訳あり家出少女と動物嫌いの獣医が織り成すヒューマンドラマ。主人公の白崎嵐(しろさきあらし)は10歳で両親を亡くし、現在は家出中の女の子。怪我をして倒れていたところを獣医に助けられる。その獣医は高額報酬を取るため「獣医界のブラックジャック」の異名を持つ、獣医のくせに動物きらいな黒髪右一郎(くろかみういちろう)だった。
諸事情により家出中の嵐は、河川敷で猫に話しかけようとしたところ、急にどこからか飛んで来たボールが頭に直撃して気を失ってしまう。眠っている間に夢見たのは、10歳の時に亡くなった両親との、幸せな思い出だった。しかし、目が覚めると、なぜか血だらけの男がいた。彼の名は、患者から高額な謝礼を取り「獣医界のブラックジャック」と呼ばれるDr.黒髪右一郎。凄腕獣医だがまさかの動物嫌い、さらに性格も最悪ときていて、診察以外のことは何もしたくないと言い放つ。そこで動物の扱いになれていた嵐は、黒髪の下で働くことになり、動物の治療をめぐる奇妙な生活が幕を開ける。
異世界に召喚された獣医の奮闘を描く異世界獣医ファンタジー。獣医学を学んだ原作者によるライトノベルのコミカライズ作品。主人公の風見心悟(かざみしんご)は動物病院ではなく、家畜保健衛生所に勤務する獣医だ。車の運転中に不思議な声を聞いた風見は、突然異世界へと召喚されてしまう。獣専門の医師として風見が呼ばれた世界は、不思議な生き物たちが暮らす世界だった。
ある日、異世界に召喚された獣医の風見は、異世界の国、アウストラ帝国の皇太子からこの世界の人々を救ってほしいと頼まれる。獣の医師として召喚された風見は、獣医として持ちうる知識を最大限に駆使し、文明が未発達なため疫病や災害で多くの命が失われている現状に立ち向かっていく。また風見は、動物はもちろんのこと、微生物や衛生関係の知識にも造詣が深く、異世界で調達できる素材で薬品を自作することも。世界は異なれど獣医であり続けようとする風見が、生き物に対して真摯に向き合い、奮闘する姿が描かれている。
動物たちの治療を通じて描かれる、1話~数話完結型のヒューマンドラマ。主人公の鳥取健一(とっとりけんいち)は、彼の病院を訪れる飼い主に獣医はビジネスだと宣言し、高額な謝礼を請求するため悪徳獣医だと噂されていた。飼い主に厳しく接する鳥取は、動物は人間に都合のいい愛玩動物ではなく、飼う上で現実や責任が伴うのだと教えていた。
鳥取健一は、その名前から通称「ドリトル」と呼ばれている獣医だ。獣医はビジネスだというドリトルは、口が悪くお金と飼い主に厳しいため、悪徳敏腕獣医と言われていた。ある日、怪我をした競走馬アスカミライ号を助けるために、あすかという女性がまるでお化け屋敷のような鳥取動物病院を訪ねてくる。そこでドリトルから告げられた金額は3千万だった。悪徳獣医という噂は本当だったと思うあすかに、ドリトルは馬1頭を完治させるのに必要な工程と金額を教え、現実とはどういうものかを語る。
動物病院にやってくる動物たちと獣医の癒し系物語。頼れる先生たちが揃っているM.F(マイフレンド)動物病院には、毎日かわいいペットの他に、傷ついた動物たちも担ぎ込まれる。助けられる命ばかりではなく、失われる命もある。動物の数だけ物語があり、優しく動物たちに向き合う動物病院の日常が描かれる。
M.F動物病院には、動物の針治療もする院長の久間先生、外科のスペシャリストである副委員長の勇馬先生、小動物を担当する通称「コオ先生」こと高円寺先生が、毎日忙しく動物たちを診察していた。そこには便秘の犬やカラスに襲われた捨て猫、針金でぐるぐるまきにいたずらされた野良猫など、毎日さまざまな動物たちがやってくる。ときにはきれい事ではすまない残酷な現実も突き付けられるが、動物を心から愛し、大切に思う獣医たちの心温まる日常が綴られていく。
絶対音感を持つ元ヤンキー獣医の活躍を描く獣医ドラマ。主人公の岩城鉄生(いわしろてっしょう)は絶対音感を持ってはいるが、楽器が弾けるわけでも音楽ができるわけでもなく、むしろ将来の目標すらないヤンキーだった。ある日虐待されていたのら犬を助けた鉄生は、無償で犬を治療した獣医に憧れ、自らも獣医の道へ進む。
新米獣医で知識ゼロの鉄生はおバカな振る舞いが目立つが、動物の為なら自分の命をも投げ出す熱い心の持ち主だ。彼は、動物の救命のためなら利益は追及しないという動物病院R.E.D(レッド)に勤務することになり、特殊な動物ばかりを扱う精鋭集団「医局第二科(ワイルドライフ)」に配属される。そこで獣医師免許と医師免許の両方を持つ天才、陵刀司(りょうとうつかさ)に鍛えられながら、ホッキョクグマやパンダといった野生動物を診療する日々を送る鉄生。動物たちの心音などから異常を感知できる絶対音感を武器に、彼は一人前の獣医を目指す。