『SLAM DUNK』で知られる井上雄彦が、『バガボンド』の連載開始から1年後に連載を開始した作品。代表作の一つ。現代日本を舞台に、車椅子バスケットボールを通じて、身体的なハンディキャップや人生の困難に直面した青年たちの成長を描く物語。短距離選手として期待されていた戸川は骨肉腫により右足を切断するが、車椅子バスケチーム「東京タイガース」に所属する。高校生の野宮は、交通事故により夏美を下半身不随にしてしまい深い罪悪感から高校を退学する。野宮と同じ高校のバスケ部のキャプテンだった高橋は、盗んだ自転車で交通事故に遭い、下半身不随になってしまう。これらの登場人物たちが、車椅子バスケと出会い、困難を乗り越えて挫折から立ち上がる姿を描く。本作は、車椅子バスケを題材にしたスポーツ漫画である。パラスポーツの世界を舞台に、東京タイガースなどの車椅子バスケチームの存在、障害者スポーツを取り巻く環境、医療制度、社会復帰の過程などが、現実的で厳しい人間関係の描写とともに描かれている。集英社「週刊ヤングジャンプ」1999年48号から連載。2001年、第5回「文化庁メディア芸術祭マンガ部門」優秀賞を受賞。