むのが好きな殺人鬼・冬間零時(とうまれいじ)。鉄格子の中でネズミの死体を切り裂いていたその男は、自らを医者だと名乗っていた。
関東第六刑務所は軽犯罪者から死刑囚まで収監するという巨大な収監施設。主人公の冬間は、多くの人間の命を奪った死刑囚として収監されていた。自らを医者だと主張する冬間は、全くの初対面である琴乃の健康状態を、ごく短時間の観察から読み取り言い当ててみせる。驚くのもつかの間、時を同じくして、関東第六刑務所に収監中の国際テロ組織のリーダー・真壁が脱獄を実行。刑務所内の医務室で診察中だった琴乃と冬間のもとに、真壁の仲間に銃撃された看守が逃げ込んでくる。重傷を負った看守を前に恐怖から何もできずにいた琴乃をよそに、殺人鬼のはずの冬間が適切な処置を施す。テロ組織の脱獄劇に巻き込まれたことをきっかけに冬間と琴乃は、運命を共にすることになる。
マーディストと呼ばれる女死刑囚が引き起こすサイコサスペンス。半田畔のライトノベルのコミカライズ作品。キャラクター原案は灰染せんり。夕木音人(ゆうきおとひと)はどこにでもいる平凡な大学生だ。ある日、音人のもとに、東京地方検察庁の検察官・野村朝顔(あさがお)が訪ねてくる。ある受刑者が音人と話すことを条件に重大事件の手がかりを明かすというのだ。その受刑者とは、89人もの殺人を犯した死刑囚・風見多鶴(かざみたづる)だった。
「風見多鶴の作り上げる死体はアートである」多鶴が行った89件もの美しすぎる殺人は、一部で熱狂的なファンを生み出し、彼女を芸術家=アーティストと殺人鬼=マーダーを組み合わせて「マーディスト」と呼んだ。ところが2年前、多鶴は突然自首。しかし多鶴を神格化したフォロワーたちが、模倣犯となって次々と殺人を犯し続けていた。模倣犯の情報を引き出すため、音人は単身で、殺人鬼の多鶴と向き合うことになってしまう。多鶴とは何の関わりもないはずの音人がなぜ指名されたのか、取引を提案された検察の朝顔もまるでわからないという。しかし、年齢も国籍も出身地も不明の多鶴から、何とかして情報を引き出すため、音人にかけていたのだ。
死刑囚のみを収監する監獄島で、脱出を求めて男女の囚人たちが殺し合うバトルロワイヤル。凶悪犯罪に手を染め、死刑を言い渡された罪人たちが送り込まれる監獄島「ディープパレス」。訳ありな少女・アカリはとある目的のため潜入している最中、死刑囚たちの殺し合いにまきこまれる。男女に分かれたチームが殺し合い、勝ち残ったチームが恩赦を与えられる「キリング」が始まっていたのだ。アカリは女死刑囚たちと共に命をかけた闘いに挑む。
外界から隔絶された孤島に収監された罪人たち。彼らはいずれも死刑を言い渡された死刑囚だ。アカリは、ある事件にまきこまれ殺害された父の死の真相をあかすため、この島にあるディープパレスへ潜入していた。潜入の目的をはたしたかに思えたアカリだったが、ディープパレスでは、男女のチームに分かれた死刑囚たちによる殺し合い「キリング」が勃発。命をかけたバトルロワイヤルに参加したのは、腕に覚えのある極悪人ばかり。しかも、飢えた男の囚人たちは、女とみればたちまち体目当てで襲いかかってくる。女の身では危険すぎる状況の中、何としても脱出をはかりたいアカリは、セイラン、シン、ナターシャ、ヤアコという、かなり訳ありな女囚チームに加わる決意をする。
明治末期、囚人たちが隠したといわれる金塊を巡り北海道の大地で繰り広げられるサバイバル漫画。杉元佐一は日露戦争帰りの元兵士だ。戦場では「不死身の杉本」の異名をとるほどの闘いぶりをみせた杉元だったが、今は一攫千金を狙い、北海道で砂金を探しをしていた。戦死した戦友の妻・梅子の病気の治療のため大金を必要としていたのだ。そんなとき、杉元はアイヌ民族の金塊を奪った死刑囚と金塊の隠し場所を刻んだ刺青の噂話を知る。
24人の死刑囚たちの体に刻まれた刺青をすべてつなぎあわせると、莫大な金塊の在処がわかるーー。主人公の杉元は、酔った男からそんな噂話を聞かされる。はじめは半信半疑だった杉元だが、当の男がその刺青の持ち主の一人だったことから、本気で刺青の捜索に動きだす。しかし24人の死刑囚は網走の監獄から脱獄をはたし、北海道の地にすでに散っていた。杉元は、ヒグマに襲われたところを救ってくれたアイヌの少女・アシリパとともに、死刑囚たちの行方を追うことに。アシリパの父は金塊を強奪され、殺されたアイヌ民族の一人だったのだ。しかし、国家予算に匹敵するともいう金塊を狙うのは、杉元だけではない。死刑囚探しは危険と困難に満ちていた。