悪魔の力を得た主人公不動明が、奇怪な能力を持つ敵デーモンとバトルを繰り広げるSFホラー。永井豪の代表作とも言える作品である。前半はホラー色の強い異色のヒーロー漫画という趣だったが、中盤から物語は一気にスケールアップ、人間を超える者による最終戦争という黙示録的な結末を迎える。執拗に描かれる人間の愚かさや残酷さ、そして衝撃的なストーリーは、高い評価を得た。「悪魔がヒーローになる」というコンセプトは、同作者による『魔王ダンテ』から継承されたものであり、敵キャラクターデザインなどにも共通点が見られる。また、『新デビルマン』、『バイオレンスジャック』『デビルマンレディー』、『デビルマンサーガ』など永井豪自身による、補完作品・後継作品が多数発表されている一方、複数作者によるオムニバス『ネオデビルマン』、衣谷遊による『AMON デビルマン 黙示録』など、別作者に派生作品も多い。また、本作の発表以前から、永井豪の企画を原案とするTVアニメーションの制作が決定しており、漫画版とTVアニメ版は、「同じ基本設定から生まれた別の物語」とも言うべき関係となっている。