ゴブリンスレイヤー

蝸牛くもの同名ライトノベルのコミカライズ作品。世界で最弱のモンスターとされるゴブリンのみを執拗に狩り続ける、奇妙な冒険者の活躍を描く。残酷でハードな描写、練り込まれた世界観と「最弱のモンスターだけを狩る冒険者」という斬新な設定が特徴。「月刊ビッグガンガン」2016年Vol.6から連載の作品。

正式名称
ゴブリンスレイヤー
原作者
蝸牛 くも
作画
ジャンル
ダークファンタジー
レーベル
ビッグガンガンコミックス(スクウェア・エニックス)
関連商品
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世界観

魔法や奇跡が実在し、妖精や人間、亜人など多彩な種族が共に暮らす。そして、さまざまなモンスターを討伐する事で生計を立てる冒険者が存在するという、典型的なファンタジー世界が舞台となっている。ちなみにこの世界は、実は神々によってプレイされている「TRPG(テーブルトークRPG)」である。そのため、この世界に暮らすすべての生物は神々の操る駒であり、神々が振ったダイスの目によって行動が定められている。しかし、ゴブリンスレイヤーだけは例外的に神のダイスに背き、自分で物事を考えて行動する事ができる存在となっている。

作品誕生のいきさつ

本作『ゴブリンスレイヤー』は蝸牛くもによる同名ライトノベルを原作としているが、大元を辿ればその源流は「やる夫スレ」と呼ばれる、インターネット掲示板でアスキーアートとセリフを組み合わせて作られた作品にある。このスレッドの作成者である蝸牛くもが友人の薦めを受けて小説として投稿したところ、作品が編集者の目に留まり、書籍化およびコミカライズが同時に決定されたという経緯がある。

あらすじ

ゴブリンスレイヤー(第1巻)

15歳になり、冒険者ギルドを訪れた女神官は、冒険者登録を済ませたその場で、ある一党からモンスター退治に同行して欲しいと頼まれる。突然の冒険の誘いに躊躇する女神官だったが、一党のリーダーである青年剣士によれば、討伐対象のゴブリンは最弱のモンスターであり、自身も何度も追い返した事があるから心配はないという。こうして意気揚々とゴブリンの巣へ出かけた青年剣士たちだったが、経験不足と慢心により、ゴブリンの餌食となり、一党は壊滅寸前にまで追い込まれてしまう。瀕死になった仲間を抱えながらなんとか逃げ延びようとする女神官も、いよいよゴブリンに囲まれ逃げ場をなくしてしまう。しかし、その時、女神官に迫るゴブリンを一撃のもとに斬り伏せる影があった。彼は自身を「ゴブリンスレイヤー」と名乗り、女神官の手当てを行ったあと、巣に残るゴブリンを殲滅しにいくと言う。意を決してゴブリンスレイヤーについていく事を決めた女神官は、そこでゴブリンスレイヤーからゴブリンの生態や退治法、そして冒険者としての心構えを学ぶ事になる。

奇妙な一党(第2巻)

ゴブリンのみを狩り続ける特異な冒険者として、地元でも奇異の目を向けられているゴブリンスレイヤーだったが、ある日、そんな彼のもとに直接名指しでモンスター退治の依頼が来る。しかもモンスター退治には、本来険悪な仲であるはずの森人族と鉱人族、そして滅多にみられない蜥蜴人族の冒険者という顔ぶれの一党に同行してほしいという。あまり他者とかかわる事のないゴブリンスレイヤーは当初、その一党の誘いに聞く耳も持たなかったが、依頼がゴブリン退治である事を聞くや態度を一変。すぐ依頼を承諾し、強引にでもついて行くという女神官を加えた一党で、目的地である遺跡へと向かう事になった。初めての一党での行動で、その異常性からゴブリンスレイヤーは孤立するが、彼らと寝食を共にする中で徐々にそのわだかまりも消え、一党での連携も取れるようになっていく。このまま順調にゴブリンの巣を一掃できるかと思った矢先、一党の前にゴブリンたちを指揮していたと思しき強敵が立ちふさがる。

牧場襲撃(第3巻)

初めて一党を組んでのゴブリン討伐、そして人喰い鬼という強敵との戦いを経て、ゴブリンスレイヤーは束の間の休息を得る。しかし戦いの傷も癒えないうちに、自分の下宿先であり、かつ幼なじみの牛飼娘が暮らす牧場の周辺に、大量のゴブリンの足跡を見つける事になる。これを見て、小鬼王に指揮されたゴブリンの大群が牧場の襲撃を企んでいる事を予見したゴブリンスレイヤーは、冒険者となって以来初めて、冒険者ギルドに集まった者たちの協力を仰ぐ事になった。普段はあまりかかわる事のないゴブリンスレイヤーからの頼みに困惑する冒険者たちだったが、槍使いをはじめとして一人、また一人とゴブリン討伐に名乗りを上げる。そして、討伐依頼を出した日の晩、ゴブリンスレイヤーの予告した通り、牧場には大量のゴブリンの足音が近づいてくる事となった。

作風

テーマの一つとして、ファンタジー世界における冒険者のリアルな事情や、最弱のモンスターと侮られているゴブリンの本当の脅威といったものがあり、これらを表現するため残酷かつ凄惨なシーンが数多く描かれる。また、ゴブリンスレイヤーによる情け容赦のないゴブリン討伐に関しても、仲間の一党が血相を変えるほどで、ゴブリンスレイヤーの異常性を表現する手法として用いられている。

登場人物

登場人物は、ゴブリンスレイヤー以外に固有名称を持つ者がほぼ存在せず、ほとんどが種族や性別と職業の組み合わせ、あるいは過去の功績や肩書で呼ばれる。これは、作中世界が神々が遊んでいるTRPGの舞台であるという設定のためで、原作者である蝸牛くもによれば「登場人物はプレイヤーキャラクターなので、読者が個々で自由に名前を設定すればいい」という発想によるものである。

