北海道を舞台にした漫画の数々。過酷な雪国の冬にぶるりと震える? ご当地の特産料理に思いを馳せる?
北海道を描いたご当地漫画を特集
北海道を舞台にした漫画の数々。過酷な雪国の冬にぶるりと震える? ご当地の特産料理に思いを馳せる?
出典:マンガペディア
『鋼の錬金術師』でヒットした荒川弘の作品。大蝦夷農業高校に入学した都会育ちの八軒勇吾。そこで待っていたのは大自然の中で家畜の世話に奔走する日々だった。仲間と一緒にがんばったり罵り合ったりしながら奮闘していく酪農青春グラフィティ!
作者の荒川弘については説明は不要だろう。北海道の農業高校を舞台にした漫画という異色さにもかかわらず、作者自身の実家での農業体験をもとにしたリアリティあふれる農業高校には、汗と涙の「青春」がある。農業や酪農への幻想を思い切り打ち砕きながらも、抱腹絶倒のギャグと、将来への不安や希望に向き合う青春漫画を両立させているのはさすがとしか言いようがない。主人公の八軒は最初こそ農業の過酷な現実に逃げ腰だが、妥協を許さず何にでも真摯に取り組む姿勢には非常に好感が持てる。受検の失敗、農業に興味があってもなくても、一度は読んでみるべき作品だろう。
出典:マンガペディア
大人気サバイバルバトル漫画。日露戦争終結から間もない北海道で、元陸軍兵の杉元佐一が耳にしたのはアイヌが隠した金塊の噂。偶然出会ったアイヌの少女・アシリパをはじめ、アクの強い面子が金塊を巡って北海道中を舞台に、時に戦い、時に食べながら旅していく冒険譚。
アニメも漫画も、ネットでおおいに盛り上がった人気作品。「不死身の杉元」と逞しいアイヌの娘アシリパさんを始め、登場する面子は一癖どころの騒ぎではないクセの強さ。途中からだんだんと犯罪者連中の珍道中になってきている気がしないでもない。作中で描写される狩猟やグルメの描写、男たちのむさ苦しい裸体が話題になりがちだが、作者のアイヌへの思い入れは一際強い。表記や描写にも随所に気遣いと敬意が感じられる点も高く評価されている。バトルの描写や死んでいく悪党のキャラクターも非の打ちどころがない、ヒットするべくしてヒットした快作だ。
出典:マンガペディア
春風明日菜をはじめとした北海道の白玉中学校女子ソフトテニス部の面々が、青春をかけて、しかしマイペースに全国大会を目指す青春スポーツコメディ。新入部員を迎えていざ全国……でもやっぱりどこかマイペースで笑いを誘う毎日を描いた一作。
本作にスポ根要素はかなり少ないと言っていい。試合内容も強運と実力が混ざり合ったような感じで、そもそもがショートストーリーで構成された四コマのような雰囲気の作品なので、手に汗握るスポーツ対決を期待する人は少ないかも。学校の隣が牧場、実家も牧場農家で手伝いのシーンも挟まれるなど、作品全体がおおらかな雰囲気。そんな環境でのびやかに育った少女たちのマイペースさでなごやかな雰囲気が持ち味。厳しい訓練や激闘が多いスポ根モノに疲れた人も、本作を読めばスポーツをのんびり楽しむあの感覚を思い出すこと請け合いだ。
出典:Dybooks
アラサー女子が6年間付き合っていた彼氏にフラれ、11ヶ月。傷ついた心を引きずりながらも、旅行会社の仕事を頑張り、行く先々で美味しいご当地料理に巡り会うグルメ漫画。女性視点から描かれているだけに、女性でも入りやすいお店が紹介されていることも特徴。
北海道限定で発売された冊子から、ローカルテレビでアニメ化され、ついにはコミックスになったという異色の経歴を持つ漫画。グルメ情報誌として始まっただけに、ご当地のおいしいお店を詳細に紹介してくれる、北海道旅行の前にぜひとも読んでおきたい作品だ。主人公がアラサー女子で彼氏に振られて傷心状態だが、親友や後輩とおいしいものを食べて元気になり、恋に仕事に邁進していくというストーリーも展開されていく。有名料理店だけでなくB級グルメもばっちり紹介されており、女性だけでなく男性諸氏にもガイドブックとしておすすめしたい。
出典:SQUARE ENIX
父が倒れて経営の危機に陥った北海道・小樽のベーカリーペンション・雪の森。娘二人が危機を乗り越えるべく、東京から来た父の知り合いのパン職人を招き入れる。まだ若いパン職人・ほしの聖樹だが、パンにかける情熱と技術は本物で……かぶりつきたくなるパンが多数登場するグルメ漫画。
窯から出てきた焼きたてのパンが、ぱりぱりと音を立てて切り分けられる。思わず小麦の焼けた香りを嗅ぎたくなる見事な描写だ。過去に挫折をした主人公が、かつてのライバルと再び出会ってグルメ勝負をするなどの展開もありつつ、とにかく美味しそうなパンの描写が最大の特徴である本作。一方で小樽の異国風の街並みの描写なども美しい。運河が街中を流れ、小樽港付近から海へとつながる街の様子がていねいに描かれている。小樽を観光する予定があるなら、ぜひともこの漫画で小樽の魅力を知ってから出掛けてほしい。
出典:マンガペディア
北海道某所にあるファミリーレストラン「ワグナリア」を舞台に繰り広げられる、クセが多い、クセしかない店員とその関係者が繰り広げる、ボケとツッコミが止まらないノンストップコメディ漫画。2010年にテレビアニメ化、2012年には舞台化。また、WEB版も作者のサイトで不定期連載され人気を博した。
小さいもの好きな小鳥遊宗太が種島ぽぷらの勧誘に乗ってアルバイトを始めたファミレス・ワグナリアは、奇人変人の巣窟。しかし小鳥遊も十分なほど変人だった……何だかんだと9年連載を続けて大団円を迎えた長寿作品だが、全編にわたってラブコメあり、バトルあり、ツッコミが追いつかないボケの連続のめくるめく展開。登場人物はたくさん出てくるのに、常識人はたぶん、1人か2人しかいない…! 全員が欠点も長所も合わせ持っていて、男女問わずに愛着を感じずにはいられない。作中でワグナリアの客からの評価が「やみつきになる」だったが、まさに一度読み始めるとやみつきになるコメディ漫画である。
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