天才的なバスケットボールプレイヤーである双子の兄を追って、バスケの道を歩み始める弟を主人公にしたバスケットボール漫画。小学6年生の橘雷夢(らいむ)には一卵性双生児の兄・陸玖(りく)がいる。バスケが得意な陸玖はチームのエースとして一目置かれている。負けず嫌いの雷夢は何かと兄と比べられることに嫌気がさし、バスケに誘われても頑なに応じずにいた。しかし、本当はバスケに興味があった雷夢は、皆に隠れて、たった一人でバスケの練習をしていたのだった。
主人公の雷夢がバスケを始めるきっかけとなったのは誕生日プレゼントのバスケットボールだった。しかし、風邪をひいていた雷夢は、先にバスケを始めた陸玖に遅れをとってしまう。しかも、陸玖はバスケで有利とされる左ききであり、右ききの雷夢はそれにもうちのめされる。それでもバスケへの興味は絶ちがたく、独学でバスケの練習を重ねる雷夢。そんな雷夢の本当の姿を知っているのも陸玖だけだった。世界中のバスケプレイヤーが憧れる最高の舞台・NBA(ナショナル・バスケットボール・アソシエーション)のコート。本作のオープニングでは、その憧れの舞台で観客を熱くさせるようなプレイをする一人の日本人プレイヤーの姿が登場する。その人物が誰なのか、いかにして、バスケ界の「テッペン」であるNBAへと歩みを進めたのか。物語の展開から目を離せない。
中学時代にジャズに出合った少年が様々な人との交流を通じて、ジャズプレーヤーとして成長していく姿を描く音楽×人間ドラマ。宮本大(だい)は宮城県仙台市に住む少年。中学生の時に友人につれられていったライブハウスで、初めて生のジャズ演奏にふれ、衝撃を受ける。青葉第二高等学校に進学した大は、バスケットボール部に所属するかたわら、独学でテナーサックスの練習を始めるのだった。続編として『BLUE GIANT SUPREME』、『BLUE GIANT EXPLORER』がある。
「ぜったいに…なる。オレは…世界一のジャズプレーヤーに、なる」。仙台の街を流れる広瀬川の土手で大きな目標を胸にテナーサックスを吹く少年が、本作の主人公・大だ。周囲の同級生は当たり前のように、堅実に進学や就職を考える中で、大の夢である「ジャズプレーヤー」は絵空事のようなものだ。大がジャズプレーヤーを目指して河原で練習していることを知ったクラスメイトの女子からは「ドリーマー」といじられることも。それでも、河原での練習は、聴く者を圧倒する音量を培うこととなり、やがて大の演奏の大きな魅力となっていく。音楽の知識も経験もなかった少年は、ジャズを通して重ねる出会いや、真っ直ぐな情熱によって、途方もないと思われた目標へ少しずつ近づいていくことになる。
ゴルフと出合い、天才的な才能を開花させていく少年の成長と闘いを描く青春ゴルフ漫画。女子プロゴルファーの西野霧亜(きりあ)は、休暇で訪れた福島県の山奥で、驚異的な身体能力を持つハーフの少年に出会う。ガウェイン・七海(ななうみ)と名乗る少年はプロ野球選手になり「世界一の飛ばし屋」になることが夢だという。ゴルフは地味なスポーツだと馬鹿にする七海に、霧亜は球技の中でもゴルフは一番遠くに球をかっ飛ばせるスポーツだと教えるのだった。
「男はやっぱ 何でもいーがら好きなごどにかけちゃ一番になんねくちゃよ!!」。福島なまりたっぷりに宣言するのが、本作の主人公・七海。小学4年生、天真爛漫な田舎育ちの少年である彼は、ゴルフについて「お年寄りのゲートボールみてえなもん」という程度の認識しか持っていなかった。しかし、プロゴルファーである霧亜に目の前でティーショットを見せつけられたことで、俄然ゴルフに興味を持つことに。初めてクラブを握らせてもらった七海は、秘めていたギフト(才能)の片鱗をいきなり開花させる。それは、クラブとボールの真芯をとらえ驚異的な飛距離を叩き出す「ライジングインパクト」。そのギフトは七海をゴルフで「世界一の飛ばし屋」になるという夢へと導いていく。
世界一の魔法使いを目指す少年・ジオの成長と、世界を守るための闘いを描くファンタジー漫画。主人公の少年・ジオは、育ての親であり、師匠でもある魔法使い・イレガウラと二人暮らし。世界一の魔法使いになるために、修行中の身だ。しかし、イレガウラはジオが望むような派手な魔法は教えてくれない。そんなある日、兄弟子であるギンが訪れる。ジオは尊敬するギンに、イレガウラは自分に才能がないから魔法を教えてくれないのだろうかと不安を口にするのだった。
「世界一の魔法使いになりたいんだ!」兄弟子であるギンに希望に満ちた目で語るジオ。身寄りがないジオは、偉大なる魔法使いであるイレガウラによって育てられた少年だ。地道な練習を繰り返すものの、魔法は失敗ばかり。イレガウラが「魔法らしい魔法」を教えてくれないのは自分に才能がないからではないかと心配するジオに、「魔法使いになって弱くなる奴もいる」ことを心配しているからだという謎めいた言葉を残し、兄弟子であるギンは去っていく。実はイレガウラは三賢者にして、強大なパワーを秘めた「禁呪」の管理者。ジオと禁呪を守るため、その存在を秘していたのだ。しかし、禁呪を狙う者がジオに近づき、ジオを人質にイレガウラを窮地に陥れる。
ネットゲームに人生をかけていた男がゲームに似た世界に転生、サブキャラで再び世界一を狙う異世界ファンタジー。沢村治太郎が手掛けた同名タイトルのライトノベルのコミカライズ作品。キャラクター原案はまろ。2034年の日本、佐藤七郎は、ネットゲーム「メヴィウス・オンライン」世界ランキング1位の座を守り続けていた。しかし、ゲームのデータが何者かにクラックされ、佐藤の世界1位の座は崩れさってしまう。絶望から佐藤は死ぬことを決意。しかし、死んだはずの佐藤が目を覚ますと、そこは佐藤が誰よりもよく知るゲーム「メヴィウス・オンライン」の世界に酷似した世界だった。
「できることならゲームの世界に生まれたかった」そんな言葉と共に、この世に別れを告げた男・佐藤。食事、排せつ、睡眠という生命維持に必要な行為以外は生活のすべてをゲームに捧げて生きてきた佐藤にとって、世界ランキング1位の座は、人生の結果であり、人生の全てであった。しかし、ゲームの上位ランキングに名を連ねたキャラクターのデータが一斉に破壊され、世界1位に君臨し続けた佐藤のメインキャラ『seven』も消滅。絶望のままに自殺を決行する。しかし、佐藤は、メヴィウス・オンラインに酷似した異世界に転生。サブキャラとして作成し放置していた『セカンド』として生き直すことに。佐藤は、誰よりも知り尽くしたゲーム世界の知識を総動員して再び世界1位を目指す。