作品におけるパロデイ・もじり

本作『ゴブリンスレイヤー』の原点は二次創作のアスキーアートを使ったものであり、この時にそれぞれの登場人物にあてられていた別作品のアスキーアートが、そのままキャラクターデザインのモチーフとなっている。例として、ゴブリンスレイヤーはTVゲーム『ドラゴンクエストⅢ そして伝説へ…』以降のシリーズに登場する敵モンスターの「さまようよろい」、女神官は同じくTVゲーム『ドラゴンクエストⅢ そして伝説へ…』の「女僧侶」、受付嬢はTVアニメ『アイドルマスターシンデレラガールズ』の「千川ちひろ」などであり、パロディ元を知っていればすぐに気づくほどに似ている。また、一部の登場人物は、モデルとなったキャラクターの特性や性格を備えている場合もある。こちらの例としては、PCゲーム『Fate/stay night』の「ランサー」がモチーフとなった槍使いが矢に当らない避矢の補助魔法効果を得ていたり、三浦健太郎の漫画『ベルセルク』の「ガッツ」をモチーフとした重戦士が、「大物喰らいが俺の本職」という発言をする事などが挙げられる。

単行本の装丁

カバー下の本体表紙と本体裏表紙には、ゴブリンスレイヤーをデフォルメキャラクター化した4コマ漫画が描き下ろしで掲載されている。本編はシリアス調なのに対し、こちらはユルいギャグ調となっている。また、各コミックスの巻末には、原作者である蝸牛くもの描き下ろしショート小説が掲載されている。こちらの内容は各コミックスで描かれたエピソードの番外編、後日譚となる事が多い。

外伝

「ヤングガンガン」2017年No.19より、本作『ゴブリンスレイヤー』の外伝作品である、『ゴブリンスレイヤー外伝 イヤーワン』が連載されている。これは本作ですでに熟練冒険者として名を馳せるゴブリンスレイヤーが、冒険者になるまでの前日譚を描いた内容。なお、コミカライズと平行して小説版も連載が始まっており、原作者はいずれも蝸牛くもが担当。コミカライズ版における作画は栄田健人が担当している。

登場人物・キャラクター

ゴブリンスレイヤー

冒険者として生計を立てている剣士の青年。冒険者としての等級は銀等級と、序列で言えば上位第三位につける熟練冒険者であるが、薄汚れた革鎧に安っぽい鉄兜、小振りな円盾に中途半端な長さの剣という駆け出し冒険者のような出で立ちが特徴。「小鬼殺し」という通り名の通り、世界で最も弱いとされるゴブリンの討伐を専門としており、妖精弓手などの森人には「オルクボルグ」、鉱人には「かみきり丸」という通称で呼ばれる。ゴブリンへの執着は尋常ではなく、ゴブリン討伐以外の依頼には一切目もくれない。一方で、ゴブリン退治の依頼となれば報酬のいかんを問わずに受けるが、ゴブリンの危険度や群れの規模などで依頼に優先度をつける冷静さも持ち併せる。本来雑魚であるゴブリンは報酬の割に討伐難易度が割に合っておらず、銀等級の冒険者でありながら報酬度外視でそれを好んで受けるという奇異な行動、そして寡黙な本人の性格やほとんどの人が素顔を知らない全身鎧の容姿から、冒険者ギルドの中でも特異な冒険者として見られている。しかし、冒険者が受けたがらないゴブリン退治をするという特性上、被害を未然に防いでもらった一般人や冒険者ギルドの職員などからの信望は厚く、本人の知らないところで吟遊詩人の英雄譚のネタになっていたりもする。 冒険者になって以来、周囲から敬遠され、長いあいだ一人で依頼に出かけるばかりであったが、あるゴブリン討伐で窮地に陥っていた女神官を助けて以来、よく行動を共にするようになった。その後は妖精弓手、鉱人道士、蜥蜴僧侶らと一党を組む事もあり、次第に他人に心を開いて冒険者らしい冒険に興味を抱くようになっている。なお、作中で年齢は明言されていないが、牛飼娘と幼なじみである事から、まだ青年である事が分かっており、牧場襲撃の報酬という事で素顔を晒した時には、魔女から「割と男前」と評されるなど、整った容姿である事も明かされた。キャラクターデザインのモチーフはTVゲーム『ドラゴンクエストⅢ そして伝説へ…』以降のシリーズに登場する敵モンスターの「さまようよろい」。

女神官

地母神信仰を広めるために冒険者となった15歳の少女。地母神を信仰する事によって神から授かった奇跡を行使する事ができ、小癒や聖光といった魔法を使う事ができる。冒険者登録を済ませたその場で青年剣士率いる一党に引き入れられ、初めてのゴブリン討伐に出かけるも、一党が壊滅。自身も怪我を負い、ゴブリンに命を奪われる寸前となった。 しかし、その場に現れたゴブリンスレイヤーによって助けられてからは、ゴブリンスレイヤーを命の恩人として慕い、その冒険についていく事になる。まだ年若く、身体能力は決して高くはない。冒険者としての経験も未熟なために判断が遅れる事などがままあるが、ゴブリンスレイヤーに同行するようになってから冒険者としての経験も積んでおり、短期間で冒険者等級を白磁級から黒曜級へと上げ、神から新たな奇跡を授かるなど成長は著しい。 聖職者らしく清廉潔白で努力家、穏やかな性格の持ち主で、自分の身よりも他人の安否を優先する強い心の持ち主。ゴブリンスレイヤーに対しても恩人として慕う一方で、無謀な行動をした時には諫めるなど、よい関係を築いている。 キャラクターデザインのモチーフはTVゲーム『ドラゴンクエストⅢ そして伝説へ…』に登場する「女僧侶」。

