現代の学校を舞台に、武士の精神と戦闘力を持ってしまった高校生が活躍する学園コメディ。桐柳道士郎は、強引な父親により拉致同然でアメリカに連れていかれ、現代日本文化を勘違いした「武士」になってしまった高校生。彼は通い始めた日本の高校で、様々な騒動に巻き込まれていく。
主人公の道士郎は和服を着て、ちょんまげを結い、また大勢の不良を相手にしても素手で一掃してしまうほどの戦闘力を持っている。彼は父親に、かなり誇張された「武士」になるべく育てられた。口調も時代劇じみているが、なによりも激しいのはその「武士道」。彼は、刃物を使ったり嘘をつくなど卑怯な相手には容赦なく鉄拳を飛ばす。バッファローに体当たりしたときの肩の傷をはじめ、体中傷跡だらけになるほど徹底的に鍛えられ、相手が誰であろうとも超人的な身体能力で叩きのめしてしまう。そんな激しい道士郎の行動に終始ハラハラしてしまう、シュールなコメディ作品だ。
法も秩序もない魔力の時代をRPGな世界観で描くダーク・ファンタジー。主人公のダーク・シュナイダー(D・S)は、邪悪な魔法使いだったため、大神官の手によってルーシェ・レンレンという少年の中に封じ込められていた。ある時、大神官の娘であるティア・ノート・ヨーコの接吻によって封印は解かれ、D・Sは復活を果たす。
主人公のD・Sは、その邪悪さと強大な魔力が故に封印されていた伝説の魔法使いだ。物語の始まりで復活し、すぐに魔物の軍団を強力な呪文で一掃してしまう。そんな圧倒的な実力からか傲岸不遜な自信家であり、さらに残忍で敵や弱者をいたぶることもある、主人公らしからぬ性格の持ち主だ。そんなD・Sは、封印の器となった少年であるルーシェと肉体を共有している。ルーシェとD・Sの封印を解いたヨーコの2人は、兄弟のように育てられてきた。そのため、D・Sにもルーシェの人格が影響しており、ヨーコの説得には逆らうことができない。彼はその圧倒的な力を、人々の為に使うことになっていく。
原作者のONEがウェブコミック投稿サイトや自身のHPに公開していた作品を原作に、作画担当の村田雄介の手でリメイクされた作品。極端に強い主人公の活躍と悩み描く、コメディ&アクションバトル漫画。舞台は、「怪人」と「ヒーロー」が存在し戦う世界。ひたすら身体を鍛えた結果、どんな相手でもパンチ一発で倒せるようになってしまった主人公「サイタマ」は、あまりにも強すぎるがゆえに周囲からその強さを理解されず、本人も戦うことに虚しさを感じていた。2015年、2019年TVアニメ化。
本作の主人公であるサイタマは、趣味でヒーローをやっていると公言する青年だ。作中では主に簡略化された作画で、一見するとモブのような存在として描かれている。だが、そんな見かけに似合わず、彼は最強の戦闘力を持っている。作中にはさまざまな怪人が登場し、中にはトップクラスのヒーローたちでも苦戦するような恐るべき戦闘力をもったものもいる。だが他のヒーローを圧倒した怪人の攻撃でも、サイタマには直撃しても傷一つつけることができない。そして大抵の敵は、サイタマが何気なく放つ「ふつうのパンチ」一発で瞬殺されてしまう。その様子は戦闘と呼べるものですらなく、あまりにあっさりと「ワンパン」で敵を倒してしまうため、サイタマの実力を知るものは僅かしかいない。強すぎることに虚しさすら覚え、無気力な暮らしを送らざるをえない、そんな男の姿がシュールに描かれている作品だ。
漫画『天 天和通りの快男児』のスピンオフ作品で、同作に登場するギャンブラー「赤木しげる」の若き日を描いたギャンブル漫画。アカギは13歳の少年ながら凄まじいまでのギャンブルの才を持ち、偶然潜り込んだ雀荘で麻雀の才能を開花させ、伝説を作り上げた。そして時は流れ、アカギは裏社会を牛耳る鷲巣巌との命を賭けた「鷲巣麻雀」に挑んでいく。
主人公の赤木しげるは、性格は冷静沈着で何事にも動じず、直感に優れ、強い運気を持ち、洞察力の高い、まさに天性のギャンブラーだ。彼はその才能を持ってリスクの高いギャンブルに挑むことを好むが、金への執着は薄く、ただ危険なギリギリの状況に身を投じ、切り抜けることを生きがいとしている。アカギは、どんな苦境に陥っても不敵な態度を崩さず、敵対するキャラクターを恐怖させる圧倒的な存在感を放っている。一般社会に馴染むことができず、最強ゆえに孤高だが、巨額と自身の血を賭ける命がけの「鷲巣麻雀」では、対戦相手の鷲巣巌を自身の同類と感じ、奇妙な友情を築いている。
無敵の体を持つワッハマンの戦いを描くSFコメディ漫画。1万年前のアトランティスで、人類の敵を倒すためにオリハルコンの体に改造された勇者がいた。時は流れ、現代日本に目覚めた彼は記憶を失っており、「ワッハマン」と名乗り各地を放浪。その最強の身体で様々な騒動を起こしていく。
主人公のワッハマンは、1万年前のアトランティス文明で作られたオリハルコン製の身体を持っている。外見は骸骨のロボットのような姿をした怪人で、現代日本に目覚めた際に記憶を失い、根無し草のような日々を過ごしている。食欲は旺盛だが食事は必要なく、呼吸も不要のため海底や月面に単身向かうことができる。またその体は、何をされても傷一つつかず、高い戦闘能力も持ち合わせており、まさに無敵。戦闘になると「ワッハッハ」と笑いながら戦うことから「ワッハマン」とあだ名を付けられ、そのまま名前が定着した。無敵かつ最強の存在であるワッハマンだが、「死なない」ということは、「死ねない」ということでもある。全体的にはコメディチックな雰囲気の本作だが、そういったテーマも含めたハードな展開も魅力の一つだ。