名探偵コナン

名探偵コナン

テレビアニメをはじめ、多数のメディア化がされている青山剛昌の代表作。天才高校生探偵工藤新一は、謎の集団黒ずくめの組織に毒薬を飲まされてしまい、体が縮んで小学生の姿になってしまう。新一は、正体を隠すために江戸川コナンと名乗り、幼馴染・毛利蘭の父が営む毛利探偵事務所に身を寄せたコナンは、元の体に戻るために数々の難事件を解決しながら、黒ずくめの組織の謎に迫っていく。小学館「週刊少年サンデー」1994年5号から連載。第46回「小学館漫画賞」少年部門受賞。

正式名称
名探偵コナン
ふりがな
めいたんていこなん
作者
ジャンル
推理・ミステリー
レーベル
少年サンデーコミックス(小学館)
巻数
既刊104巻
関連商品
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世界観

主な舞台は、主人公江戸川コナンら主要人物が住む東京都の架空の都市・米花町(べいかちょう)。東京タワーをモデルとした「東都タワー」など、登場する地名や施設は架空のものがほとんどである。作中では季節の移り変わりが描かれ、明確に時間の経過は存在するが、登場人物たちは年をとらず、進級や卒業もしない。ただし、四季は繰り返しているものの、バレンタインやクリスマスなどの季節ごとのイベントにまつわる事件は、作中一度しか描かれない。なお、話数は「FILE~~.」とカウントされる。

「FILE.882(単行本83巻)」では、米花水族館を訪れた蘭が、以前新一と来たときからから1年も経っていない、と発言していることから、FILE.1で新一がコナンとなってから1年経過していないと思われる。

また、1994年の連載開始から、2015年現在までの世相の変化に合わせ、作中に登場する小道具も変化している。例えば、単行本1巻(1994年)で携帯電話が作中に初登場するが、そこで描かれていたものは当時の大型のものである。やがて二つ折り式のものや、カメラ付きのものが登場し、2015年現在登場人物が使用しているものはスマートフォンである。

作品が描かれた背景

1992年から連載された『金田一少年の事件簿』のヒットが起こした推理漫画ブームを受け、作者本人も探偵モノが好きだったこともあり、1994年から連載が開始された。

作品構成

主に1エピソードにつき5~6話で構成され、その時々起こる事件を主人公コナンが解決していく、というのが本作の大まかな流れである。新一がもとの姿に戻るため、「黒ずくめの組織」の正体を追うという大きな目的はあるが、作中で起こる事件は、組織とは無関係なものがほとんどである。そのため、組織の謎や構成員は徐々にしか明かされず、キーとなるキャラクターの登場もまれである。例えば、新一を小学生の姿にした薬「APTX4869」の開発者であり、「黒ずくめの組織」の一員であった灰原哀の初登場は「FILE.176(単行本18巻)」。組織を追うFBIのメンバー・赤井秀一の初登場は「FILE.270(単行本27巻)」。

事件を推理し解決に導くのはコナンだが、一見ただの小学生で大人たちに相手にされないということもあり、麻酔銃で眠らされた蘭の父・毛利小五郎がコナンの身代わりとして容疑者たちの面前で推理を行うことがほとんどである。そのため、名探偵としての名声は小五郎が一身に受けている。だが、小五郎不在のときなどは、蘭の友人である鈴木園子や、コナンの正体を知る阿笠博士が身代わりとなり、探偵役となるエピソードも存在する。また、コナンの正体を知る数少ない人物であり、ライバルの高校生探偵・服部平次と協力し推理していくこともある。

そのほかとしては、コナンはあくまでヒントを与える立場にとどまり、小五郎本人や警察関係者たちが事件を解決に導く場合がある。さらに、コナンとその小学校での友人たちである吉田歩美・円谷光彦・小島元太からなる「少年探偵団」(後に灰原哀も加入)が中心となるエピソードもある。

