聖闘士星矢

聖闘士星矢

ギリシャ神話をモチーフに、星座を象った聖衣(クロス)と呼ばれる鎧をまとった少年たちの戦いを描く物語。聖衣を再現したフィギュア玩具が記録的な売り上げを見せるなど、漫画のみにとどまらず、様々な媒体で人気を博した。また、本編終了後も外伝やリメイクなどの形で派生作品が多く描かれている。

世界観

ギリシャ神話をモチーフに、星座を象った聖衣(クロス)と呼ばれる鎧をまとった少年たちの戦いを描く物語。聖衣を再現したフィギュア玩具が記録的な売り上げを見せるなど、漫画のみにとどまらず、様々な媒体で人気を博した。また、本編終了後も外伝やリメイクなどの形で派生作品が多く描かれている。##聖闘士星矢の世界観

数百年に一度、地上に邪悪がはびこるときに現れるという、戦いの女神・アテナ。しかし、アテナは自ら戦うことを好まず、その戦いはつねに地上を守るための戦いであった。その戦いの中には、つねにアテナを守る聖闘士と呼ばれる少年たちがいた。聖衣と呼ばれる鎧を身にまとい、その拳は空を裂き、その蹴りは大地を割るほどの力を持っていた。今より二百と数十年前、地上の支配をもくろむ冥王ハーデスとアテナ率いる聖闘士との間に戦争が起こった。多くの聖闘士たちの命を犠牲にしながらも、アテナはハーデスを封印することに成功。そして時は流れ現代、再びギリシアの聖域にアテナが降臨する。

基本的にはギリシャ神話をモチーフにした作品だが、劇中で登場する言葉「阿頼耶識」などは仏教用語、またハーデス編はダンテの『神曲』がモチーフであることや、『水滸伝』を元にした冥闘士108の魔星など、さまざまな世界観が混ざり合っている、超神話的な作品とも言える。

劇中に登場する聖闘士には、青銅聖闘士→白銀聖闘士→黄金聖闘士の順で階級が存在する。各階級の間には絶対的な力の差が存在し、通常では上位階級の聖闘士に勝つことは不可能とされている。一般的な青銅聖闘士の打撃速度はマッハ1程度で、白銀聖闘士がマッハ2~5程度、黄金聖闘士にいたっては光速を超えるとされている。

主人公・星矢や、物語の軸となる紫龍、氷河、瞬、一輝は最下級の青銅聖闘士に属する。

作品が描かれた背景

本作の連載が始まった1985年には、国際科学技術博覧会「科学万博-つくば '85」が開催された。日本を含む48ヵ国と37の国際機関が参加し、総入場者数は2033万4727人。当時としては特別博覧会史上最高入場者記録であった。また、「ビックリマンチョコ 悪魔VS天使シリーズ」が発売され、子供たちのあいだで爆発的なブームを巻き起こした。1箱(40個入り)に1~2枚しか封入されていない希少なヘッドシールを手に入れるため箱買いをする子供が急増、お菓子を食べずにすてるなど社会問題にもなった。掲載誌である「週刊少年ジャンプ」では、『シティーハンター』『ついでにとんちんかん』『魁!!男塾』などの連載が同じ年にスタートしている。

作品構成

王道のバトル漫画といえる作品で、友情・努力・根性といった要素が色濃い。物語自体はシリアスな印象を受けるが、「あじゃぱァ-ッ!!」「うびゃあ!?」などのセリフを発する敵がいたりと、コメディ要素も各所に見られる。基本的には、十二宮編、ポセイドン編、ハーデス編の三部構成となっているが、氷河を主人公とした「氷の国のナターシャ」という外伝も存在する。

あらすじ

神話の時代より、戦いの女神・アテナに使える聖闘士と呼ばれる少年たちがいた。88の星座を模した聖衣と呼ばれる鎧を身にまとい、この世にはびこる邪悪を打ち破らんと闘った。そして現代……。

ギリシアの聖域での過酷な修行を終え、聖闘士となった少年・星矢は、仲間たちとともにアテナを守るべく、そして地上の愛と平和を守るべく、やがては地上の覇権争いへと発展することになる戦いに身を投じていく。

