原泰久の代表作。紀元前245年の中国・戦国時代を舞台に、下僕の身分から天下の大将軍を目指す少年・信と、中華統一を志す秦王・嬴政の物語を描いている。二人の出会いを契機に、信は飛信隊の将として戦場を駆け抜け、嬴政は秦王として政治的手腕を発揮しながら、各国の名将や軍師たちの激闘が繰り広げられる。本作は歴史ドラマと戦争漫画の要素を併せ持つ。史実に基づく人物や事件を基軸に、作者独自の解釈と創作が加えられている。個人の武力戦と軍団戦の両方が描かれ、戦術や戦略の駆け引きが重要な要素となっている。また、戦国時代の政治体制や軍事制度が緻密に構築され、各国の特色や文化的背景、軍事組織の階級制度など、時代考証に基づいた設定が物語の基盤となっている。集英社「週刊ヤングジャンプ」にて2006年9号から連載。2013年に第17回「手塚治虫文化賞」マンガ大賞を受賞。2012年からテレビアニメ版が放送され、2019年からは4作の実写映画版が公開。また、ゲーム化や舞台化もされている。