推理ものとしては、事件の手がかりを読者にもすべて明示し、複数の容疑者の中から、犯行のトリックを解き明かし、犯人を自白に追い込む形式で描かれる。ほとんどのエピソードは犯行が起こった時点では犯人が誰かは読者には示されないが、はじめに読者にだけ犯人を示す、倒叙型のエピソードも存在する。また、人里離れた洋館や、絶海の孤島など、外界と隔絶した情況で起こる事件を扱う、いわゆる「クローズド・サークル」もののエピソードも多く見られる。

推理・ミステリーを題材としているが、主要な登場人物たちによるラブコメ要素が多く含まれることも特徴。主人公新一と蘭、ライバルである高校生探偵・服部平次とその幼馴染遠山和葉、小五郎と別居中の妻妃英理、警視庁の高木刑事と佐藤刑事ら、恋愛沙汰に鈍感であったり、自分の気持ちに素直になれない男女のもどかしい恋愛模様が、事件と平行して描かれている。中でも、互いに近くにいながら、蘭に正体を明かせない新一と、姿を見せない新一を待ち焦がれる蘭という二人が思い悩む姿が随所に描かれている。また、新一と蘭を筆頭に「幼馴染み」という関係性の男女が多く登場している。

クロスオーバー

本作では、作者青山剛昌の他作品から、クロスオーバーしてキャラクターが登場している。特に『まじっく快斗』の主人公「怪盗キッド」はFILE.156(単行本16巻)で初登場し、数度コナンたちと対決、互いにライバル的な関係となっている。合わせて『まじっく快斗』からキッドの正体である・黒羽快斗とその幼馴染・中森青子、キッドを追う警察官で青子の父・中森銀三が登場している。

FILE.445(単行本43巻)では『四番サード』から主人公長島茂雄とライバル稲尾一久が登場し、甲子園での対決が描かれている。『YAIBA』からは、剣道の試合で服部平次の耳の裏に傷をつけた人物として沖田総司が登場するなど、さまざまなキャラクターがカメオ出演している。また、『YAIBA』のタイトルをもじった特撮ヒーロードラマ『仮面ヤイバー』や『YAIBA』そのものがテレビで放映されている。

あらすじ

高校生探偵として有名な工藤新一は、ある日黒ずくめの組織による怪しげな取引を目撃したため、口封じとして毒薬を飲まされてしまう。新一は一命を取り留めるも、体が縮んで小学生の姿になってしまった。自分の生存が知られたら周囲の人間にも危険が及ぶと考えた新一は、眼鏡で変装し江戸川コナンと偽名を使って正体を隠す。そして黒ずくめの組織の情報を集める為に、幼なじみの毛利蘭の父親、毛利小五郎が営む毛利探偵事務所に転がり込んだ。コナンはより多くの情報を集めるために毛利探偵事務所に寄越された依頼や、行く先で出くわした事件などを小五郎を身代わりにして解決していき、彼を名探偵へと仕立てあげていく。

ある日、コナンが変装のために通っている小学校のクラスに茶髪の少女・灰原哀が転校してくる。元黒ずくめの組織に所属していた研究員であり、コナンが飲まされた毒薬・APTX4869の開発者でもあった灰原は、組織に反抗したことで殺されかけ、その際にAPTX4869を服用して体が縮んだことで脱出してきたのだと語る。以降灰原はコナンの協力者、阿笠博士の家に住むことになり、APTX4869の解毒剤の開発に当たる。その後今度は蘭が通う高校に黒ずくめの組織を追うFBIチームの一員、ジョディ・スターリングが英語教師として偽名を名乗り赴任してくる。

また、コナンたちの周囲によく現れるニット帽を被った男性・赤井秀一も、ずば抜けた推理力と戦闘能力の高さから黒ずくめの組織を倒しうる「銀の弾丸」と呼ばれているFBIの一員であることが発覚。自らの正体を明かすことは無いものの、コナンはFBIと幾度となく行動を共にし、事件の捜査に当たっていく。コナンは大小様々な事件を解決しながら、黒ずくめの組織を潰すため、また自らの本当の体を取り戻すために、多くの協力者の手を借りながら少しずつ組織の謎へと迫っていくのだった。