主な長編のストーリーに関しては以下を参照。

青銅聖闘士編

主人公・星矢は、グラード財団総帥・城戸光政により、唯一の肉親である姉・星華と引き離されてしまう。星矢は再び姉と会うために、聖衣を日本に持ち帰るべく師匠・魔鈴の下、ギリシアで厳しい修行をつむ。6年間の過酷な修業を経て、聖衣を得るための御前試合にのぞんだ星矢は、見事ライバルのカシオスに勝利し、天馬座(ペガサス)の聖衣を手に入れる。しかし、聖闘士となり日本へ帰国した星矢を待っていたのは、光政の死、そして姉・星華が行方不明になったという事実だった。

姉の行方を探すため、光政の孫娘・城戸沙織が主催する格闘大会・銀河戦争(ギャラクシアンウォーズ)へ参加することになった星矢。そこには星矢同様、世界各地で修行を積んでいた100人の子供の中から聖闘士となった10人の聖闘士が参加していた。1回戦、2回戦と勝ち上がっていく星矢であったが、突如として現れた鳳凰星座(フェニックス)の一輝に、優勝賞品である射手座の黄金聖衣を奪われてしまう。

暗黒聖闘士編

一輝に奪われた黄金聖衣を取り戻すべく、星矢は白鳥座(キグナス)の氷河、アンドロメダ座の瞬とともに、富士山麓に向かう。龍星座(ドラゴン)の紫龍は、銀河戦争の戦いで壊れてしまったペガサスとドラゴンの聖衣を修復するため、一人インドへと向かう。聖衣を修復できる唯一の人物、ムウに会い、そして紫龍は自らの命を懸けて、壊れてしまった聖衣の修復に成功する。一方、富士山麓では、一輝率いる暗黒聖闘士たちとの戦いが始まる。奇しくも、ブラックペガサス、ブラックドラゴン、ブラックスワン、ブラックアンドロメダと同じ星座を司る暗黒四天王に苦戦する星矢たちであったが、インドより戻った紫龍も加わって暗黒四天王を打ち破り、黄金聖衣のパーツを取り戻していく。

富士の地底で、ついに一輝と対峙する星矢たち。しかし、圧倒的な力を誇る一輝の前に、なすすべもなく倒されてしまう。そして、一輝の必殺技の前に倒されたかと思ったその時、黄金聖衣が合体し壁となり星矢を守る。黄金聖衣の加護と3人の力を身にまとった星矢は、渾身の一撃で一輝を倒し、黄金聖衣を取り戻すことに成功。しかし、一輝の口から衝撃の事実が語られる。6年前、聖闘士となるべく集められた100人の子供は同じ父親を持つ兄弟であると。その時、突如として地震が起こり、富士の地底は崩壊してしまう。

白銀聖闘士編

ムウのテレポーテーション能力によって、富士の地底から間一髪脱出した星矢たち。しかし、これまでの戦いが、聖闘士を管理する組織である聖域に、聖闘士の掟に反する私闘であると判断され、星矢たち青銅聖闘士を抹殺するため、10人の白銀聖闘士が派遣される。次々と襲い来る白銀聖闘士たちを、辛くも退ける星矢たち。

そんな中、城戸沙織が自分たちが守るべき女神・アテナの化身であると知らされる。かつて、赤ん坊であった沙織の暗殺を企てた人物こそが、聖域の教皇であることを知り、すべての元凶である教皇を倒すべく、星矢たちはギリシアへと向かう。

黄金聖闘士編(十二宮編)

聖域にたどり着いた矢先、教皇の刺客が放った黄金の矢を胸に受け沙織が倒れてしまう。矢を抜けるのは教皇のみ。教皇のいる教皇の間へと進むため、星矢たちは聖闘士の中でも最強の力を誇る黄金聖闘士たちの守る12の宮へと挑んでいく。

