画家が絵を描き続けるワケとは!オススメ漫画5選42 Pt.

画家が絵を描き続けるモチベーションやエネルギーはどこから湧いてくるのだろうか。男社会に立ち向かった少女が求めたのは「自らが歩む人生の道標」としての絵だった。様々な国々と時代背景を舞台に主人公たちが自らの道標を探し求めていくオススメ芸術漫画をご紹介。

作成日時:2019-12-09 10:00 執筆者:マンガペディア公式

画家が絵を描き続けるワケとは!オススメ漫画5選

出典:一迅社


『しかばね少女と描かない画家』

『しかばね少女と描かない画家』

出典:一迅社

主人公が想いを寄せていた天才女流画家の魂を宿した少女に絵の手ほどきをするニューホラー系ファンタジー少女漫画。アトリエに閉じこもっていた青年画家・ネルは、アトリエの隣に住んでいる博士から「この子に絵を描かせて欲しい」と頼まれる。何と、博士から紹介された少女・リリには天才と謳われた女流画家・ジュリの魂が入っているという。最初は申し出を拒んだネルだったが、絵が描けず日々の生活に困っている現状から、博士の頼みをしぶしぶ聞くことになる。

半年前に流行り病であっけなく逝ってしまったジュリに憧れていたネルは若く才能ある画家だったが、彼女の死後にスランプに陥り、絵筆が進まなくなってしまっていたのだ。リリは、当初は「こんな目つきの悪い人に絵を教わりたくない」とネルに反抗心を示すが、恩人である博士がジュリが亡くなった後、余りのショックに死にそうになっていたという事実をネルから聞かされ、絵を教わることを決意する。しかし、リリは元は屍の身体。少し引っ張っただけで腕がもげたり、食べたものがお腹で腐ったりする。時に争いながらも奇妙な共同生活を送るネルとリリ。徐々に二人の間に絆が生まれていくが、絵を描く喜びを知ったリリは、屍の自分が生かされているのはジュリの魂が現世に未練を残しているからだと知る。果たしてジュリが伝えたかったメッセージとは何なのだろうか。


『アルテ』

『アルテ』

出典:徳間書店

画家になる夢を追う主人公である貴族の娘が男社会から反感を買いながらも奮闘する、芸術系歴史ロマン漫画。フィレンツェの余り裕福でない貴族の娘として生まれたアルテは、幼い頃から絵を描くことに異常にのめり込んでいた。父親はそんなアルテを応援してくれたが、金持ちの貴族と結婚して安定した生活を送らせたいと願う母親は、父の急逝後にアルテが描いた絵を焼いて処分してしまう。自身の力で生きようとしない生活に反発したアルテは、焼け残った絵を手に屋敷を飛び出す。

画家工房への弟子入りを願ったアルテだったが、16世紀初頭のルネッサンス期は完全な男社会だった。「ウチの工房をナメてんのか!!」、「女がウチの工房の敷居をまたぐな」と、絵すら見てもらえず、弟子にしてくれる所はどこにもなかった。残った最後の一軒にも断られ、「どうして駄目なのですか」と尋ねるアルテ。職人の男は「それはあんたが女だからだよ」と冷たく言い捨てる。その言葉に対し、ならば女を捨ててやろうとナイフで自らの長い髪をばっさりと切り落とした。そして、アルテは唯一絵を見てくれた画家・レオの工房に入ることを許される。画家になることを夢見るアルテだが、絵を描き続ける本当の目的は単に画家になることではなく、独り立ちして男に頼らず自らの意志で人生の道筋を決めて生きていくこと。アルテは持ち前の明るさと頑張りで、行く手を阻む困難に立ち向かっていく。


『双亡亭壊すべし』

『双亡亭壊すべし』

出典:小学館

一度立ち入れば最後、二度と戻れない謎の幽霊屋敷を舞台に、その屋敷の破壊に果敢に挑む主人公たちの奮闘を描くモダンホラー系SFアクション漫画。東京都豊島区にある「双亡亭(そうぼうてい)」は中に入った者が行方不明になるという噂の幽霊屋敷である。売れない絵本作家の凧葉務(たこはつとむ)はその屋敷の敷地内に引っ越してきた立木緑朗(たちきろくろう)と知り合いになるが、引っ越した夜に緑朗の父親が爆発で亡くなる事件が起こる。そしてあろうことか、政府により「双亡亭」への空爆が始まった。