牛飼娘

ゴブリンスレイヤーの幼なじみの少女で、ゴブリンスレイヤーのよき理解者。現在はゴブリンスレイヤーと共に叔父の家に身を寄せながら、家業を手伝っている。かつてゴブリンスレイヤーや自分の住む村がゴブリンの襲撃に遭った時には偶然叔父の手伝いをしに街に出かけており、その難を逃れる事になった。この時、村を出る際に、まだ普通の少年であったゴブリンスレイヤーとケンカをし、村に残していってしまった事を今でも気に病んでおり、ゴブリンスレイヤーが今のように復讐鬼と化してしまった原因の一端が自分にもあるのではないかと考えている。 キャラクターデザインのモチーフは荒川弘の漫画『銀の匙 Silver Spoon』に登場する「御影アキ」。

受付嬢

街の冒険者ギルドで受付を務める女性。冒険者への依頼の斡旋のほか、一般人からの依頼の受付業務も行っており、日々報告されて減る事がないうえ、熟練冒険者にとっては実入りが少なく、新米冒険者にとっては危険すぎるゴブリン討伐依頼の数の多さに頭を抱えている。そんな中で報酬を問わずゴブリン討伐を引き受けてくれるゴブリンスレイヤーには深い感謝の念を持っており、ほかの冒険者たちにはあくまで営業の範囲を超えない態度を取る一方、ゴブリンスレイヤーに対してだけは、輝かんばかりの笑顔で迎え、お茶まで提供するというあからさまな好意を見せる。 ちなみにゴブリンスレイヤーが、同業の冒険者の中でもとりわけ槍使いから不評を買っているのは、この受付嬢の態度にも原因がある。 キャラクターデザインのモチーフはソーシャルゲーム『アイドルマスターシンデレラガールズ』に登場する「千川ちひろ」。

妖精弓手

緑色の髪を持つ森人族の弓手。一族の王から遺跡探索を依頼され、鉱人道士や蜥蜴僧侶と共にゴブリン退治の専門家であるゴブリンスレイヤーを一党へと誘いに来る。見た目は年若い少女の姿であるが、長命種である森人であり、実年齢は2000歳。しかしながら見た目の若さに加えて、何かにつけては鉱人道士に嚙みついたり、喜怒哀楽が激しいなど性格は若者じみており、年齢を感じさせないところがある。 一方で冒険者としては銀等級の腕前を持ち、特に弓の腕には目を見張るものがあり、横に並んだ2体のゴブリンを曲射の一射のみで貫くなど、等級に違わぬ実力を見せる。また、やや感情の起伏が激しいものの、任務中には乱れた精神を深呼吸一つで整えたり、種族的にあまり相性のよくない鉱人道士からの忠告を素直に聞き入れるなど、プロ意識も高い。 当初はゴブリンスレイヤーの人当たりの悪さや、対ゴブリン戦で見せる極端な効率重視の振る舞いを見て辟易するが、一党での共同戦線を経て徐々にその性格に理解を深め、のちにもっと心躍るような冒険に連れて行ってやりたいと考えるようになる。以降はなにかにつけてゴブリンスレイヤーを一党へと誘うべく、頻繁に声をかけるようになっている。 キャラクターデザインのモチーフは、川原礫の小説『ソードアートオンライン』に登場する「シノン」。

鉱人道士

長い白髪を後頭部でくくり、豊かな髭と同じぐらいに長い眉を持つ容姿が特徴の小柄な老人。一族の王から遺跡探索を依頼され、妖精弓手や蜥蜴僧侶と共にゴブリン退治の専門家であるゴブリンスレイヤーを一党へと誘いに来る。実年齢は107歳であり、妖精弓手の十分の一にも満たない年月しか生きていないものの、隙をみては妖精弓手を子供扱いし、からかおうとするような老獪にして飄々とした性格の持ち主。 言葉づかいなども年経た老人のそれであり、職人気質の種族性も相まって含蓄のある物言いをする。鉱人族全体に言える事だが、自らの事を偏屈で職人気質なところがあると考えており、この事からゴブリン退治の妄執にとらわれているゴブリンスレイヤーと会った時も特に色眼鏡でみるような事はなく、むしろ「変わったやつ」として興味の対象としていた。 しかし、それをおいてもゴブリンスレイヤーの事は「鉱人族の中でも腕にイカれた職人のよう」と評しており、その異常性を認めている。キャラクターデザインのモチーフは、冨樫義弘の漫画『HUNTER×HUNTER』に登場する「ネテロ」。

蜥蜴僧侶

トカゲのような頭部に2本の角を持ち、巨大な体躯を民族衣装に包んだ姿が特徴的な男性。一族の王から遺跡探索を依頼され、妖精弓手や鉱人道士と共にゴブリン退治の専門家であるゴブリンスレイヤーを一党へと誘いに来る。やや堅苦しいきらいがあるものの、まじめで穏やかな性格を持ち、つねに冷静で周囲に気を配れる人物。 妖精弓手と鉱人道士はそれぞれ個性的な性格を持ち、なおかつ種族的に相性が悪い事から小さないさかいが絶えず、それを毎回のようにたしなめているため、一党内でのまとめ役的な存在となっている。一方で冒険者となった理由は「異端を殺して位階を高め、竜になるため」としており、いきすぎた信仰からのものか、やや排他的で過激な部分もある。 冒険者としては僧侶という肩書ではあるものの、媒介となる骨を使用した竜牙刀を使用しての肉弾戦も得意とするなど、実力は高い。当初、ゴブリンスレイヤーに対しては、一党の冒険者仲間という以上の感想を持っていなかったようだが、野営中にゴブリンスレイヤーからもらって初めて食べたチーズに大ハマリし、それ以来チーズほしさにゴブリンスレイヤーに声をかけてくるようになる。 キャラクターデザインのモチーフは、川上稔の小説『境界線上のホライゾン』に登場する「キヨナリ・ウルキアガ」。