黄金聖闘士たちとの激闘の末、ただ一人教皇の間へとたどり着く星矢。そこで星矢は、13年前に本当の教皇を殺害し教皇になり変わっていた黄金聖闘士、双子座(ジェミニ)のサガと対面する。穏やかな顔で、黄金の矢は教皇の間の奥にあるアテナの楯のみでしか抜けないと星矢に告げるサガであったが、突如として表情が一変。サガは、正義と悪の二つの心を持つ二重人格だった。邪悪な人格となったサガは、黄金聖衣をまとい星矢に襲いかかる。圧倒的なサガの力の前に、なすすべもない星矢。仲間の力を一心に受けた星矢は、不屈の闘志でアテナの楯までたどり着き、その楯を掲げる。その瞬間、沙織の胸に刺さった黄金の矢は消え去り、サガの中に潜んでいた邪悪な存在も消え去った。正しい心を取り戻したサガであったが、己の行いを沙織に懺悔し、自らの手で命を絶ってしまう。

ポセイドン編

12宮での戦いから1ヶ月後。黄金聖闘士たちとの激闘の末、星矢たちは生死の境を彷徨っていた。一方、世界各地では水害が起き長雨が降り続くという現象が起こり始める。この災害が、地上制覇を目論む海皇ポセイドンの仕業であると察知した沙織は、単身ポセイドンのいるポセイドン神殿へと乗り込むも、メインブレドウィナと呼ばれる巨大な柱の中に閉じこめられてしまう。沙織の窮地を救うべく、意識を取り戻した星矢たちは、ポセイドン神殿へと乗り込んでいく。そして、ポセイドン率いる7人の海将軍(ジェネラル)たちを打ち破り、首謀者ともいえるサガの双子の弟・カノンを改心させ、メインブレドウィナの破壊にも成功。無事、沙織を救出し、ポセイドンの魂を再びアテナの壺に封印する。

ハーデス編

古の戦いから243年ぶりに復活し、地上支配を狙う冥王ハーデスの冥闘士(スペクター)たちが、聖域に攻め込んでくる。ハーデスのいる冥界へ赴くため、自ら命を絶つ沙織。星矢たちも、ハーデスとの戦いで必要なアテナの聖衣を持ち、冥界へと旅立つ。冥界のさらに奥、嘆きの壁と呼ばれる神々しか通れない壁の向こうにあるエリシオンへと一人向かう沙織。どうしてもその中へ入れない星矢たちであったが、黄金聖闘士全員の命と引き換えに嘆きの壁を崩すことに成功。星矢、紫龍、氷河、瞬、一輝の5人はエリシオンへと到達する。そして、アテナの血によって変化を遂げた神聖衣(ゴッドクロス)を身にまとた五人は、アテナの聖衣をまとった沙織とともに、ハーデスとの戦いに臨む。戦いの中、ハーデスの剣を心臓に受け力なく崩れ落ちる星矢。動揺する沙織だったが、残った4人の力を借り黄金の杖でハーデスを貫く。ハーデスは冥界ともども消滅し、神話の時代より幾度も繰り返された戦いに終止符が打たれる。

特殊背景

劇中に登場するほとんどのキャラクターが、聖闘士と呼ばれる闘士で、神話の時代から受け継がれてきた鎧・聖衣を身にまとい、人ならば誰もが持っている体の中の小宇宙(コスモ)を燃焼し爆発させることにより、超人的なパワーを発揮する。聖闘士には、それぞれ守護星座があり、主人公・星矢であれば天馬星座(ペガサス)。ペガサス流星拳、ペガサス彗星拳、ペガサスローリングクラッシュなど、守護星座特有の必殺技を持つ。聖闘士は基本的に男性のみがなるものだが、女性がなる場合は女であることを捨て去る意味で、仮面の着用が義務付けられている。また、女性聖闘士が素顔を見られた場合、見られた相手を殺すか愛するしかない。聖闘士が戦う理由は、アテナを守るためのみという理由から、私闘は固く禁じられている。

派生作品

その人気の高さから、数多くの派生作品も生まれている。漫画では、黄金聖闘士たちとティターン神族との戦いを描いた『聖闘士星矢 EPISODE.G』や、243年前の前聖戦を描いた『聖闘士星矢 THE LOST CANVAS 冥王神話』などがある。アニメでは新世代の聖闘士の活躍を描いた『聖闘士星矢Ω』などがある。

メディアミックス

TVアニメ

1986年よりテレビ朝日系列にて放送開始。平均視聴率は11%を記録し、放送期間も約2年半と長期にわたる人気作品であった。その人気は日本のみにとどまらず、ヨーロッパを中心とした海外でも高い視聴率を記録するほどの人気ぶりであった。また、玩具化するさいの見栄えを考慮し、十二宮編までは星矢たち青銅聖闘士の聖衣のデザインが原作とは異なっている。

