異彩を放つ髪型に注目！オススメ漫画５選62 Pt.

読者は、本作を読み始めても「どこに異彩を放つ髪型の持ち主がいるんだ」と不思議に思うだろう。主人公の凪は、ストレートのさらさらロングヘアをしている。しかしこれは彼女の仮の姿。彼氏・我聞慎二の好みに合わせ、毎朝1時間かけてクセ毛をストレートに整えていた。手を加えていない状態の髪型は、クセ毛という言葉では言い表せないほど凄まじく、まるで爆発しているかのようだ。凪は、恋人、会社、SNS、全てを断捨離して引っ越したことで、これまで隠してきたクセ毛を解禁。ありのままの姿で生活するようになる。彼女の個性的な髪型は、空気を読んで抑圧してきた自分の開放を意味していると言えるだろう。自分らしく生きることは難しい。だからこそ、彼女の考えや葛藤は多くの社会人の共感を呼び、今の自分を見つめ直すきっかけを与えている。

本作で一際異彩を放つ髪型をしているキャラクターは、村の隣村に住んでいる老婆のダマだ。彼女は散髪屋を営んでいるが、髪型はなんと巨大なアフロヘア。亡くなった夫の面影を求め、白髪の男性を追いかけ回した結果、異能の戦士バーサーカーになったというとんでもない設定だ。人間離れしたキャラクターがひしめく本作の中でも、最強レベルの戦闘力を持つ。大きなアフロヘアは、老婆のクレイジーさをよく表現していると言えるだろう。ダマはぶっ飛んだ言動から、読者人気が非常に高いキャラクターで、彼女が登場する回は神回と言われるほどだ。ダマがどれだけ規格外のキャラクターなのか、ぜひ自分の目で確かめてほしい。

ここで紹介したい異彩を放つ髪型の持ち主は、主人公のやよいだ。なんせ毎朝起きると、髪がメデューサのようになっている。彼女の髪型は、漫画のキャラクターにありがちな誇張表現された描写ではなく、リアルなくせ毛だ。こんな風に毎朝髪型を嘆いている人もいるだろう。やよい以外にも、髪に関する様々な悩みを持ったキャラクターが登場する。やよいの恋人である網野友典は薄毛を、彼女が勤める会社の社長はバーコードハゲを気にしている。どの悩みも、多くの人たちが抱えていそうなものばかり。それぞれが髪の悩みに、あの手この手で悩みを解決しようとする姿に、読者は深い共感を覚えるだろう。

本作には初見のインパクトが凄まじいキャラクターが多く登場するが、「ウォーターセブン編」に登場するキウイとモズの衝撃は、作中でもトップクラスだろう。2人は姉妹で、水の都ウォーターセブンの裏の顔であるフランキー一家の一員だ。アフロヘアを真四角にしたような独創的なヘアスタイルで、この髪型の名称は「スクウフエアー」。兄貴分であるフランキーを心から慕う、勇気に溢れた姉妹だ。髪型だけでなく、フランキーのために奮闘するキウイとモズの活躍ぶりも楽しんでほしい。

本作に登場する個性的な髪型のキャラクターは、笹原の後輩である荻上千佳だ。荻上は後頭部で髪を束ね、毛先を上に向けて真っ直ぐに伸ばした筆のような髪型をしている。もみあげは左右にピンと飛び出し、まるで動物のひげのようだ。その特徴的な髪型は、彼女の頑なな性格を見事に表現していると言えるだろう。彼女はもともと漫画研究会に所属していた腐女子だったが、勝気な性格から他の女子と対立し、追い出される形で現視研に引き取られる。髪型のインパクトに負けない個性的な性格で、とても人気がある。髪型と共に、やがて現視研の中心人物となる彼女が作中で果たす役割にも注目してほしい。