槍使い

ゴブリンスレイヤーと同じ冒険者ギルドを活動の拠点にしている冒険者の男性。冒険者としての等級は銀等級であり、自称「辺境最強」。だが、その実力は周囲の冒険者たちからも憧れの対象として噂されるほどで、あながち自称だけではなく、十分な実力も備える強者。基本的に魔女と一党を組んで活動しており、周辺の盗賊退治など熟練冒険者ならではの依頼に精を出している。 ゴブリンスレイヤーに対しては、銀等級でありながらゴブリンのみを狩り続ける異常性や、人当たりの悪さからあまり良い印象を持ってはいない。また、それ以上に自身が想いを寄せ、猛アプローチをかけている受付嬢からゴブリンスレイヤーがちやほやされているのが気に食わないでいる。 しかし、鎧兜をまとっていない状態のゴブリンスレイヤーと出会った時は気さくに話しかけており、その印象を「無愛想なやつだがそういうのは嫌いじゃない」と評価している。また、ゴブリンスレイヤーがゴブリンの牧場襲撃を予見し、冒険者たちに協力を仰いだ時は、交渉の下手なゴブリンスレイヤーをうまく誘導して依頼を受諾。周囲の冒険者を煽るなど、心底では悪くない感情を抱いている。 キャラクターデザインのモチーフは、PCゲーム『Fate/stay night』に登場する「ランサー」。

魔女

ゴブリンスレイヤーと同じ冒険者ギルドを活動の拠点にしている冒険者の女性。冒険者としての等級は銀等級であり、主に槍使いと一党を組んで活動し、周囲の冒険者の憧れの的となっている。妖艶で美しい面立ちをしており、豊満な肉体に、つばの広い三角帽子と露出の多い服装が特徴。それに加え、愛用しているキセルに火をつけるためだけに魔法を無駄遣いできるほどの熟達した魔法使いという実力の高さが人気に拍車をかけている。 近寄りがたいオーラを放っているものの、槍使いとは違ってゴブリンスレイヤーとは割と懇意にしており、依頼を受けて魔法の巻物に魔法を付与するなどの手伝いも行う。また、ゴブリンスレイヤーとよく行動するようになった女神官にも進んで冒険者としてのアドバイスをするなど面倒見もいい。 キャラクターデザインのモチーフはTVゲーム『ドラゴンズクラウン』に登場する「ソーサレス」。

重戦士

ゴブリンスレイヤーと同じ冒険者ギルドを活動の拠点にしている冒険者の男性。常人の1.5倍はあろうかという巨躯を誇る大男で、その体躯を活かした膂力で大剣を振るうのが主な戦闘スタイル。剣士としての実力は凄まじく、女騎士の援護があったとはいえ、ゴブリンスレイヤーが白金等級と評する小鬼英雄と対等に渡り合うほどの力を持つ。 冒険者としての等級は銀等級。剣士としての腕もさる事ながら、多くの新米冒険者を一党で囲って経験を積ませたり、冒険者ギルドの要請によって新人に戦闘訓練を行うなど、周囲からの信望も厚い。ゴブリンスレイヤーの事は「関わり合いになる事もない相手」と蔑んだ態度を見せるが、これは表面上のみで、実は過去に自分の故郷を襲ったゴブリンを討伐してもらった事があり、密かに恩義を感じている。 キャラクターデザインのモチーフは三浦健太郎の漫画『ベルセルク』に登場する「ガッツ」。

女騎士

ゴブリンスレイヤーと同じ冒険者ギルドを活動の拠点にしている冒険者の女性。冒険者としての等級は銀等級。主に重戦士と一党を組んで活動しており、ともに新人冒険者らの面倒を見ながらゆくゆくは聖騎士になる事を夢見ている。戦闘能力は高く、ゴブリンスレイヤーをして白金等級と言わしめる小鬼英雄の攻撃を表情ひとつ変えずにいなし、あまつさえ挑発する余裕さえ見せるほど。 重戦士とのコンビでとはいえ、小鬼英雄を難なく撃退しており、その実力を見せつけた。ゴブリンスレイヤーの事は「雑魚狩りだけで銀等級になった小物」と蔑んでいたが、のちに牧場襲撃の際のゴブリンスレイヤーの作戦立案や戦術指南を知るに至り、多少はその実力を認める事となった。 キャラクターデザインのモチーフはTVゲーム『ファイナルファンタジータクティクス』に登場する「アグリアス」。

牛飼娘の叔父

牛飼娘の叔父であり、ゴブリンスレイヤーが下宿している家の主人。過去のゴブリンの襲撃によって孤児となってしまった牛飼娘を引き取り、家族同然に暮らしている。牛飼娘の面倒を見ている事からも悪い人物ではなく、むしろ心優しく面倒見もいい人物。しかし、ゴブリンスレイヤーとは過去に面識がなかった事もあり、その不器用な性格とゴブリンに対する異常な執着心を見て「タガが外れている」と評しており、ゴブリンスレイヤーに対しては一歩引いた態度で接し、下宿に関しても宿代をおさめてもらうという立場を取る。 また、牛飼い娘にもあまり深くかかわらないように言いつけている。

ゴブリンスレイヤーの姉

まだゴブリンスレイヤーが少年だった頃に、故郷の村をゴブリンに焼かれ、殺されてしまった女性。気立てがよく、優しい人物であり、ゴブリンスレイヤーや牛飼娘の憧れにして保護者であった。故郷の村がゴブリンの襲撃を受けた際、ゴブリンスレイヤーだけを隠して自らが囮になり、ゴブリンに辱められ、玩具にされたあとなぶり殺しにされた。 幼少期のゴブリンスレイヤーはその一部始終を目に焼き付けており、これがゴブリンに対する異常なまでの憎悪となって現在の人格を形成する要因となった。