映画

劇場版第1作『聖闘士星矢』は、「東映まんがまつり」の一作として公開された。同時上映作品には『ドラゴンボール 魔神城のねむり姫』などがある。その後、1988年に『聖闘士星矢 神々の熱き戦い』『聖闘士星矢 真紅の少年伝説』、1988年に『聖闘士星矢 最終聖戦の戦士たち』、2004年に『聖闘士星矢 天界編 序奏〜overture〜』、2014年には『聖闘士星矢 Legend of Sanctuary』が公開された。

玩具

フィギュア玩具、「聖闘士聖衣大系(セイントクロスシリーズ)」が1986年に発売された。全身可動はもちろん、聖闘士たちが身に着けている聖衣を取り外し、台座に組み立てるとオブジェにもなるという点が子供心をくすぐり、1987年度の男子玩具で最大のヒット商品となった。

ゲーム

ファミコン用ゲームソフトとして、1987年に発売された『聖闘士星矢 黄金伝説』は、メインはアクションゲームでありながら、要所ではシュミレーション形式のバトルであったりと、やや複雑なシステムで難易度も高めのゲームであった。その後も数多くのゲームソフトが発売され、2015年の9月にも『聖闘士星矢 ソルジャーズ・ソウル』がPlayStation 4用ソフトとして発売されている。

ミュージカル

1991年と2011年にミュージカルとして舞台化された。1991年版では、若き日のSMAPが聖闘士役を演じている。主人公の星矢を中居正広が、敵役の海皇ポセイドンを木村拓哉が演じた。

作家情報

車田正美:「週刊少年ジャンプ」にて『スケ番あらし』でデビュー。『リングにかけろ』の大ヒットで一躍看板作家となり、のちの『聖闘士星矢』では、少年漫画でありながらも多くの女性ファン獲得に成功。黄金期の「週刊少年ジャンプ」を長らく支える作品へと育て上げた。また、現在も「週刊少年チャンピオン」にて、『聖闘士星矢』の続編である『聖闘士星矢 NEXT DIMENSION 冥王神話』を不定期連載中である。

登場人物・キャラクター

主人公

不屈の闘志を持つ少年。父はグラード財団総帥の城戸光政。ただし非嫡出子として産まれ、孤児として星の子学園で幼少期を過ごす。そして7歳より聖闘士発祥の地であるギリシアの聖域(サンクチュアリ)に送られ、鷲星... 関連ページ:天馬星座の星矢

主人公

本作のヒロイン。13歳にしてグラード財団の実質的な代表を務めるが、その正体は戦いの女神・アテナの化身。13年前に赤子の姿で地上に降臨した際に双子座のサガに命を狙われたところを射手座のアイオロスに救われ... 関連ページ:城戸 沙織

ペガサス星矢と共に戦う仲間で、城戸光政を父とする異母兄弟でもある。腰まである長い黒髪が外観上の特徴。直情型のペガサス星矢とは対照的に、思慮深い性格をしており、やがては聖闘士の要とまで呼ばれる存在となる... 関連ページ:龍星座の紫龍

ペガサス星矢と共に戦う仲間で、城戸光政を父とする異母兄弟でもある。母親はロシア人のナターシャ。7歳のときにロシアから日本へ向かう船が沈没してしまい、冷たい深海に死んだときの姿のままで永眠する母親の遺体... 関連ページ:白鳥星座の氷河

ペガサス星矢と共に戦う仲間で、城戸光政を父とする異母兄弟でもある。また、フェニックス一輝とは母親も同じ兄弟。修行の地を選ぶ過程でフェニックス一輝と生き別れとなり、厳しい自然環境のアンドロメダ島にてケフ... 関連ページ:アンドロメダ星座の瞬

ペガサス星矢とは城戸光政を父とする異母兄弟。また、アンドロメダ瞬とは母親も同じ兄弟。当初はペガサス星矢たちと敵対する暗黒聖闘士として登場するが、やがて共に戦う仲間となる。もともとは弟のことを思いやる兄... 関連ページ:鳳凰星座の一輝

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聖衣

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アニメ

聖闘士星矢

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