特殊設定

作中では、阿笠博士が発明する、「腕時計型麻酔銃」や「キック力増強シューズ」「蝶ネクタイ型変声機」などの、特殊な能力を持つ秘密道具が数多く登場する。ただし、これらはあくまでも小学生の姿になってしまった新一の身体的なハンデを埋めるためのもので、謎解きに用いられることはない。また、犯人側もこれらの非実在の技術を用いてトリックを仕掛けることもない。

主要な登場人物の名前や、施設名・地名は推理小説やドラマから命名されている。例えば主人公「江戸川コナン」は推理小説を数多く手がけた「江戸川乱歩」と、「シャーロック・ホームズ」の生みの親「コナン・ドイル」から。「毛利蘭」は「アルセーヌ・ルパン」シリーズの作者「モーリス・ルブラン」から取られている。

メディアミックス

テレビアニメ

1996年1月8日より、読売テレビ制作・日本テレビ系列にて放送開始。25年以上の長期にわたり放映されている作品。2009年にはテレビスペシャルとして、モンキー・パンチ原作の『ルパン三世』とコラボレーションした『ルパン三世VS名探偵コナン』が放映された。

劇場版アニメ

1997年4月19日に初の劇場版アニメが公開。以来、毎年制作され通算25作品以上が公開されている(2020年は新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けて延期)。配給は東宝。ストーリーは毎回映画オリジナルである。2013年には前述の『ルパン三世VS名探偵コナン』の続編として『ルパン三世VS名探偵コナン THE MOVIE』が公開された。

小説

オリジナルストーリーの小説版、劇場映画版のノベライズ作品、実写ドラマ版のノベライズ作品などが刊行されている。

特別編

小学館から刊行されていた、幼年向け学習雑誌向けに『小学四年生』『小学五年生』『小学六年生』で連載されていた。現在は『週刊少年サンデーS』『月刊コロコロイチバン!』で連載中。原案を青山剛昌、作画をアシスタントである山岸栄一や阿部ゆたからのスタッフが手がけている。

ゲーム

携帯ゲーム機を中心に、多数のゲーム版が製作されている。2009年には『週刊少年サンデー』と『週刊少年マガジン』創刊50周年記念企画のひとつとして、『金田一少年の事件簿』とのコラボレーション作品『名探偵コナン&金田一少年の事件簿 めぐりあう2人の名探偵』が発売された。

ドラマ

2006年10月2日より、読売テレビ制作・日本テレビ系で単発作品として実写ドラマ版が4作放映された。2011年7月7日には連続ドラマ版が同じく読売テレビ制作・日本テレビ系で放映。

単発ドラマ第2作を除き、いずれも新一がコナンになる以前のエピソードを描いたオリジナルストーリーとなっており、主人公は本来の姿の新一となっている。

主人公工藤新一役は、単発ドラマ第1作・第2作では小栗旬。単発ドラマ第3作・第4作と連続ドラマ版では溝端淳平が演じている。

社会に与えた影響

アジア圏や欧米をはじめ、世界各国でも翻訳版の単行本が刊行され、アニメ版も放映されている。また、国内外のミステリ作品を専門に取り扱う雑誌「ミステリマガジン」(早川書房)で、漫画作品として特集を組まれた数少ない作品のひとつである。

作者青山剛昌の出身地である鳥取県大栄町では、町おこしの一環として本作を取り上げており、町には江戸川コナンのオブジェが並ぶ「コナン通り」や、『名探偵コナン』や『YAIBA』などの原画が展示された「青山剛昌ふるさと館」が存在する。

登場人物・キャラクター

主人公

キャラクター紹介『名探偵コナン』の主人公。数々の難事件を解決し、日本警察の救世主とまで称される天才高校生探偵。運動神経にも秀で、趣味のサッカーは全国クラスの実力を有している。幼なじみの毛利蘭と遊園地に... 関連ページ:江戸川 コナン

工藤 新一 (くどう しんいち)