青年剣士

明るく爽やかで前向きな性格をした青年。女武闘家や女魔法使いと一党を組んでおり、冒険者登録を済ませたばかりの女神官をゴブリン退治に誘った。過去に身内の男性からちょっとした冒険譚を聞かされて育ったために冒険のセオリーについては知っており、ゴブリンであれば何度も追い払った経験を持つ。しかし、ゴブリンの巣に踏み入った際、その慢心からゴブリンに奇襲を許し、あまつさえ危急の事態に気が動転して洞窟内で長剣を振り回すという混乱に陥る。 必然的に大振りになった剣が洞窟の壁に遮られた隙に複数のゴブリンから攻撃を受け、全身を八つ裂きにされた。

女武闘家

ポニーテールの髪型に武闘着が特徴の少女。今は亡き父親から受け継いだ武術を活かし、多くの人々を救うために冒険者となり、青年剣士や女魔法使いと一党を組んで、冒険者登録を済ませたばかりの女神官をゴブリン退治に誘った。明るく活発で溌剌とした性格の持ち主で、前向きな青年剣士とはよく気が合う。ゴブリン討伐に出かけた際、先行した青年剣士がゴブリンの餌食になるのを見ながらも気丈に振る舞い、ゴブリンの奇襲で重症を負った女魔法使いとそれを癒やす女神官を逃がすために盾となる。 逃げる時間をかせぐために応戦し、何匹かのゴブリンを撃退するも、ひときわ体格の大きなゴブリンに捕まり、一撃をくらって戦闘不能となった。その後、生きたままゴブリンたちに陵辱され、のちにゴブリンスレイヤーの活躍によって救出されるものの、精神を病み故郷へ送り戻される事となった。

女魔法使い

青年剣士や女武闘家と一党を組んでいた少女。冒険者登録を済ませたばかりの女神官をゴブリン退治に誘い、共に行動する事になる。ぶっきらぼうな言葉使いで気の強い性格をしているが、悪人ではない。街でも有名な「賢者の学院」と呼ばれる育成機関で優秀な成績を修めて卒業した経歴を持ち、新人ながら一日に二度も魔法を行使できる優秀な人物。 しかし、ゴブリンの巣に足を踏み入れた際、青年剣士や女武闘家と足並みをそろえる事ができず、ゴブリンの奇襲により、短刀を腹に受けてしまう。負傷して身動きが取れなくなってからは女武闘家が盾となって、女神官に抱えられながら逃亡を図るも、のちに受けた傷から毒が回っている事が判明。毒に苦しむあまり、助けに来たゴブリンスレイヤーに命を断って欲しいと懇願し、介錯を受けた。

吟遊詩人

どこかの街で詩を詠み、生計を立てている男性。現在は主にゴブリンスレイヤーの英雄譚を題材にしている。本人いわく「損得抜きで人々を助ける英雄は評判がいい」との事で、ゴブリンスレイヤーの詩曲でかなりの儲けを得ている様子。この時の詩曲を偶然耳にした妖精弓手がゴブリンスレイヤーの存在を知り、一党が出会うきっかけとなった。

神々

ゴブリンスレイヤー達の生きる世界を作り上げ、すべての種族・生物を操っている上位存在。まだ現在よりも星の数が少なかった過去から存在しており、「光と秩序と宿命の神々」と「闇と混沌と偶然の神々」の二派に別れ、世界の覇権を争い対立を続けている。つまり、世界は神々にとっての「TRPG(テーブルトークRPG)」の舞台であり、神々はそのゲームマスター、そしてすべての生物はプレイヤーという事になり、神々はそのサイコロの目によって人々の行動を決定している。 しかしその中で唯一、ゴブリンスレイヤーのみが神々にサイコロを振らせず、単体で考え行動できる。そのため、神々はゴブリンスレイヤーの事を愛してはいるものの、既存のルールにとらわれない行動をする彼にドン引きしている。

場所

冒険者ギルド

各街に存在し、冒険者に関する業務の一切を執り行う場所。その業務は一般人の冒険者登録から、さまざまな依頼の受け付け、冒険者への仕事の斡旋など多岐に渡る。また、冒険者を派遣する依頼であれば、その内容は問わず、モンスター退治だけではなくドブさらいなど日常的な依頼も受け付ける。また、冒険者ギルドにはその業務内容上、大きな建物が使用されており、冒険者達の集会所としても利用されている。

牧場

冒険者ギルドがある街から東の町外れに位置し、牛飼娘やその叔父が経営している牧場。現在のゴブリンスレイヤーの下宿先でもある。街との距離は一日で軽く往復できるほどに近く、夜になると地平線に街の明かりが見えるほどの距離。多くの家畜が飼育されており、その乳で作られるチーズは冒険者達のあいだでも絶品と評判である。 しかし、街にほど近い立地に加え、牛飼娘が住む事から小鬼王に目をつけられ、ゴブリンの拠点にするべく襲撃をかけられてしまう。

イベント・出来事

故郷襲撃

女神官が冒険者となる10年前に起きた出来事。ゴブリンスレイヤーや牛飼娘が生まれ育った故郷がゴブリンの群れによる襲撃を受け、壊滅した事件を指す。牛飼娘はこの襲撃が起きた日、たまたま一人だけで叔父の手伝いをするために村を離れており、難を逃れたが、襲撃で両親を失っている。一方のゴブリンスレイヤーは村にいたものの姉に匿われて隠れており、無事ではあったが、隠れた場所から姉がゴブリンに弄ばれ殺される一部始終を目撃しており、襲撃があったのち一時的に姿をくらませていた。

