石川五右衛門、アルセーヌ・ルパンなど、強きを挫き弱きを助ける義賊の物語は、いつの時代も人の心をつかむもの。盗賊だけでなく詐欺師まで、悪を挫く悪党たちの物語を紹介。
悪徳な金持ちから金品を奪い、貧民に配る。いつの時代も愛されてきた義賊を題材にした漫画を集めた。
出典:講談社
石川五右衛門、アルセーヌ・ルパンなど、強きを挫き弱きを助ける義賊の物語は、いつの時代も人の心をつかむもの。盗賊だけでなく詐欺師まで、悪を挫く悪党たちの物語を紹介。
出典:マンガペディア
「カイジ」や「アカギ」で不動の人気を獲得した作者の手による、義賊が大金を賭けてギャンブルに挑む少年漫画。義賊として知られていた宇海零(うかい・ぜろ)が、仲間たちと共に精神と肉体の限界を超える狂ったアトラクションに挑んでいく。
主人公の零は、頭脳明晰、運動神経抜群、容姿端麗で後に仲間となる自殺願望の3人を救ったり、振り込め詐欺グループから金を盗んで被害者に返すなど、正義感も強い好漢。また、命を助けられた少年たちが徐々に零の正義感に共鳴して彼の助けになっていく様は、とても少年漫画らしい。しかし本作で非常に魅力的な人物は、冒頭で零に金をまんまと奪われたヤクザの末崎さくらだろう。最初は身勝手な小悪党だが、零に信頼を寄せてからはコメディ部分を担当しながらも頼もしい大人として活躍する。悪役側はセンスこそおかしいものの、何かしらの背景があったり、敗北後に改心することが多いのも「アカギ」とはまた違うポイントだ。
出典:マンガペディア
表向きは旅芸人一座として各地をまわる大盗賊団「デザートローズ」。その首領の四女であるシェラは「東の王国」で若き王・アトラスと出会う。王前で歌を披露して以来、交流が始まり互いに惹かれあう二人だが、王族と盗賊との立場の違いが立ちはだかる。アラビア風の世界観を舞台に紡がれるラブロマンス。
少々うっかりしたところはあるが、美しい歌声と素直な性格のシェラと、傲岸ながらも少年のような純真さと真摯さを持つ王・アトラスとの恋物語を、義賊としての「デザートローズ」の活躍と絡めて描く少女漫画だ。アトラスはオルゴールや花火を魔法と信じているような純真さを持つ一方で、王としての責務に忠実。義賊とはいえ盗賊であるシェラとは立場上決して相容れることはない。主要人物はいずれも好感が持て、作者の美麗な絵柄で魅力的に描き出されている。王と義賊の恋は使い古されてきたテーマだが、それだけに人物が魅力的だと何度でも楽しめる。
出典:スクウェア・エニックス
花と木々があふれる国ワーデルセラム王国を騒がせる二人組の義賊「狼の爪」、ルカとシルヴァン。ある日二人は王宮に呼び出され、王女ノエルと謁見する。彼女が提案したのは、義賊としての腕を見込んで不正を暴く捜査官になってほしいというもの。身分違いのルカとノエルのピュアラブコメディ。
悪徳貴族や金持ちだけを狙う義賊二人組、その片割れであるルカは幼い頃友人に聞かされた話を真に受けて義賊となった純真な性格。王宮に呼び出され、すわ逮捕かと思いきや、女王から義賊としての腕を買われて不正の調査を依頼される。しかしその王女様、何と自分が義賊になるきっかけになった友達で──。幼馴染み要素と身分差要素をミックスした王道のラブストーリーがコメディチックに展開されていく。何よりヒロインのノエルがただ守られているだけの憂国のお姫様ではなく、剣の腕ではルカを上回る達人であり、優しいが芯の強い性格も非常に好感が持てる。これからの展開が楽しみな一作だ。
出典:講談社
江戸時代の世を騒がせた義賊・石川五右衛門をモデルにしたキャラクターゴエモンが、エビス丸、おみっちゃん、ヤエちゃんと共にさらわれたゆき姫を救出べく旅に出る。息つく間もない抱腹絶倒のギャグが連発する、大人気ゲームのコミカライズ作品。
日本で義賊と言えば、鼠小僧と石川五右衛門。その五右衛門をモデルにしたキャラクターが活躍する人気アクションゲームを漫画化したもの。内容はゲームと同様、ひたすらギャグと、時々お色気が混じるコメディ作品だ。シリアス要素もなくもないが、ギャグじゃない部分を探すほうが難しい。主人公・ゴエモンはスケベなくせにウブだったりと、絶妙なキャラクターのさじ加減でどのキャラクターにも愛着が湧いてくる。特にくのいちのヤエちゃんの魅力はすさまじく、連載当時の少年たちのハートをその可愛さとお色気シーンで鷲づかみにし、その人気は今でも語り種になっている。
出典:マンガペディア
詐欺師には3つの種類がある。人を騙して金銭を奪うシロサギ、異性の心と体を弄ぶアカサギ、そしてそれらの詐欺師だけを騙して喰らうクロサギ──。家族を詐欺で失った青年が、詐欺師を相手に繰り広げるコン・ゲームに手に汗握るサスペンス漫画。
詐欺による被害で家族が一家心中を起こし、一人生き残った青年・黒崎。成人した彼は詐欺師を騙し破滅させる「クロサギ」になっていた。世の中に数多くの卑劣な詐欺がある中、彼らを標的にする詐欺師のピカレスク作品だ。黒崎自身は正義を気取るつもりなどなく、無力な司法関係者には憎悪すら抱いている。詐欺師が詐欺師を騙す展開は痛快である一方、作中で描かれる詐欺の様々な手口に戦慄も覚える。ヒロインが法曹界志望者だったり、同じく詐欺を憎む警官、違う信念を持つ詐欺師のライバルがいたりと、さまざまな視点から詐欺を映し出している。詐欺の手口の一端を知るだけでなく、彼らの関係の変化からも目が離せない作品だ。
146 Pt.
54 Pt.
13 Pt.
59 Pt.
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