数々の難事件を解決し、日本警察の救世主とまで称される天才高校生探偵。運動神経にも秀で、趣味のサッカーは全国クラスの実力を有している。幼なじみの毛利蘭と遊園地に行った帰りに、黒ずくめの組織による怪しげな取引を発見、監視していたところジンに見つかり、毒薬APTX4869を飲まされて小学生の姿になってしまう。 黒ずくめの組織に生存を知られると、自分の命どころか周囲の人間も危ないとの阿笠博士の助言により、眼鏡で変装して江戸川コナンと偽名を使っている。その後は黒ずくめの組織の情報を集めるために、蘭の父親毛利小五郎が経営する毛利探偵事務所に転がりこみ、数々の難事件を解決していく。 蘭に好意を抱き、常に心配をしているが、中々素直になれずにいる。

主人公

キャラクター紹介工藤新一の幼なじみ。女子高生。心優しくしっかりものだが、新一には素直になれないところがある。阿笠博士の親戚と紹介された江戸川コナンのことを受け入れ、弟のように可愛がっている。勘が鋭く、... 関連ページ:毛利 蘭

キャラクター紹介毛利蘭の父親で、毛利探偵事務所を営む私立探偵。お調子者で、昼間から呑んだくれるなどだらしない面も多いが、一方で殺人犯には一切の同情をしない、といった信念を持つ。元刑事であり、犯罪に関す... 関連ページ:毛利 小五郎

キャラクター紹介 天才的発明家。工藤新一の実家の隣に住んでおり、 新一と毛利蘭とは旧知の仲。面倒見が良く、少年探偵団の子守役を務めたり、灰原哀の保護もしている。江戸川コナンが新一と知る数少ない人物で、... 関連ページ:阿笠 博士

服部 平次 (はっとり へいじ)

大阪に住んでいる、高校生探偵。工藤新一と並べて「西の高校生探偵」と称される。新一に引けを取らない推理力を持ち、ふとしたことから江戸川コナンと工藤新一が同一人物だと突きとめてしまう。新一のことをライバル視しているが、良き理解者であり、協力を惜しまない。 好人物で、熱血漢だがおっちょこちょいな所もある。幼なじみの遠山和葉のことを気にかけており、和葉も平次のことを好いているが、当の本人はそれが恋愛感情だと気が付いていない様子。高校では剣道部に所属し、ずば抜けた腕前を持つ。

鈴木 園子 (すずき そのこ)

帝丹高校に通う毛利蘭の親友。名門鈴木財閥の令嬢であり、かなりの金持ち。サバサバした性格をしており、お調子者だが、友達思いで蘭からの信頼も厚い。江戸川コナンの身代わりとして事件を解決したこともあり、その時は眠りの園子と呼ばれた。

吉田 歩美 (よしだ あゆみ)

帝丹小学校の一年生で、少年探偵団の一人。感受性豊かな女の子で、江戸川コナンに好意を抱いている。勘が鋭く、彼女の一言が事件解決のきっかけになることも多い。友人の円谷光彦と小嶋元太から好意を寄せられているが、気づいていない。

円谷 光彦 (つぶらや みつひこ)

帝丹小学校の一年生で、少年探偵団の一人。礼儀正しく、豊富な知識と鋭い推理力を持つ少年。友人の吉田歩美に好意を寄せていたが、転校生の灰原哀のことも気になっている。

小嶋 元太 (こじま げんた)

帝丹小学校の一年生。大柄のガキ大将的存在で、少年探偵団の団長。短気で思慮に欠ける面もあるが、力が強く、心優しい性格。食べ物のことばかり考えているが、時に事件の確信を突くこともある。

宮野 志保 (みやの しほ)

元黒ずくめの組織の一員で、その時のコードネームはシェリー。科学者として毒薬APTX4869の開発に当たっていた。姉の宮野明美がジンにより殺されたため、薬の開発を中断、監禁されてしまう。自殺しようとAPTX4869を服用した所、体が縮んでしまい、脱出に成功する。その後は阿笠博士の保護を受け、以後「灰原哀」という偽名を名乗るようになった。 現在はAPTX4869の解毒薬を試作している。当初は人を寄せ付けない空気を持っていたものの、少年探偵団や毛利蘭と触れ合う内に徐々に感情が豊かになっていき、ジョークを飛ばすことも増えていった。頭の回転が速く、江戸川コナンの推理を補助することも多い。

怪盗キッド (かいとうきっど)