遺跡探索

ゴブリンスレイヤーが妖精弓手、鉱人道士、蜥蜴僧侶の一党に誘われ、女神官を伴って森人の領土の中にある遺跡に巣食ったゴブリンの討伐を請け負ったイベント。もともとは森人の領土でゴブリンたちの動きが活発になっており、これを討伐するためのものだが、ゴブリンの巣を発見した頃と時を同じくして、各種族の王たちが勢力を広げる魔族に対抗するための同盟会議を開いており、森人だけで対処しようと軍を動かすと種族間で余計な疑念を生んでしまうとして、異種族混合の一党でこれにあたる事にしたもの。 その只人代表としてゴブリンスレイヤーに依頼が回ってきた。

牧場襲撃

牛飼娘が住み、ゴブリンスレイヤーが下宿している牧場がゴブリンの群れに襲撃された出来事。この牧場襲撃はゴブリンスレイヤーの日課である周囲の見回りによって事前に察知されていたものの「二度と帰ってくる場所を失いたくない」という牛飼娘の願いを聞き入れたゴブリンスレイヤーによって、逃げるのではなくゴブリンを迎え撃つという対策が取られた。 この時、ゴブリンスレイヤーは今まで積極的にかかわりを持たなかった冒険者仲間たちに初めて頭を下げてゴブリン討伐の依頼を出している。当初は敵方に小鬼王がいるという予測から多くの冒険者が協力をためらっていたものの、槍使いの機転や受付嬢の配慮により、牧場襲撃に参加した冒険者には、ゴブリン1匹につき、金貨1枚という破格な特別報酬も用意され、多くの冒険者が参加する事となった。

その他キーワード

冒険者

一般人からの依頼をこなす事で生計を立てている者たち。冒険者ギルドで登録をし、認可されれば誰でも冒険者を名乗る事ができるが、いわばこれは現実世界でいうところの「会社員」のような肩書であり、個々の才能や得意分野には大きな違いがある。冒険者には冒険者ギルドが定める十段階の等級が設定されており、上から順に白金、金、銀、銅、紅玉、翠玉、青玉、鋼鉄、黒曜、白磁がある。 このうち、白金は伝説として語られるほどの功績をなした冒険者にのみ与えられるもので、金等級も国家規模の難事に関わる等級。そのため、在野における最高位は第三位の銀等級であるといっていい。また、若干評価は落ちるものの、銅等級も実力と信用を兼ね備えたベテラン、以下青玉までは中堅どころであり、鋼鉄以下は若手、白磁は駆け出しという認識がなされている。 なお、この等級は冒険者のみならず、モンスターの危険度を表現する際にも「○○等級」といった形で表される事がある。

一党

複数の冒険者で構成された一団。基本的に同じ依頼を同時期に受領し、共に行動する者たちがこう呼ばれるだけであり、一党として明確な定義があるわけではなく、一党を組むのに契約書などを交わす必要もない。このため、一回限りの任務をこなすのに同行しただけでも一党とみなす事がある。なお、実際には一党を組んで任務にあたるにつれ、戦術などの意思疎通がより緊密になっていくため、自然と同じメンバーで一党を構成する事が多くなるのが通例。 また、明確に離別したわけでない限り、ほかの一党からメンバーの引き抜きを行うのはマナー違反とされている。女神官を助けるまでゴブリンスレイヤーはほかの冒険者と一党を組まない「単独専(ソロ)」とされていたが、女神官と出会って以降は彼女と一党を組んでいるとみなされる事が多く、のちに妖精弓手、鉱人道士、蜥蜴僧侶もこれに加わっている。

ゴブリン

背丈や知能、筋力は只人の子供と同程度とされ、世界で最も弱いとされるモンスター種。事実、単体としてはさほど脅威ではなく、一般人でも村の力自慢であれば単独で追い払う事もできてしまうほど弱い。また、ゴブリンによる被害は多数報告されるものの、村の家畜が襲われたなど軽微なものである事がほとんどで、必然的に脅威度が低く報酬金も多くないため、ゴブリン討伐は新人冒険者の登竜門となっている。 一方で、ゴブリン単体を相手にする場合と違い、ゴブリンの巣を一掃するとなると、冒険に慣れていない新人冒険者では無事に討伐できるのは二~三組に一組程度と難度が上がる。最悪のケースでは群れの中にゴブリン達を指揮する上位種が存在する事もあり、その場合は一党が容易に全滅する危険性も孕んでいる。 ゴブリンが群れで押し寄せて来た場合には一つの村が壊滅する事もあり、ゴブリンスレイヤーや牛飼娘の故郷もこの被害に遭っている。性格は残忍で狡猾、種別全体が共通して自己中心的な性格を持ち、良心というものは一切持ち合わせない。また個体は雄ばかりであるために別種族の女性をさらって孕ませる事で、種を存続するという極めて厄介な性質を持ち、この点でも忌み嫌われている。

呪文遣い

ゴブリンの上位種の一つ。ゴブリンの中でも知能が高く、魔法を行使する事ができる。その力で下位のゴブリン種などを従えている場合が多く、討伐するにはまず前衛を固める多数のゴブリンを排除しなくてはいけないが、そのあいだに遠距離から魔法を使用してくるため、非常に厄介な相手となる。一方で、ゴブリンの群れを率いて拠点を立てている場合はドクロで作ったトーテムを立てて存在を誇示する行為がみられるため、群れの中に呪文遣いがいるかどうかの判別はつきやすい。 ゴブリンスレイヤーは、ゴブリンの群れや巣を掃討する場合には、真っ先に狙うべき対象としてその名を挙げている。

田舎者

ゴブリンの上位種の一つ。通常のゴブリンは只人の子供ほどの身長である事がほとんどだが、長い間生き長らえ成長した個体は、成人男性を遥かに超えるほどの巨体を持つようになる。当然それに伴って単純な筋力なども増しており、新人冒険者の渾身の一撃を軽く受け止めたうえで、片手で体を持ち上げ放り投げるほどの膂力を持つ。しかし、知能は依然として低いままである事が多いために、脅威度はさほど高くなく、不意打ちさえしのげれば対策は容易である。

