秘密工作に命を賭ける! スパイ漫画オススメ5選81 Pt.

イアン・フレミングの「007シリーズ」のヒット以降、スパイ作品は人気ジャンルとして定着した。漫画においても、スパイを描いた作品は数多い。国家の命運を左右する情報収集や、工作活動を秘密裏に行うスパイの物語は、スリルと興奮に満ちている。そんなスパイ漫画を紹介しよう。

作成日時:2019-09-17 10:00 執筆者:マンガペディア公式

秘密工作に命を賭ける! スパイ漫画オススメ5選

出典:集英社


『SPY×FAMILY』

『SPY×FAMILY』

出典:集英社

任務のため仮初めの家族を作ることになった腕利きスパイの悪戦苦闘を描く、異色のホームコメディ=スパイ漫画。主人公は「黄昏」の暗号名を持つ西国(ウェスタリス)の諜報員。変装の名人である彼は、百の顔を使い分けながら、世界各地で困難な任務をこなしてきた。今回受けた指令は、名門校への潜入。そのためには入学する子供と妻が必要となり、「黄昏」はたった一週間で家族を作ることに。2019年「次にくるマンガ大賞Webマンガ部門」1位を受賞。

スパイが任務のために身分を偽ることは珍しくないが、今回「黄昏」が受けた命令はかなりイレギュラーなものだ。ターゲットのドノバンが公の場に現れるのは、ドノバンの息子が通う名門校の懇親会のみ。しかも、入学受付期限は1週間後。それまでに子供と妻を用意しなければならなくなった。「黄昏」は、孤児院で娘となるアーニャと、洋品店で妻となるヨル・ブライアと出会い、仮初めの家族を作る。しかし、妻と娘は大きな秘密を抱えていた。アーニャは、ある組織から逃亡した超能力者で人の心が読める。そしてヨルは、「いばら姫」のコードネームを持つ凄腕の殺し屋だった。それぞれが複雑な事情を抱えるロイド家の面々だが、家族が必要であるという点は同じ。そんな彼らは、「黄昏」の任務を通じて徐々に絆を深め、本当の家族になっていく。


『スパイの家』

『スパイの家』

出典:講談社

先祖代々諜報活動を生業としてきた一族の活躍を描く、本格派スパイアクション。主人公の阿賀邦彦は、800年もの永きに渡って諜報活動を行ってきた一族の現当主。邦彦は、かつて外務省に所属していたが、硬直化した組織に辟易して退職。現在はフリーランスの諜報員だ。ただし、代々影から日本を支えてきた阿賀家のDNAには、国家への忠誠心が深く刻み込まれている。邦彦はそのDNAに突き動かされ、国家の危機を回避すべく数々の案件に挑んでいく。

日本には、先祖代々の仕事を守る老舗が数多くある。江戸時代から続く宿屋、呉服屋、和菓子屋なども存在する。本作の阿賀家は、言わば諜報活動の老舗。当主である邦彦のモットーは、「スパイは血筋」。教育や訓練だけでは本物のスパイにはなり得ないというものだ。普段はボサボサ頭に無精髭という、だらけた雰囲気の男だが、その眼光は鋭く、表情には仕事に対する自信が漲っている。ちなみに、姉のゆりあはかつてロシアで任務を行っていたスパイで、ピアノの名手でもある。娘のまりあも、「スパイになりたいわけじゃない」とうそぶきつつも、しっかり稼業をサポートする。まさに筋金入りのスパイ一家である。彼らは確かな技術と冷静な判断、そして営々と築き上げてきた人脈を駆使して、日本を脅かす勢力の隠謀を防いでいく。


『ジャバウォッキー』

『ジャバウォッキー』

出典:講談社

二足歩行恐竜の男と元暗殺者の少女を中心に、秘密結社「イフの城」のエージェントたちの活躍を描く、ユニークな設定のスパイアクション漫画。物語の舞台は恐竜が絶滅を免れ、人間と同等の知能を持つ二足歩行生物に進化した架空の19世紀。英国情報部で暗殺をはじめ汚れ仕事を行う工作員リリー・アプリコットは、暗殺任務でロシアを訪れた際、秘密結社「イフの城」の一員である恐竜のサバタ・ヴァンクリフと遭遇。この出逢いをきっかけに、リリーの運命は大きく変わっていく。