変装と声帯模写を得意とする、世界を股にかけるキザな大泥棒。江戸川コナンをライバルと認識しており、何度か対決しているものの決着はついておらず、状況によっては共闘することもある。真っ白なタキシードとシルクハット、片眼鏡を愛用し、予告状を送りつけてから犯行に及ぶ、大胆不敵な手口を好む。青山剛昌の、『まじっく快斗』の主人公と同一人物。

目暮 十三 (めぐれ じゅうぞう)

警視庁捜査一課の警部。毛利小五郎が警察に所属していたころの上司であり、当時は捜査を撹乱する小五郎に手を焼いていた。高校生探偵の工藤新一の推理力に信頼を置いており、しばしば新一に難事件を持ち込んでいた。

白鳥 任三郎 (しらとり にんざぶろう)

警視庁捜査一課の警部。生真面目な性格をしたキャリア組で刑法に精通し、冷静な判断力を持つ。実家は料理人を雇い、執事までいるほどの金持ちである。元はアニメのオリジナルキャラクターだったが、後に漫画へ登場した。

高木 渉 (たかぎ わたる)

先輩の佐藤美和子に好意を抱く、警視庁捜査一課の刑事。優しく人がいいために、少年探偵団とも仲が良く、情報を流してしまうこともしばしば。江戸川コナンがただの小学生では無いとうすうす感づいている所もある。元はアニメのオリジナルキャラクターだったが、後に漫画へ登場した。

佐藤 美和子 (さとう みわこ)

警視庁捜査一課の刑事。男勝りな性格で、格闘術や射撃の腕に秀で、推理力も持ち合わせる女警部補。サバサバした性格で、警察内で高い人気を博す。後輩の高木渉を気になってはいるが、なかなか素直になれていない。

ジン

黒ずくめの組織の一員。工藤新一にAPTX4869を飲ませた長身痩躯で長髪の男。冷静沈着、かつ残忍な性格をしており、人を殺すことに躊躇いがない。また、鋭い観察力と注意力をもち、非常に用心深い。無駄と思ったことは行わない主義を持つ一方、必要と思ったことはどんな手を使ってもやりぬく徹底主義者。 黒ずくめの組織内でも重要な位置を占めているらしく、FBIからも重要人物としてマークされている。

ウォッカ

黒ずくめの組織の一員。がっしりとした体つきで、サングラスを着用している。ジンを兄貴と呼び慕い、行動を共にすることが多い。注意力に欠ける面もあるが、運転技術やIT方面に強く、また優れた記憶力でジンをサポートしている。

宮野 明美 (みやの あけみ)

灰原哀の実姉。黒ずくめの組織の一員で、赤井秀一が黒ずくめの組織へと潜入する際に利用されてしまい、赤井の正体が発覚後、上層部より存在を危険視される。自分と、志保を組織から抜けさせるために強盗事件を起こすも、ジンに約束を反故され、殺されてしまう。偽名の広田雅美は、大学時代の恩師広田正巳から取られている。

赤井 秀一 (あかい しゅういち)

黒ずくめの組織から、銀の弾丸(シルバーブレット)として恐れられているFBI捜査官。推理力と捜査力はすば抜けたものがあり、射撃の腕も一流。過去に諸星大という偽名を使い、宮野明美に接触し、彼女を介して黒ずくめの組織に潜入捜査をしていたことがある。その時のコードネームはライ。 組織内での評価を上げ、ジンとの接触まで漕ぎつけるも、正体がバレてしまい、明美は殺されてしまう。その時には明美に好意を抱くようになっており、以来ジンのことを仇と思って付け狙うようになる。常にクールで、感情を表に出すことがない。作戦の為に死を偽装した後は大学院生沖矢昴を名乗り、工藤家に居候している。 江戸川コナンの正体を知る数少ない人物。

ジョディ・スターリング (じょでぃすたーりんぐ)

FBI捜査官。帝丹高校に英語教師として赴任し、潜入捜査を行っていた。ジョディ・サンテミリオンは高校教師としての偽名。明るく友好的な性格で、江戸川コナンや毛利蘭とも打ち解けている。また、かなりのゲーマーでもある。