小鬼英雄

ゴブリンの上位種の一つ。田舎者を超えるほどの成長を遂げた限られたゴブリンの事を指し、熟練冒険者でさえ苦戦するほどの驚異的な体力と膂力、圧倒的な暴力を行使するのが特徴。ゴブリンの生態に詳しいゴブリンスレイヤーをして、「ゴブリンの中でいうところの白金級」と評しており、その危険度が窺える。

小鬼王

ゴブリンの上位種の一つ。ゴブリンの中でも特別に知能に長けたものがなる。一般的なゴブリンは子供程度の知能しかないとはいえ、生き延び、学習をすれば徐々に知能も向上する。その結果、ほかのゴブリンたちを統率・指揮するまでの頭脳を持った個体がこう呼び習わされる。また小鬼王と呼ばれる個体には、それまでの経験から人間の言葉を習得して話す事ができるほどに成長したものもおり、改心し、命乞いをして相手が隙を見せた瞬間に襲いかかるなど、極めて姑息な手段に訴える事もある。

ライダー

知能をつけ、野生の狼を従え、その背に乗るすべを覚えたゴブリン。小鬼英雄や小鬼王のように上位種というわけではなく、群れを指揮統率するゴブリンの知識共有によって、戦術を身につけた個体の事をいう。

渡り

ゴブリンスレイヤーが使う専門用語で、長きに渡って生き長らえ、ゴブリンの巣から巣へと渡り歩く個体の事を指したもの。ゴブリンの知能は子供程度とされているものの、冒険者に巣を襲撃されながらも生き延びた場合、その戦術や戦略への対抗策を身につけたり、あまつさえ返り討ちにした冒険者の装備を奪う、自分がやられた戦術を自らが身につけるなど学習する事がある。 こうして成長し、力を付けたゴブリンはほかの群れに用心棒として迎え入れられたり、その群れに意識の共有を行うため非常に厄介な存在となる。またこうして渡りを重ねて強力になった個体が、のちの小鬼英雄や小鬼王となっていく。

只人

世界に存在する人種の一つ。いわゆる人間族であり、ゴブリンスレイヤーや女神官がこれにあたる。特にこれといった特徴については触れられていないが、多くの職業やスキルに適合性があり、現在のところ世界に最も多く存在している人種である。

森人

世界に存在する人種の一つ。見た目上の特徴は種族全体を通して皆が美しい容姿を持ち、耳の一部が長い事が挙げられる。また性質としては長命種の一種であり、思春期の只人と同程度の若さであるように見える妖精弓手ですら2000歳であるという。蜥蜴僧侶は妖精弓手と鉱人道士の年齢についての会話に「只人や蜥蜴人は定命で肩身が狭い」と言っている事から、森人には寿命という概念がないとされる。 種族共通の性格として、排他的な面が挙げられ、他種族との交流をあまりよしとせず、特に鉱人とは基本的に反りが合わない。自分達の領土である森の中で一生を暮らす事も多く、世界を見てみたいと故郷の森を飛び出して冒険者となった妖精弓手は、森人の中では極めて稀な存在。 なお、森人の中には純血種に近い上森人(ハイエルフ)や半森人などの細かい分類もされており、妖精弓手はこのうち上森人にあたる。

鉱人

世界に存在する人種の一つ。見た目上の特徴は、種族全体を通して皆が低身長である事や全体的に肉付きの良い体格に育つ事が挙げられる。特に妖精弓手が言うには「鉱人の女性は総じて樽のような体つき」をしているという。性質や性格としては、基本的に偏屈な性格でこだわりの強い職人気質を持っており、他種族とのかかわり合いを積極的に持つ事はなく、その中でも森人とは反りが合わない。 鉱人という種族名からも分かるように主に鉱石を加工する技術に長けており、鑑定力も高い。その例として、鉱山道士はゴブリンスレイヤーの装備をひと目見ただけでダンジョン内での戦闘に特化した装備である事を見抜き、遺跡内で分かれ道に出た時には、地図を見ずに最もよく使われている道を、廊下の石の減り具合から的中させてみせた。

蜥蜴人

世界に存在する人種の一つ。見た目上の特徴は種族全体を通して、トカゲのような頭部と鱗状の体皮を持つ点が挙げられる。受付嬢が蜥蜴僧侶を見て「蜥蜴人の冒険者は極めて珍しい」と語っている事から、あまり外の世界にかかわりを持たない排他的な種族である事がわかる。なお、種族のすべてがそうであるとは限らないが、蜥蜴僧侶は父祖に多大なる敬意を払っている描写やセリフがよく見られる。 また冒険者になった理由も「異端を滅して竜になるため」としており、自分達の信仰する神や種族を至高としている節がある。

人喰い鬼

モンスターの一種。背丈の高い蜥蜴僧侶と比較しても3倍近くある巨体を持ち、筋骨隆々の体つきに頭部と肩部から2本の角を生やした異形の人型モンスター。日本の「鬼」に近い容姿をしている。その脅威度はゴブリンの比ではなく、強固な盾で身を固めた騎士を盾ごと肉塊と化してしまうほどの膂力を持ち、数多の術式を持つ魔法使いを遥かに凌駕する強力な魔法で焼き尽くすといわれるほど。 森人の遺跡探索に赴き、ゴブリンを掃討したゴブリンスレイヤー一党の前に姿を現し、猛威を奮った。その力は噂通りの脅威的なもので、女神官の使う防御魔法「聖壁」を二重使用してようやく防げるほどの火球を駆使し、ゴブリンを一刀両断できる剣を使ってもかすり傷程度しか付けられない防御力を誇る。 しかし、ゴブリンスレイヤーの持っていた転移の巻物による攻撃で、海底で抑圧された水流をまともに喰らい、上半身と下半身を両断される。それでもまだ生きているというしぶとさを見せたものの、ゴブリンスレイヤーによってとどめを刺され、討伐された。

