数々のヒット作を生み出した浦沢直樹が描いた、女子柔道漫画。谷亮子選手のニックネーム「ヤワラちゃん」の元ネタになるなど、社会現象となった。主人公の猪熊柔は類稀な柔道の才能を持つが、オシャレを楽しんだり恋をしたりする「普通の女の子」になることを夢見ていた。物語は高校2年から始まり、ふたりの男性の間で揺れながらも柔道で活躍していく彼女の6年間を爽やかに描いていく。1989年アニメ化、実写映画化。
主人公の猪熊柔は、祖父に柔道7段の猪熊滋悟郎、父も柔道の実力者という柔道一家の家系生まれ。5歳にして父親を巴投げで投げ飛ばすなど早くから天賦の才を見せ、祖父の厳しい指導を受けて超一流の選手として育てられる。だが物語当初は対外試合を禁じられており、本人も「普通の女の子」に憧れて柔道をやめたがっていたため、選手としては無名であった。やがて滋悟郎の強引なすすめで試合に出場し、実力者たちを次々と破っていった柔は徐々に注目を集めるようになり、柔道部の無い短期大学の家政科に進学しても柔道は続けていく。やがて彼女は、段々と勝負の楽しさに目覚めていく。
宝石の力を引き出して戦う「宝石使い」たちの戦いを描くバトル漫画。主人公の流崎麗華(りゅうざきれいか)は、ダイヤモンドの力を引き出して戦う宝石使い(ジュエルマスター)。麗華は行方不明になってしまった父の流崎好夫を探し出し、謎のシンジケート「シャニ」に奪われた屋敷を取り戻すため、ボロアパートに住みながら舞い込んでくる宝石絡みの依頼をその能力で解決していく。
本作の主人公である流崎麗華は、「クリシュナ」の異名を持つ宝石使い(ジュエルマスター)。彼女が力を引き出す「守護石」はダイヤモンドで、ダイヤの持ち主の精神を支配することができる。さらに身体能力も高く、麗華は特に腕力が強い。彼女はダイヤモンドを散りばめた特製カイザーナックルを得物とし、大の男だろうと次々殴り飛ばしていくのだ。また、ダイヤモンドの宝石使いはダイヤを触媒に他の宝石の力を引き出すことができるため、守護石以外の宝石も使うことができる。そんな彼女が主に金目的で、仲間の宝石使いと共に大騒動を繰り広げるバトルアクション漫画だ。ちなみに仲間の宝石使いもほぼ全員が「超強い戦闘系女子」であり、華麗かつ派手な戦闘シーンが描かれる。
金さえ貰えればどんな悪霊妖怪でも除霊する世界有数のゴーストスイーパー美神令子と、その助手の横島忠夫、同じく助手で幽霊のおキヌちゃんが様々な依頼を解決していく、オカルトバトル漫画作品。話が進むに連れ1話完結のギャグからシリアスな長期バトルシリーズにシフトし、コメディリリーフだった横島が霊能力者として成長していく姿なども描かれていく。1993年TVアニメ化、1994年劇場版アニメ化。
主人公の美神令子は、やろうと思えばなんでもできてしまう天才肌の霊能力者。彼女はナイスバディでボディコンを着こなす才色兼備の美女。だがその性格はプライドが非常に高く守銭奴で、強気で勝ち気でワガママでひねくれ者で利己的。仲間からも「傲慢」だの「性悪」だのと言われているほどだ。特に金は彼女にとって大事なもので、従業員の横島忠夫の給料は時給250円、さらには脱税まで行っている。そうして溜めた金の使い道といえば、その多くは超高額の除霊道具に投資されることになる。この世界において、強力な除霊道具は億単位の値段がつくなど非常に高額。それらを惜しみながらも贅沢に使い、さらには金と力任せの外道な手段も嬉々として行い、美神令子は悪霊を除霊していく。まさに「強い女」そのものといった彼女だが、親しくなると素直になれないところや、案外寂しがりだったり、恋愛面に関してはウブだったりと「弱さ」を見せてくるところもある。
初の女性が主人公となった大人気シリーズ『ジョジョの奇妙な冒険』第6部。舞台は2011年、アメリカのグリーン・ドルフィン・ストリート刑務所。主人公の空条徐倫(くうじょうじょりーん)は無実の罪を着せられ投獄された。だがそれは、第3部の主人公であり彼女の父でもある空条承太郎を誘い出すための策略であった。特殊能力「スタンド」によって奪われた承太郎の記憶を奪還すべく、徐倫は仲間となった者たちと共に獄中に潜むスタンド使いや黒幕に立ち向かっていく。
主人公の空条徐倫は、シリーズ初の女性主人公。品行方正とは言えないが、父親の空条承太郎譲りの正義感と冷静さを持つ。投獄された後、父から渡されたペンダントに入っていた矢のかけらによって、スタンド能力「ストーン・フリー」が発現。これは糸のような形状から人型へ変化するスタンドで、自分の体も同様に変化させることができる超能力だ。また、彼女の仲間となるエルメェスも、「復讐」に燃える強い女性のひとり。作中では徐倫や仲間を様々な強敵やトラブルが襲うが、彼女はそれらを乗り越え、強く成長していく。シリーズを通して描かれる特殊能力者同士の緊張感あふれる戦闘と、誇り高い「黄金の精神」に注目だ。
柴田ヨクサルの出世作となった、ストリート異種格闘漫画。「エアマスター」の異名を持つ女子高生の相川摩季を主人公に、ストリートファイトに明け暮れる極めて個性的な面々の闘争の日々を描く。強烈なキャラクター、強烈な台詞回し、強烈なアクションが入り乱れるバトルが本作の見所だ。2003年TVアニメ化。
主人公の相川摩季は、元体操選手の母に鍛えられ将来を有望視された体操選手だったが、伸び過ぎた身長と母の早逝により引退。荒んだ彼女はある夜、ストリートファイトに参加し、体操のときと同じ高揚を覚える。彼女はそのままストリートファイターとなり、体操で鍛えた身体能力と、プロレスラーである父譲りの格闘センスで華麗な空中殺法を披露したことで、人々から「エアマスター」と呼ばれるようになった。そして連戦連勝を続ける彼女の前には、より個性的な強力な挑戦者が集うようになるが、そういった強敵との戦いの中で彼女はますます強くなっていくのだった。