工藤 優作 (くどう ゆうさく)

工藤新一の父親。世界的に有名な推理小説家。いたずら好きで、子供っぽいところもあるが、落ち着き払った大人で、新一以上の推理力を持っている。江戸川コナンの正体を知る数少ない人物の一人。黒ずくめの組織が危険だと理解しつつも、コナンが組織を追いかけることを応援している。

工藤 有希子 (くどう ゆきこ)

工藤新一の母親。数多くの賞を獲得し、トップスターまで上り詰めるも、工藤優作との結婚を機に二十歳で引退した伝説の人気女優。天才的な演技力と変装技術を持つ。特に変装は、自分だけでなく他人をも変装させることが出来る。目立ちたがりやで子供っぽいところがあり、毛利蘭を新一のことでからかったりもする。

妃 英理 (きさき えり)

「法曹界の女王」と渾名されている、敏腕弁護士。毛利蘭の母親で、毛利小五郎の妻。小五郎とは現在別居中で、合う度に喧嘩をしているが、心の中ではお互いを想い合っている。江戸川コナンの正体は知らないものの、彼の推理力を買っており、事件の際には情報を教えることもある。

あの方 (あのかた)

黒ずくめの組織を統括していると思われる人物。極めて慎重な性格をしており、数多くの調査機関が調べているにも拘らずに一切が不明なまま。長年仕えてきた部下でも、ミスをすれば直ぐに切り捨てる非情さを持つ。

ベルモット

黒ずくめの組織に所属する女性。変装技術に長け、「千の顔を持つ魔女」の異名を持つ。ハリウッド女優という表の顔を持っており、本名はシャロン・ヴィンヤード。残忍で自己中心的な性格で、徹底的な秘密主義を貫いている。あの方のお気に入りとされているが、一方で組織を壊そうとしている節もある。 江戸川コナンの正体を知っているが、彼を赤井秀一に匹敵する銀の弾丸(シルバーブレット)と考え、ジンにその正体を教えず、時には助けることもある。

キャラクター紹介元黒ずくめの組織の一員で、その時のコードネームはシェリー。科学者として毒薬APTX4869の開発に当たっていた。姉の宮野明美がジンにより殺されたため、薬の開発を中断、監禁されてしまう。... 関連ページ:灰原 哀

集団・組織

黒ずくめの組織 (くろずくめのそしき)

『名探偵コナン』に登場する組織。国際的な犯罪組織で、所属する人間が黒ずくめの衣装を着ていることから黒の組織と呼ばれている。正式名称等は不明。暗殺や新薬開発まで様々な犯罪に携わっており、政財界にも大きな影響力を持っている。構成員は酒やカクテルの名前から取られたコードネームを持っているのが特徴。

少年探偵団 (しょうねんたんていだん)

『名探偵コナン』に登場する団体。江戸川コナンが通う帝丹小学校1年B組の生徒5人で構成されている。現在のメンバーは吉田歩美、円谷光彦、小嶋元太、江戸川コナン、灰原哀の5人。ただ、江戸川コナン、灰原哀の2人は、探偵団に入ると明言したわけではない。

警視庁刑事部捜査一課 (けいしちょうけいじぶそうさいっか)

『名探偵コナン』に登場する組織。実在の警察機構がモデル。警視庁は、全国組織である警察庁の下部組織であり、東京都を管轄とする47都道府県警の一つ。捜査一課は刑事部に所属し、おもに殺人(未遂も含む)や傷害などの重い犯罪を扱うとされる。目暮十三、白鳥任三郎、佐藤美和子、高木渉などは、警視庁刑事部捜査一課の強行犯捜査三係所属となっている。

FBI (えふびーあい)

『名探偵コナン』に登場する組織。アメリカ合衆国のFBI(Federal Bureau of Investigationの略称)をモデルとしている。実際のFBIは米国司法省に属し、おもに州法がカバーしない全国的な規模の刑事・行政・治安関係の事件について捜査を行う。作中では、黒の組織を追って捜査官が来日。日本の警察には知らせない形で、潜入捜査を行っている。 赤井秀一、ジョディ・スターリングなどが所属する。

