才能を持つ故の苦悩や、評価、葛藤などの困難を乗り越え、芸術家として活動するキャラクターたちの姿を描いたマンガを紹介する。
芸術家とは「画家・音楽家・作家など芸術・創作活動を行う人」である。画家や彫刻家に留まらず、歌手・書道家・映画監督・写真家も広い意味で芸術家となる。今回は、才能アリ芸術家たちが活動するマンガを紹介する。
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才能を持つ故の苦悩や、評価、葛藤などの困難を乗り越え、芸術家として活動するキャラクターたちの姿を描いたマンガを紹介する。
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『月刊コミックゼノン』で連載中のマンガ。作者は「大久保圭」。
物語の舞台はルネサンス発祥の地、16世紀初頭のフィレンツェ。貴族の娘として何不自由なく育った「アルテ」は、父親の死をきっかけに画家工房への弟子入りを志願する。しかし、それは様々な困難の始まりでもあった。
「女性の自立」をテーマに据えたマンガで、第1話から主人公の意思の固さや行動力に驚かされる。そもそも、16世紀初頭は女性が自立して生きていくことに理解がない時代である。作中でも「女だから」という言葉がキーワードにもなっていると思われる。これから「アルテ」が画家として、ひとりの女性として、どのように困難を乗り越えていくのか注目したい。
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「柳本光晴」が『ビッグコミックスペリオール』で連載中のマンガ。
とある編集部の新人賞に届いた、応募規定が守られていない投稿原稿。捨てられたその原稿はひとりの編集者の目に留まる。その作者は「鮎喰響」。出版不況に嘆く文芸業界に舞い降りた、圧倒的才能を持つ女子高生の名前だった。
本作の魅力は、主人公の「響」だろう。天才的な才能を持つが、その行動や言葉は非常識かつ暴力的だからだ。相手が不良でも怯むことなく殺す勢いで反撃までしてくるのだ。好き嫌いが分かれる主人公ではあるが、彼女の一挙一動が作品の魅力となっている。小説家としてどのように生きていくのか、その時の周囲の人間の反応は、と今後の展開から目が離せない作品だ。
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『月刊少年マガジン』で連載中のマンガ。作者は「羅川真里茂」。
津軽三味線を背負い、単独で上京してきた「澤村雪」。三味線の師でもあった祖父が亡くなったことで“自分の音”を見失った彼は、様々な人たちとの出会いで、“自分の音”を見つけられるのか……?
三味線を題材にした珍しいマンガだが、青春と三味線を上手く合わせた、非常に面白い作品だと言える。演奏シーンはもちろん音こそ聞こえてこないが、観客たちの反応で演奏の素晴らしさが理解出来る。何より、青森県出身のキャラクターたちの方言が作品の味にもなっているのではないだろうか。
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主に『ガンガンONLINE』で連載していた、「ヨシノサツキ」によるマンガ作品。
ある受賞パーティーで、自分の作品を酷評した館長を殴ってしまった書道家「半田清舟」。彼は罰として、自然豊かな「五島」で一人暮らしをすることになるのだが、慣れない田舎で様々な洗礼を受ける。果たして彼は、自分に欠けているものを見つけられるのか。
都会で育ってきた主人公が、田舎の人たちとの交流を経て成長していく日常ハートフルコメディ。「半田」と、「なる」をはじめとした子どもたちとのふれあいは面白い。何か悩みがある人も、本作を読めば、主人公のように肩の力を抜いて、何かを掴めるかもしれない。
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『月刊コミック@バンチ』で連載中のマンガ。作者は「さもえど太郎」。
フランス・パリのレストランで働く青年「ジルベール」。仕事のトラブルで雑用係に降格された彼のもとに新人皿洗い「マルコ」がやって来たことで、「ジルベール」の運命は動き始める。
「パリでは“料理人”を“芸術家(アルティスト)”と呼ぶ――」そうなので、こちらの作品を紹介したい。主人公は、”超“がつくほどのネガティブな青年。いつも自信がなさそうでうじうじしているのだが、飄々とした性格の「マルコ」とのやり取りが面白い。それだけでなく、丁寧なパリの風景と、リアルな人間関係の描写などが秀逸。多くの人たちとの交流でネガティブな「ジルベール」に変化が訪れる、主人公成長物語である。
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