基本的にスパイ組織は国家が運営しているものだが、本作の秘密結社「イフの城」は、どの国家にも属さない私的な組織だ。恐竜のサバタ・ヴァンクリフは、他の恐竜から迫害を受けてきたオヴィラプトルという種族。サバタは迫害で家族を殺され、彼自身も右腕を失っている。一方、リリー・アプリコットも不幸な生い立ちの少女。英国情報部員だった父が祖国を裏切り、さらにその尻拭いをしていた母も自殺。リリーは、英国情報部で汚れ仕事を請け負うことを余儀なくされた。そして、「イブの城」のリーダーはモンテ・クリスト伯三世。無実の罪で投獄された「巌窟王」の子孫だ。そんな彼らの目的は、世界平和の実現。不幸な境遇でも希望を捨てないエージェントたちは、世界の明日を救うために戦う。


『ヤミの乱破』

『ヤミの乱破』

出典:講談社

第二次大戦後の日本が舞台の、諜報員たちによる「見えざる戦争」を描いたスパイアクション漫画。主人公の桐三五(きりさんご)は、かつて中国大陸で「ドーベルマン」の異名を馳せた敏腕工作員だった。しかし、敗戦後に帰国した彼は、虚無感に打ちひしがれ、無為な生活を送っていた。ある日、三五は陸軍時代の先輩である猿田征四郎に出会い、彼の家に居候することに。やがて三五は、猿田の下で再び諜報員として活動していく。

タイトルの「乱破」とは、戦国時代の隠密、忍者などの呼び名だ。三五は工作員の養成機関として有名な陸軍中野学校の出身。ずば抜けて優秀な工作員だった三五は、戦後の日本で再びスパイとして活動することになる。敗戦後の日本では、アメリカやソ連を始めとする大国の諜報員たちが秘密裏に勢力争いを行っていた。スパイにとって、ある意味戦時下よりも危険な状況だった。そんな中、三五と征四郎は謎の人物ヨハンセンの指示の下、様々な諜報活動を行っていく。かつて「ドーベルマン」と渾名された三五は、任務に当たっては感情も善悪もない犬となる。地面に伏せながら足音に聞き耳を立て、獲物の喉元に食らいつく機会を伺う。三五の活躍もさることながら、戦後の風俗や社会・政治情勢などを巧みに取り入れたドラマもまた、本作の大きな見所だ。


『君は008』

『君は008』

出典:小学館

一流の諜報員となるための養成学校に入学した少年少女たちの奮闘を描いた、学園スパイアクション漫画。主人公の明石エイトは、受験した高校全てに不合格。予想外の事態に落ち込んでいた彼に、受験した覚えのない国立中野高校から合格通知が届く。しかも、学費免除の特待生として。喜び勇んで入学式に向ったエイトだが、彼は衝撃の事実に直面する。中野高校は諜報員を養成する学校で、そのカリキュラムは命の危険すら伴うものだったのだ。しかし、亡くなった父が超一流の諜報員だったことを知ったエイトは、中野高校で学ぶ決意を固める。

本作のように未成年者を対象としたものは漫画ならではだが、諜報員の育成機関は実在する。代表的なものとして、米国CIA(中央情報局)の育成機関「ファーム」がある。しかし、国立中野高校の過酷さは、実在の「ファーム」をも上回るかもしれない。地雷原の洗礼つきの入学式、落下する釣り天井で生徒たちの適性をチェックする教室など、そのカリキュラムはまさに命懸け。さらに生徒たちが着用する制服など、装備に関してもプロ仕様だ。生徒の中には、すでにエージェントとして実戦投入されている者もいる。エイトは、この中野高校に入学するよう仕向けられた少年だ。その理由は、彼の亡くなった父が超一流の諜報員だったからだ。当初は周囲から「コネ入校」と揶揄されていたエイトだが、揺るがぬ正義の心を持つ彼は、徐々に秘めた才能を開花させていく。


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