勉強が苦手で運動も苦手な優しい男子・町田くんの日常を描いたヒューマンドラマ。主人公の男子高校生・町田はじめは、平凡だけど優しい男子。彼と出会ったヒロインの女子高校生・猪原奈々は、その「人たらし」的な優しさに触れて、心の傷を癒されていく。2015年に第19回文化庁メディア芸術マンガ部門・新人賞受賞をはじめ、数々の賞を受賞。2019年に実写映画化。
本作に登場する優しい男子は、主人公の男子高校生・町田はじめだ。彼は平凡なルックスながら、その優しさで誰からも愛される稀有な存在である。町田君は勉強も運動も苦手で不器用だが、困っている誰かを助けることを厭わない。そんな町田の優しさの原動力は、彼が「人が好きだから」である。本作のヒロインである女子高校生・猪原奈々も、町田に魅了された一人だ。彼女は過去のトラウマから、人と触れ合い傷つくのを恐れるあまり、クラスで孤立していた。しかし町田の裏表のない優しさは、彼女の孤独な心を次第に溶かしていく。いつしか、猪原の想いは恋に発展していくが、町田は恋愛には鈍感。だが猪原と接するうち、町田も彼女に惹かれていき、自身の中にある特別な感情に気付く。優しい男子である町田の周りには、優しい世界が広がってる。
女子高校生と個性豊かな男子達が、下宿での共同生活で繰り広げる初恋青春ストーリー。主人公・芹沢天は、「岩女」というあだ名が付けられるほど肝が据わっている女子高校生。彼女は、下宿生活を始めた先で、女子に優しすぎるほど優しい男子・理久と、読書が好きな天然男子・千秋の2人に出会う。天は彼らと交流するうち、自然と絆を深め合っていく。
本作に登場する優しい男子は、学生だけの下宿「星野下宿所」で暮らす男子高校生・水原理久だ。主人公の女子高校生・芹沢天は、友人に勧められて下宿生活を始める。そこで出会ったのが、女子に優しすぎる男子である理久。その優しさがただの軟派な男子に見えた天にとって、理久の第一印象は最悪なものになってしまう。しかし天は、理久の優しさが、人を傷つけたくない故のものなのだと気づく。理久を取り巻く環境と、それにより抱えた苦しみの深さが、理久の優しさを作ったのだ。天は、自分の感情を犠牲にしてまでも、周りとの調和を大切にしようとする理久の姿に惹かれていく。いつしか自分も、彼に見合うような人間になりたいと思い始める。そして天は、理久の苦しみを解消するための行動を起こしてく。
彼氏が欲しい女子高校生の恋愛奮闘ストーリー。主人公の女子高校生・小桜ののかが、合コンで知り合ったのは、ポーカーフェイスだけど優しい男子高校生・桐山直也。「年末のカウントダウンまでに彼氏が欲しい」と焦るあまり空回り気味のののかを、桐山は面白がって見守る。果たしてののかに「素敵な彼氏」はできるのか。
本作に登場する優しい男子は、主人公の女子高校生・小桜ののかが合コンで出会った男子高校生・桐山直也だ。彼は、歯に衣着せぬ言い方をするため、冷たい人間のように見えるが、じつは心優しい男子。一見、クールすぎて誤解を受けやすい桐山だが、ののかへの接し方は、恋する乙女が男子に求めている「優しくて素敵な彼氏」そのもの。ののかは、幼い頃に見た、年末年始のカウントダウンを一緒にすごすカップルに憧れている。彼氏欲しさにいつも大騒ぎしているが、桐山は彼氏でもないのにいつもののかのそばにいて、的確なアドバイスをくれる。はじめは反発していたののかだが、桐山の秘めた優しさに気が付いていき、紆余曲折の末、付き合い始めることに。ただ「彼氏」が欲しいだけだったののかに、桐山は誰かを「好き」になる大切さを教えてくれたのだ。また、ののかだけが、桐山のクールさの影に潜む優しさに気が付いたのである。
文武両道な見た目とは裏腹に、大和撫子的な優しい性質を持つ男子高校生・正宗飛鳥と、美少女なのに日本男児みたいな性格の女子高校生・都塚りょうの学園ラブコメディ。本作は、男らしさ・女らしさを題材に描いているが、ジェンダーの在り方について皮肉る場面もあり、世間の話題となった。2009年にはテレビドラマ化。同年、「オトメン」は新語・流行語大賞の候補になった。
本作に登場する優しい男子は、主人公の男子高校生・正宗飛鳥だ。彼は、幼い頃より親から男らしくあることを強要され、趣味や特技が乙女チックな「オトメン」であることを隠して過ごしていた。だが彼は、自分とは対照的に、豪快で正義感を包み隠さない女子高校生・都塚りょうに一目惚れ。彼女に受け入れられ、飛鳥は本来の「オトメン」としての自分を解放していく。飛鳥とりょうは、一見、正反対の性質でありながら、共に優しい男子と優しい女子だ。本作で描かれる「女らしさ」「男らしさ」を超えた、人としての”優しさ”に注目してほしい。
両親を亡くした4兄弟のファミリードラマ。柚木家は、社会人の長男・隼人、12か月違いで生まれた中学1年生の次男・尊と3男・湊、小学1年生の4男・岳の4人暮らし。彼ら4人が力を合わせ、楽しくも忙しなく、力一杯暮らす日々を描く。
本作に登場する優しい男子は、柚子家の次男・尊だ。両親を亡くし、4人で力を合わせて暮らしている柚子家の兄弟。4月生まれの尊と、3月生まれの3男・湊は、兄弟でありながら、同じ中学1年生だ。湊は尊より一回り体が小さく、12か月の年の差を感じながら日々生活している。何かと競ってくる湊に対して、クールにふるまう次男・尊。一見、湊のことを相手にしていないように見えて、本当は弟のことが可愛くて仕方がない。「お兄ちゃん」である尊は、湊の弟らしい自由奔放な振る舞いに、我慢をすることも多い。けれど、それも含めて、湊の事を優しく見守り、時にはフォローする。優しい男子である尊と湊の間には、他人には計り知れない強い絆がある。