小癒

主に女神官が使用する奇跡で、地母神を信仰する冒険者に授けられる治癒魔法の一種。刃物で切りつけられた傷程度であれば即座に回復させる事ができるが、傷と同時に受けた疲労や毒などを回復・解除させる事はできない。

聖光

主に女神官が使用する奇跡で、地母神を信仰する冒険者に授けられる補助魔法の一種。詠唱者を中心とした周囲を明るく照らす事ができる魔法で、ゴブリンスレイヤーとの冒険においては主に襲いかかるゴブリンに対する目眩ましとして使用される。

聖壁

主に女神官が使用する奇跡で、地母神を信仰する冒険者に授けられる防御魔法の一種。詠唱者が指定した範囲に目に見えない壁を作り出す事ができる。主に敵の攻撃から身を守るという形で使われるものだが、ゴブリンスレイヤーとの冒険においては、ゴブリンの巣の中を火あぶりにしたうえで出口を塞ぎ、中にいる敵を一網打尽にする、敵を対象に2枚の聖壁を作り出し、挟み込んで身動きが取れないようにするといった応用がなされる。

避矢

牧場襲撃時に魔女が使用した補助魔法。対象範囲に向けて詠唱する事でその範囲内にいる味方に対し、敵からの射撃攻撃が当たらない加護を付与する事ができる。

火矢

魔法使いが使用する攻撃魔法。女神官が初めて一党を組んだ女魔法使いが使用した。敵対象に向けて火の矢を放つ魔法で、一撃でゴブリン1体を屠るほどの威力を持つ。なお、女魔法使いは過去に卒業した賢者の学院において、1日に2回も火矢が撃てるのは極めて優秀とされており、これだけの魔法でも習得難度が非常に高いという事がわかる。

火球

ゴブリンスレイヤー一党が遺跡探索で遭遇した人喰い鬼が使用した攻撃魔法。火矢とは異なり、熱量を維持した火球を作り出し、それを対象に向けて高速で放つもの。なお、通常の使用のほか、詠唱節を加える事でサイズを巨大化させる事もでき、人喰い鬼は人間一人が丸々収まるほど巨大な火球を作り出す事ができた。この場合の威力は女神官が使用する聖壁を二重にかけても完全には防ぎきれないほどで、鉱人道士いわく、効果は遺跡の大広間のどこに逃げても被害を食らうほど広範囲に渡る。

石弾

鉱人道士が使用する攻撃魔法。多数の小石の礫を成長させて鏃のように尖ったものへ変化させ、これを対象に向けて撃ち出す。物理攻撃力に長け、広範囲に攻撃ができる魔法だが、人喰い鬼に対して使用した時は多少吹き飛ばした程度にしかならず、致命傷には至らなかった。

酩酊

鉱人道士が使用する状態異常魔法。指定した範囲に向けて詠唱する事で、その範囲内にいる者に酩酊の状態異常を引き起こす。状態異常を受けたものは思考や行動が制限され、時間が経つとそのまま眠りについてしまう。

沈黙

主に女神官が使用する奇跡で、地母神を信仰する冒険者に授けられる状態異常魔法の一種。指定した範囲に向けて詠唱する事で、範囲内の音を消す事ができる。主に魔法使いや呪文遣いなどの呪文詠唱を阻害する目的で使用されるものだが、ゴブリンスレイヤーとの冒険では、ゴブリンとの戦闘音を消し、周囲の外敵に気づかせないようにするために使用された。

眠雲

牧場襲撃時に魔法使いが使用していた状態異常魔法。指定した範囲に魔法の雲を出現させ、これに触れた者を眠りに誘う効果を持つ。効果は限定的であり、眠りについた者も刺激を受ける事ですぐに覚醒してしまうものの、一瞬だけでも完全に無防備化するために有用である。

転移

すでに失われたとされる古代魔法の一種。現在では使えるものはほぼおらず、魔法の巻物にすでに付与されているものぐらいしか見つけられない。指定した人物や持ち物などを一瞬で指定した場所に移動させる事ができる魔法で、これが付与された魔法の巻物を使えば、どんな窮地に陥っていようと、どんな奥深いダンジョンの中にいようと一瞬で安全地帯まで転移する事ができるため、どんな熟練冒険者でも喉から手が出るほどに欲しがる貴重なものとなっている。

竜牙兵

蜥蜴僧侶が父祖から授かった奇跡。触媒と呼ばれる爪状のアイテムを使って魔法を付与する事で二足歩行する爬虫類の骨のような使い魔を作り出す事ができる。竜牙兵は主人の命令で忠実に動かす事ができ、戦闘の補助として使用できるのはもちろん、指定したものを指定した場所まで運ぶといった命令も設定する事ができる。

竜牙刀

蜥蜴僧侶が父祖から授かった奇跡。触媒と呼ばれる爪状のアイテムを使って魔法を付与する事で、曲刀のような武器へと変化させる事ができる。通常の武器であれば、数匹のゴブリンを斬りつけるだけで血や脂にまみれて切れ味が落ちてしまうが、この竜牙刀はどれだけ敵を切りつけようと切れ味が落ちる事がない。

魔法の巻物

通常、魔法や奇跡を行使するには使用者の魔力を消費するが、巻物であればたとえ魔法を使えないものでも、巻物を開くだけで一瞬にして呪文の効果を得る事ができる。また、こういった巻物に付与されているのは失われた古代魔法である事が多く、貴重なものとされている。しかし、一方で封印されている効果は千差万別であり、使い所が難しいうえに、使えるのは一度だけの使い捨てであるため、ほとんどの場合、冒険者がこれを手に入れても骨董品として高値で売るという目的でしか使用されない。

クレジット

原作

蝸牛 くも

キャラクター原案

神奈月 昇

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