ミドリマキバオーの母、ミドリコは桜花賞を勝った名馬。
桜花賞は牝馬三冠競走の一冠目、オークス、秋華賞に並ぶ3歳牝馬の一大レースに位置づけられるレースだ。
クラシック競走の皐月賞に先立って行われるため、春の競馬の幕開けを告げるレースともいわれ、毎年開催される阪神競馬場は見事な桜を咲かせて3歳牝馬たちの晴れ舞台に華を添える。
これまでに牝馬三冠を達成した馬は全部で4頭で、1986年のメジロラモーヌ、2003年のスティルインラブ、2010年のアパパネ、2012年のジェンティルドンナ。
いずれもここ、桜花賞を勝って頂点へと登り詰めていった。
クラシックレース最後の関門、菊花賞トライアルにあたるGⅡ神戸新聞杯。
秋の復帰初戦に選ぶ有力馬も多く、毎年本番の菊花賞と遜色ないメンバーが揃う、菊花賞の最重要ステップレースに位置づけられるレース。
このレースの上位馬に菊花賞の優先出走権が与えられる。
上の神戸新聞杯などのトライアルレースを受けて開催される三冠最後のレース、菊花賞。
開催される京都競馬場の別名から「淀の長丁場」などともいわれ、クラシック競走の中でも最長となる3000mで実施される。
『みどりのマキバオー』の作中では長距離適正を有したライバル、アマゴワクチンがミドリマキバオーやサトミアマゾンを下して優勝するレースだ。
皐月賞と東京優駿が春に行われるのに対し菊花賞だけ秋に開催されるので、夏に力をつけた馬、いわゆる「上り馬」と呼ばれる馬の活躍が目立つのもレースの特徴といえる。
実際に、1992年のミホノブルボン、2003年のネオユニヴァース、2006年のメイショウサムソンなど、皐月賞、日本ダービーの二冠を手中に収めながら、この菊花賞で涙をのんだ名馬も数多くいるのだ。
競馬を知らない人にもマキバオーが勝ったレースがどんなものだったかおわかりいただけただろうか。
名シーンを生んだレースはまだまだあるので、また紹介したいと思う。