超一流ホテル「バベル」を舞台に描かれるサスペンス・アクション漫画。本作の主人公は、バベルで働くホテルマンの航太。退屈な日々に嫌気がさしていたある元日、世界はテロリストによって崩壊してしまう。だが、時の番人の力により航太は12月24日に戻され、世界の運命を託された。航太はテロ事件の首謀者を見つけ出し、世界の危機を救うために動き出す。
本作は、オープニングに旧約聖書の天地創造の一節が記され、テロによって無慈悲な破壊が行われている様子から始まる。物語の舞台となる超一流ホテル「バベル」も破壊に晒され、旧約聖書で破壊された「バベルの塔」を暗喩している。オープニングから遡ること12時間前、主人公の航太は新人ホテルマンとしてバベルで働いているが、金持ちたちの姿と自分を比較して不甲斐なさに苦悩していた。そんな彼が、時の番人に選ばれ、テロリストの破壊活動を食い止める役目を負うことになった。事件の七日前の世界に戻り、裏社会の男・尾崎と共に事件の首謀者を追う航太。世界の命運を託された、過酷な七日間が幕を開ける。
宇宙人バビルから後継者に選ばれた主人公・浩一と、悪の帝王ヨミとの戦いを描いた漫画作品。ごく普通の中学生・浩一は、ある日から旧約聖書に出てくるバベルの塔の夢を見るようになる。その後、浩一はバベルの塔の所有者である宇宙人バビルから塔を受け継ぎ「バビル2世」となり、悪の帝王・ヨミと戦う。1973年、2001年にテレビアニメ化。
本作に登場するバベルの塔は、独自の設定を持つ。かつて宇宙人バビルが地球に不時着し、故郷へ救援信号を送るために、時の権力者に協力させて建てた物だ。しかし、塔の建設は失敗。やがてバビルは人間の女性と結婚し、自分と同じ能力を持つ子孫が誕生した時にバベルの塔や三体のしもべを継承させようと決意する。その子孫こそ、主人公の浩一であった。バビルに選ばれた浩一は、バベルの塔とその叡智を受け取り、コンピューターの教育により超能力に目覚めていく。そんな浩一に次に示されたのは、浩一と同じ超能力者・ヨミとの会合だった。
エスパーの少女たちが平和と未来のために戦うSFアクション漫画。舞台は超能力者が存在する世界で、最も強力なレベル7のエスパーは、日本では三人しか確認されていない。レベル7のエスパー・明石薫、野上葵、三宮紫穂の3人の少女は、指揮官・皆本光一の元、エスパーチーム「ザ・チルドレン」を結成する。2008年テレビアニメ化。
主人公である「ザ・チルドレン」の三人や、彼女たちの指揮官である皆本が所属するのは、内務省特務機関超能力支援研究局(BAse of Backing Esp. Laboratory)通称「B.A.B.E.L.(バベル)」である。本来の機関名の頭文字を取ったものであるが、奇しくも「バベル」という言葉になった。このバベルの創設には、強力なエスパーである蕾見不二子管理官が関わっている。常にチルドレンや皆本の良き保護者であった蕾見管理官だが、敵対組織「黒い幽霊」によって精神汚染されてしまう。蕾見管理官の精神汚染によるバベルの内部崩壊は、まさに旧約聖書のバベルの塔を暗喩するストーリー展開である。
巨大な鳥との戦いを描いたサスペンス漫画。本作の主人公は、リサイクルショップで働く加瀬宗助。ある日、彼は恩人である駿河とその愛娘・マリと花火を見ることになった。しかし、彼を待ち受けていたのは、謎の巨大な鳥に喰われている駿河とその隣で茫然としているマリの姿だった。加瀬は、謎の巨鳥・サンダーバードと戦う決意をする。
本作のタイトルに冠された「バベル」とは何か、本編では明示されていない。しかし、舞台は現代だが、謎の巨鳥・サンダーバードを始めとした、神話や聖書に描かれた謎の生物が登場する。第一話で加瀬に話しかけてきたコンビニ店員の少女・つぐみも、背中に羽が生えた姿に変形。また加瀬が命を賭けて護ろうとするマリも、一度サンダーバードに呑まれた後、吐きだされたことから人間離れした怪力を有するように。しかも、後にマリと完全にDNAが一致する死体が発見される。やがてサンダーバートに呑まれた者は死に、そして蘇るという結論に達した加瀬。だが、その事実に気づいた者が他にもいた。謎とホラー要素が盛り込まれたサスペンス漫画作品だ。
崩壊していく「街」を舞台に、少年・ライの活躍を描いたバトル・ファンタジー漫画。やがて神に飲まれ、滅びるであろうと言われる世界。沈んでしまった「街」から遺留品をサルベージする仕事をしているライとその師匠。だが、彼らの前に巨大な「甲種」が立ちはだかる。人類の未来のため、ライは神に至る塔に挑むのだった。
本作の舞台は、人類が暮らす「街」が徐々に崩壊していく終末的な世界。街の端に住む少年・ライは、師匠と共に崩壊した街から遺品を回収するサルベージ業をしている。しかし、崩壊した場所には「甲種」と呼ばれる生物が生息しており、サルベージは命がけの任務であった。そんな彼らの前に、最奥より現れた巨大な「甲種」。このままでは人類はただ飲まれるのを待つだけ。そこでライは巨大な甲種「神」に至る塔に挑むことに。その塔は空ではなく、崩壊し地に深く沈んだ「逆さま」の場所にある。まさにタイトル通り、逆さまのバベルの塔なのである。