その他キーワード

APTX4869 (あぽときしんよんはちろくきゅう)

黒ずくめの組織の指示下で、宮野志保が作り出した毒薬。ある研究の為に作られており、元々は殺人用ではないとされているが、詳細は不明。死後体内から検出されないため、死因を特定されない毒物として、ジンが利用していた。副作用により、摂取すると体が縮んでしまう事例もある。

蝶ネクタイ型変声機 (ちょうねくたいがたへんせいき)

裏にダイヤルが付いた蝶ネクタイ。右側のダイヤルで音程を、左側のダイヤルで音量を調節して、あらゆる人の声を模倣することが出来る。阿笠博士により作られ、江戸川コナンが使用している。

時計型麻酔銃 (とけいがたますいじゅう)

見た目は普通の腕時計だが、上蓋がスコープになっており、時刻合わせのネジを押すことで即効性の麻酔薬が仕込まれた針が発射される。針を一本しか収納できないのが弱点。阿笠博士により作られ、江戸川コナンが使用している。

関連

名探偵コナン ゼロの日常 (めいたんていこなん ぜろのてぃーたいむ)

青山剛昌の漫画『名探偵コナン』に登場する安室透に焦点を当てたスピンオフ作品。探偵、公安警察、犯罪組織の一員という三つの顔を持つ男、安室透の日常生活を描く。小学館「週刊少年サンデー」2018年24号から... 関連ページ:名探偵コナン ゼロの日常

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アニメ

名探偵コナン

怪しい黒づくめの男たちの取引現場を目撃した高校生探偵の工藤新一は、無理やり毒薬を飲まされて体が子供のように縮んでしまった。新一は江戸川コナンと名前を変えて小学生のふりを通しながら、友人の阿笠博士が開発... 関連ページ:名探偵コナン

書誌情報

名探偵コナン 104巻 小学館〈少年サンデーコミックス〉

第1巻

(1994-06-18発行、 978-4091233714)

第2巻

(1994-07-18発行、 978-4091233721)

第3巻

(1994-10-18発行、 978-4091233738)

第4巻

(1995-02-18発行、 978-4091233745)

第5巻

(1995-04-18発行、 978-4091233752)

第6巻

(1995-07-18発行、 978-4091233769)

第7巻

(1995-11-18発行、 978-4091233776)

第8巻

(1995-12-09発行、 978-4091233783)

第9巻

(1996-01-18発行、 978-4091233790)

第10巻

(1996-04-18発行、 978-4091233806)

第11巻

(1996-07-18発行、 978-4091250414)

第12巻

(1996-09-18発行、 978-4091250421)

第13巻

(1996-12-10発行、 978-4091250438)

第14巻

(1997-03-18発行、 978-4091250445)

第15巻

(1997-06-18発行、 978-4091250452)

第16巻

(1997-08-09発行、 978-4091250469)

第17巻

(1997-11-18発行、 978-4091250476)

第18巻

(1998-01-17発行、 978-4091250483)

第19巻

(1998-04-18発行、 978-4091250490)

第20巻

(1998-07-18発行、 978-4091250506)

第21巻

(1998-10-17発行、 978-4091254917)

第22巻

(1999-02-18発行、 978-4091254924)

第23巻

(1999-04-17発行、 978-4091254931)

第24巻

(1999-07-17発行、 978-4091254948)

第25巻

(1999-10-18発行、 978-4091254955)

第26巻

(2000-02-18発行、 978-4091254962)

第27巻

(2000-04-18発行、 978-4091254979)

第28巻

(2000-07-18発行、 978-4091254986)

第29巻

(2000-09-18発行、 978-4091254993)

第30巻

(2000-12-18発行、 978-4091255006)

第31巻

(2001-03-17発行、 978-4091261618)

第32巻

(2001-04-18発行、 978-4091261625)

第33巻

(2001-07-18発行、 978-4091261632)

第34巻

(2001-09-18発行、 978-4091261649)

第35巻

(2001-12-18発行、 978-4091261656)

第36巻

(2002-02-18発行、 978-4091261663)