「パパが屋敷に食べられちゃった~」と錯乱状態になった緑朗が救急車で運ばれるところを見た努は、「俺なら幽霊屋敷を探検する」と自分が言ったことで、緑朗が屋敷に入るきっかけを作ってしまったと、責任を感じひどく落ち込む。務は自分の描いた絵が出版社から断られて意気消沈していた時に、その絵を見て楽しそうに笑ってくれた緑朗から元気を貰い、緑朗の笑顔が心の支えになっていたのだ。その緑朗に対して何もしないままでいるのか。緑朗の笑顔を思い浮かべた務はある決心をする。


『ガカバッカ』

『ガカバッカ』

出典:講談社

生存中に才能を認められなかった画家が天国から逃げ出し、現世の日本に来て売れっ子漫画家を目指すという芸術系転生ギャグ漫画。生きている間は才能を認められることが無かった天才画家・ゴッホ。そのことにずっと未練があったゴッホは天国を脱走し、あろうことか現世の日本に転生する。「自分はゴッホだ」と名乗り、自分で描いた絵を美術館へと持ち込むが、信じてもらえるわけもなく、それどころか贋作だと言われ、変人扱いされる始末。そんな彼の前に思わぬ人物が現れる。

薬物中毒患者扱いされてひどく落ち込んだゴッホの前に現れたのは、あの「ピカソ」だった。彼もゴッホ同様天国を脱走して、東京美術大学の学生として転生していたのだ。大学の漫画学科で学ぶピカソは「昔のような絵を描いても今はもう売れない。現代の最先端の画業である漫画で面白いストーリーを考えて、自分たちの画力で描けば必ず売れる!」と断言する。漫画というモノを初めて見たゴッホは「何がマンガだ…。あんな薄っぺらい商業作品など、画家としてのプライドはないのか?」と憤るが、漫画喫茶で偶然手に取った『火の鳥』に「俺は漫画を誤解していた」と激しい衝撃を受ける。かくして、漫画の素晴らしさに気が付いたゴッホは第二の人生に漫画の道を選び、この世で売れっ子漫画家になるべく漫画道に邁進していく。


『ひとはけの虹』

『ひとはけの虹』

出典:講談社

様々な国々を舞台に、実在した巨匠画家たちが美女たちとの甘い絡みから生まれる美の世界を描いていくファンタジー系歴史芸術ラブロマンス漫画。ウッテンベルクに貧乏工房を構える画家・ルーカスは領主から「聖女マグダラのマリアの悔悛」を注文されるも「この絵には色気がない、描き直せ」と突き返される。激しい怒りを覚えるルーカスだが、貧乏画家に領主の申し出を断る力などなく「仕事だから仕方がない」とジレンマに苦しんでいた。思い悩む日々を送るルーカスは行きつけの食堂で美しい娼婦・ダイアンと出会う。

娼婦であるダイアンに「仕事」として絵のモデルを頼もうとするルーカスだったが、貧乏画家のルーカスに娼婦を買うお金などなく、代わりに領主から貰ったダイヤのネックレスを担保として渡す。絵のテーマがマグダラであると聞いたダイアンは、マグダラが娼婦だった過去を悔悛した女性だったことから「現役の娼婦の私を馬鹿にしているの」とモデルになることを断ろうとするが、その絵を注文したのが領主だったことを聞くと、一転仕事を引き受ける。フランス・ドイツ・イタリア・オランダ等の様々な国々と時代背景を舞台に、画家たちが美しい女性たちとの出会いを画材に描き紡ぐ極上の「色」と「ストーリー」。いつの時代も彼らが描き続けるのは絵筆が生み出す「ひとはけの虹」によって導かれた究極の美の世界である。


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