異世界に召喚された主人公が世界を変える英雄として奮闘するバトルマジックファンタジー。VRゲームにおける一般的な制限を無視した、完璧な五感の再現ができる規格外のVR-RPG「イルランデ」のヘビーユーザーであるソージ。彼は突如異世界に、英雄になりうるホムンクルスとして召喚される。そこはソージがこれまで楽しんできたゲーム・イルランデの世界そのものだった。ソージはゲーム内で培った知識と魔術を武器に、定められた運命という強大な敵に挑む。
熱狂的なイルランデユーザーであるソージは、イルランデが突如サービスを終了すると知り絶望する。そんな彼にゲーム側からある提案がなされた。2つの条件を飲むのなら、ニューゲームの状態でイルランデに招待しようというのだ。条件は、一度現実に戻れば二度とイルランデには戻ってこられないということ、そしてニューゲームは存在せず、死ねば強制的にログアウトになること。ソージは迷うことなく現実世界を捨ててイルランデへ行くことを決意。ゲーム用の機械を使うことなくイルランデの世界へ入り込む。しかしそこはゲームのイルランデと同じ歴史を辿るものの、ゲームではない異世界、真のイルランデだった。現実となったイルランデで、ソージはゲーム内で体験した悲惨な運命を変えるべく立ち上がる。
蜘蛛の魔物に転生してしまった主人公が見知らぬ世界で生き延びるために奮闘する異世界サバイバルファンタジー。とある世界では、勇者と魔王が熾烈な戦いを繰り広げていた。彼らの強力な魔法はこちらの世界にまで及び、ある高校の教室で炸裂し、結果そこにいた生徒たちは死んでしまう。そして死んだ生徒たちの魂は異世界へと渡り、転生することになった。その一人である主人公の「私」は、魔物としては最下級である蜘蛛の魔物に転生してしまいショックを受ける。2020年テレビアニメ化。
気づいたとき「私」は、化け物がうごめくダンジョンで蜘蛛型の魔物として生を受けていた。周囲には自分同様、卵から孵ったばかりの大量の蜘蛛たち。ショックを受けながらも現実を受け止めた「私」は、とにかくこの世界で生き延びねばと行動を起こす。しかし「私」が転生した蜘蛛は魔物の中でも低位の存在であり、ダンジョン内には危険な他の魔物がはびこっている。魔物しかいないため食料の問題もあり、すでに詰んだ状態に追い込まれている「私」。武器となるのは元・人間としての知能と、人並みはずれた強いメンタルのみだ。突然放り込まれた異世界で蜘蛛となった「私」が、どのように生き残り自分の居場所を確立させていくのか。「私」が取る行動から目が離せない異世界転生作品だ。
剣に転生した主人公と獣耳の少女の冒険を描いた異世界ファンタジー。交通事故で死亡した30歳の男性。彼は異世界に剣として転生した。物であるため当然人間のようには振る舞えないが、何故か自力で動ける彼はその身体を振るい、遭遇する魔物を倒してレベルアップしていく。しかしある日、休憩しようと地面に突き刺さったところ、そこが特殊な場所だったらしく抜けなくなったからさあ大変。そのまま1ヶ月が経った頃、彼の前に一人の少女が現れる。
奴隷として奴隷商人に連れ回されていた獣耳の少女・名無し。ある日、名無したち奴隷を乗せた馬車が大型の魔物に襲われ、名無しは生命の危機に陥ることになる。必死に逃げる名無しの目に飛び込んできたのが、地面に突き刺さった一振りの剣だった。言葉を話す剣は名無しに自分を抜いて使うよう言い、名無しはその言葉に従って剣を引き抜き、魔物を倒すことに成功する。この剣との出逢いにより念願の自由を手に入れた名無しはフランと名乗るようになり、フランは剣に師匠と名付け行動を共にすることになった。剣とその装備者となった彼らが冒険を繰り広げる中でどのように絆を深め、何をなしていくのか。異色のコンビの成長と活躍は、読者をわくわくした気持ちにさせてくれる。
他人を一切信じられなくなったひねくれ勇者の起死回生ファンタジー。オタク大学生の岩谷尚文(いわたになおふみ)は、図書館で不思議な本を見つけたことをきっかけに異世界へ飛んでしまう。そこで尚文は選ばれし4人の勇者の内の一人・盾の勇者として国を守ることを国王から命じられた。しかし冒険に出て僅か3日で仲間から裏切られ、勇者としての名声は瞬く間に失墜。誰も信じられなくなり一人で旅に出た尚文は、そこで亜人の少女・ラフタリアと出逢う。2019年1月にテレビアニメ化。
盾の勇者として召喚された尚文には、一般的に勇者と聞いて想像される強さは備わっていなかった。その名の通り彼が使う「武器」は盾。攻撃の手段は持っていなかったのだ。裏切りによって人間不信に陥った尚文は一人で旅することになるが、攻撃の手段がなければ旅は厳しいものになる。そこで彼は奴隷商人からタヌキ系の亜人である少女・ラフタリアを買い、彼女を攻撃役としたパーティを組むことにした。異世界で心に傷を負った尚文と、奴隷として凄惨な時間を過ごしてきたラフタリア。心を閉ざしていた2人は、旅の中で様々な困難を共に乗り越えることで徐々に信頼関係を築き上げていく。どん底にいた勇者が信頼できる存在と出逢い成り上がっていく様子に、読者はスッキリとした気持ちになるはずだ。
乙女ゲームの悪役令嬢に転生した主人公が破滅フラグを回避するべく奔走するラブコメディ。公爵家に生まれ、両親から甘やかされて育ったために高慢になったカタリナ・クラエス。彼女の前世は事故で死んだオタク女子で、今生きている世界は前世でハマっていた乙女ゲームそのものだった。ゲームの内容を思い出し、自分が最終的に破滅する悪役であることに気づいたカタリナは、近い未来に訪れる破滅を避けるため様々な手を尽くす。2020年4月にテレビアニメ化。
転んだ衝撃で、自分が前世で17歳の女子高生の時に死んだことを思い出し、さらに今の自分が前世で遊んだ乙女ゲームの悪役令嬢で、その令嬢の末路が悲惨なものであったことに気づいたカタリナ。このままではまずいと、彼女はあの手この手で自身の破滅フラグを回避しようとする。するとその行動がヒロインの攻略対象である男性たちのみならず、各ルートのライバルキャラやヒロインの心さえも動かしてしまい、思いがけず愛されキャラになってしまい、良くて国外追放、最悪は死であるはずだったカタリナの未来は大きく変化することになる。カタリナの破滅フラグ回避のための的外れな行動や無自覚に周囲の心を掴む様子に、読者は思わず口元を緩ませてしまうことだろう。