第37巻

(2002-04-18発行、 978-4091261670)

第38巻

(2002-07-18発行、 978-4091261687)

第39巻

(2002-11-18発行、 978-4091261694)

第40巻

(2003-02-18発行、 978-4091261700)

第41巻

(2003-04-09発行、 978-4091264114)

第42巻

(2003-07-18発行、 978-4091264121)

第43巻

(2003-10-18発行、 978-4091264138)

第44巻

(2004-01-17発行、 978-4091264145)

第45巻

(2004-04-05発行、 978-4091264152)

第46巻

(2004-07-16発行、 978-4091264169)

第47巻

(2004-10-18発行、 978-4091264176)

第48巻

(2005-01-14発行、 978-4091264183)

第49巻

(2005-04-06発行、 978-4091264190)

第50巻

(2005-07-15発行、 978-4091264206)

第51巻

(2005-10-18発行、 978-4091273611)

第52巻

(2006-01-14発行、 978-4091200266)

第53巻

(2006-02-17発行、 978-4091201102)

第54巻

(2006-06-16発行、 978-4091203779)

第55巻

(2006-09-15発行、 978-4091206282)

第56巻

(2007-01-13発行、 978-4091207067)

第57巻

(2007-04-05発行、 978-4091211101)

第58巻

(2007-07-18発行、 978-4091211552)

第59巻

(2007-10-18発行、 978-4091211996)

第60巻

(2008-01-12発行、 978-4091212665)

第61巻

(2008-04-03発行、 978-4091213402)

第62巻

(2008-08-11発行、 978-4091214645)

第63巻

(2008-11-07発行、 978-4091215130)

第64巻

(2009-04-02発行、 978-4091218926)

第65巻

(2009-08-18発行、 978-4091217172)

第66巻

(2009-11-18発行、 978-4091220486)

第67巻

(2010-02-18発行、 978-4091221469)

第68巻

(2010-05-18発行、 978-4091222909)

第69巻

(2010-08-18発行、 978-4091225009)

第70巻

(2010-11-18発行、 978-4091226587)

第71巻

(2011-02-18発行、 978-4091227805)

第72巻

(2011-06-17発行、 978-4091228987)

第73巻

(2011-09-16発行、 978-4091232359)

第74巻

(2011-12-14発行、 978-4091234285)

第75巻

(2012-04-14発行、 978-4091236197)

第76巻

(2012-06-18発行、 978-4091237385)

第77巻

(2012-09-18発行、 978-4091238061)

第78巻

(2012-12-18発行、 978-4091240316)

第79巻

(2013-04-18発行、 978-4091242914)

第80巻

(2013-07-18発行、 978-4091243249)

第81巻

(2013-11-18発行、 978-4091244994)

第82巻

(2014-01-17発行、 978-4091245519)

第83巻

(2014-04-18発行、 978-4091246202)

第84巻

(2014-07-18発行、 978-4091250285)

第85巻

(2014-12-18発行、 978-4091253767)

第86巻

(2015-04-17発行、 978-4091258175)

第87巻

(2015-08-18発行、 978-4091262097)

第88巻

(2015-12-18発行、 978-4091265401)

第89巻

(2016-04-15発行、 978-4091270894)

第90巻

(2016-08-18発行、 978-4091273307)

第91巻

(2016-12-16発行、 978-4091274304)

第92巻

(2017-04-12発行、 978-4091275530)

第93巻

(2017-07-18発行、 978-4091276711)

第94巻

(2017-12-18発行、 978-4091278838)

第95巻

(2018-10-18発行、 978-4091285607)

第96巻

(2019-04-10発行、 978-4091291790)

第97巻

(2019-12-18発行、 978-4091294494)

第98巻

(2020-04-15発行、 978-4098500598)

第99巻

(2021-04-14発行、 978-4098505135)

第100巻

(2021-10-18発行、 978-4098507177)

第101巻

(2022-04-13発行、 978-4098510542)

第102巻

(2022-09-15発行、 978-4098512553)

第103巻

(2023-04-12発行、 978-4098520268)

第104巻

(2023-10-18発行、 978-4098528509)

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