スチームパンク世界が舞台の漫画52 Pt.

蒸気機関が発達した世界!スチームパンクの世界観で描かれる漫画5選

作成日時:2019-01-30 10:00 執筆者:マンガペディア公式

スチームパンク世界が舞台の漫画

出典:小学館

スチームパンクとは、蒸気機関が発達した世界を舞台に描かれるSF作品のこと。様々な蒸気機関と歯車の世界が登場するスチームパンク5作品を紹介しよう。


『アトランティド』

出典:小学館

本作は「蒸気と歯車の世界」と「失われたアトランティス文明」をミックスし、独自のスチームパンク世界を構築している作品だ。主人公・サリーは、スラム街で生きる孤児たちのリーダー。「謎の黒い指輪」を偶然手に入れたサリーが、何気なく指輪をはめると、見たこともない機械仕掛けの敵が襲い掛かってきた。サリーのピンチを救ったのは、指輪から現れた不思議な機械。それは文明を超越した特殊な機械だった。

19世紀、産業革命真っ只中のロンドンが舞台のスチームパンク作品。主人公・サリーは、スラム街で生きる孤児グループのリーダーだ。孤児たちの中で唯一、文字を読むことができ、簡単な医術も身につけている。卓越した才能を持つ少年なのだ。だがサリーは、過去の記憶を失っている。サリーが失った記憶には、ある秘密が隠されているという。その秘密に触れた時、サリーが偶然手に入れた「謎の黒い指輪」が光る。自身の失われた過去と向き合い、指輪の謎を探るため、サリーは仲間とともにロンドンを旅立つ。蒸気と鉄の臭いが入り混じり、人智を超えた超科学の狼煙が上がる、新約スチームパンクアクション。


『蒸気王』

出典:amazon

大日本帝国の首都・東京を舞台にした、スチームパンクギャグ漫画。「蒸気の力」を身に纏ったヒーローが、怪盗を成敗し、帝都の平和を守る物語だ。『電脳なをさん』で知られる唐澤なをきと、その兄でサブカル・カルトにめっぽう詳しい唐沢俊一の共作だ。唐澤なをき作品ならではの、ギャグ満載のドタバタコメディとなっている。

本作は、日本におけるスチームパンク作品の先駆けとも言える。物語の舞台は、蒸気の力が花開いた文明開化の時代。大いなる発展を遂げた帝都・東京で、「電機の力」を信奉する盗賊団が暗躍をはじめた。社会秩序を乱す彼らの狼藉を阻止するため、正義の味方・蒸気王が現れる。ありとあらゆるものを「蒸気の力」で動かしている世界の描写は秀逸。ふんだんに描かれたスチームパンク作品特有の蒸気・歯車の世界は、とても見ごたえがある。おまけページ「啓蒙科学通信」に登場する、様々な蒸気機械もユニークで面白い。


江戸川乱歩誕生百周年であった1994年の探偵ブームに登場した作品。当時まだ目新しかった、スチームパンク世界を舞台にした探偵漫画である。主人公は、蒸気都市(スチームシティ)で探偵として活躍する少年・鳴滝(ナルタキ)。16歳の少女・周鈴々(シュウ リンリン)とともに、「鳴滝探偵事務所」を営んでいる。鳴滝たちが関わる事件や、蒸気ロボット同士の熱い戦いを描いている。1998年にテレビアニメ化。

舞台となるのは、蒸気機関が飛び抜けて発達したスチームパンクの世界。オートマトンと呼ばれる、蒸気機関で動く自律型人型ロボットや、メガマトンと呼ばれる巨大ロボットが登場する。主人公・鳴滝は、亡くなった父の跡を継いで探偵事務所を営んでいる。助手である周鈴々とともに、探偵事務所に舞い込む依頼を受ける日々。探偵事務所には、2人にとって大きな味方であるメガマトン・強力もいる。強力は、生物工学の権威であった鈴々の父親・周博士の脳が移植されたメガマトンだ。そのため、自己判断で行動することができ、人間の言葉も理解する。鳴滝と鈴々は、強力の力を借りて、ライバルである怪盗ル・ブレッドや、宝石泥棒の紅サソリたちが起こす、様々な事件や騒動に立ち向かっていく。蒸気ロボットが暴れ回る、活劇要素が強いスチームパンク作品だ。


『Levius/est』

出典:集英社

「蒸気」の1歩先を行く、「超蒸気」という技術が確立されたスチームパンク世界を描く作品。作中では、人体と機械を融合させた究極の格闘技「─機関拳闘」が大人気。主人公・レビウスは、そこで活躍する若き闘士だ。謎の美少女兵器A.J.との戦いに勝利し、頂上リーグGrade-1に登りつめた。しかし闘い続けたレビウスの身体はボロボロで、1年もの間生死の境をさまよう。レビウスの危機を救ったのはA.J。人間の尊厳と、文明の未来が火花を散らすスチームパンク作品だ。

本作の舞台は、”新たな蒸気の力”を獲得した混沌とした世界。新たな蒸気の力は「超蒸気」と呼ばれ、あらゆるものに活用されている。超蒸気は、「星水」という化石系の特別な水を利用している。星水は爆発的なエネルギーを持っているのだ。本作では、自動車やヘリコプターが超蒸気の力で動いている。さらに、星水と血液を融合させると、人体に超蒸気の機械を組み込めるようになる。この技術を発達させ、多くの便利な義手や義足が作り出されている。また、軍事用として戦闘に特化したものも存在する。このような人体の機械化は、実にサイバーパンクである。本作は、サイバーパンクとスチームパンクが絶妙なバランスで混ざり合った作品といえる。


2004年公開、大友克洋の映画「スチームボーイ」の前日憚となるスチームパンク作品だ。19世紀の産業革命当時のイギリスを舞台にしている。登場する機関車や縫製工場は、すべて蒸気の力を使っており、舞台設定はスチームパンクそのものである。その世界観の中で、発明家の少年・ジェームス・レイ・スチムが友達とともに繰り広げる小冒険を描いたのが本作だ。映画と違い、大規模な蒸気機関はあまり登場しない。一方で、本作では、蒸気機関を利用した「一輪自走車」が大活躍する。一輪自走車は、小さいながらもとても独創的な、蒸気を利用した機械である。これが特に、スチームパンクの雰囲気をよく表現している。

19世紀イギリスの発明一家に生まれたジェームス・レイ・スチム。彼は、父と祖父の影響を大きく受けて育った。そしてレイは、蒸気で走る「一輪自走車」を制作。「スチーブンソン社」が主催する蒸気自走車レースに出場する。しかし、惜しくも優勝を逃してしまう。レイは、レースを見ていたスチーブンソン社の幹部社員に可能性を見いだされ、首都ロンドンに招待される。


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