架空の町・時計坂にあるアパート「一刻館」の女性管理人を巡る恋愛模様を描いたラブコメ漫画。主人公・五代裕作は、5号室の住人だ。一刻館の住人たちが受験勉強を邪魔することに嫌気がさし、引越しを考えていた。しかし、新しくやってきた管理人・音無響子に一目惚れして翻意。恋のライバルや、親族・友人など、クセの強いキャラクターたちとにぎやかな日々を送りながら、徐々に彼女との絆を深めていく。1986年にテレビアニメ化および実写映画化。2007年にはテレビドラマ化された。
五代が思いを寄せる響子は、2歳年上の美しい未亡人。高校時代に、地学講師だった音無惣一郎への初恋を実らせて結婚するも、わずか半年で死別してしまう。「亡き夫を忘れてはいけない」という意志は固く、五代やテニスコーチ・三鷹瞬から寄せられる好意に心が揺らぎつつも、新たな恋に前向きになれずにいた。彼女に想いを寄せる五代は、優柔不断で押しに極端に弱い性格で、早とちりや勘違いが多い響子と数え切れないほどのすれ違いを繰り返す。2人が出会った当初、五代は大学浪人生だったが、私立大の教育学部を卒業し、就職活動や資格試験の受験を経て無事に就職。響子にプロポーズするまでの紆余曲折の他、登場人物たちのその後も描かれている。
大学生・塩村ミキオと、ピアノ講師・水沢文の恋物語を描いたラブストーリー。ミキオと文は、東京の阿佐ヶ谷にある居酒屋「ちゃらんぽらん」で出会う。2人は酔った勢いで一晩を共にし、その日から同棲を開始。それぞれの夢を追いながら仲を深めていった。しかし、文が先に成功をつかんだことをきっかけに、関係性が徐々に崩れてしまう。1995年にテレビドラマ化。2002年には、台湾でも「部屋においでよ〜Come to My Place〜」のタイトルでドラマ化された。
ミキオはカメラマン、文はピアニストと、それぞれが大きな夢を追いながら同棲生活を始めた。それまで実家暮らしだった19歳のミキオはまだ子どもっぽく、5歳年上の彼女に甘えてばかり。彼女の機嫌を損ねてしまうこともしばしばだったが、関係は良好だった。しかし、文がCDデビューを決めたことから転機が訪れる。ミキオが焦りや引け目を感じるようになってしまい、別々の道を歩むことになる。その後、しばらくして才能を開花させた彼が、文と偶然の再会を果たす。再び彼女の部屋で同棲をはじめるが、夢を叶えたことで多忙になった2人の生活は、なかなか噛み合わない。サクセスストーリーと、次第にすれ違っていく心が切ない、“大人の恋愛”を描いた一作だ。
大学生・森里螢一と女神・ベルダンディーの恋愛模様を綴った大長編ラブコメ漫画。主人公の螢一が、誤って「お助け女神事務所」に電話をかけると、女神のベルダンディーが現れる。望みを聞かれた螢一が、深く考えずに「ずっとそばにいてほしい」と答えたことから、2人の不思議な同居生活が始まる。1993年にOVA化されて以降、たびたびテレビアニメ化され、2000年には劇場映画化。2019年に、よしづきくみちによるスピンオフ『ああっ就活の女神さまっ』の連載も開始された。
女神・ベルダンディーは、1級神2種非限定という強大な力の持ち主だ。螢一が、考えなしに発した願い事が受理されてしまったため、一緒に過ごすことになる。年齢は定かではないものの、包容力にあふれた美しい女神との生活はさぞかし甘いものになるかと思いきや、彼女には人間の常識が通じない。そのため、螢一の周りには次々と騒動が勃発する。人間と神という異種族同士の恋に落ちてしまった2人は、さまざまな試練に命懸けで立ち向かう波乱万丈な日々を過ごしながら、愛と絆をより強固なものにしていく。
女性用下着のトップメーカー「ピクシー社」を舞台に、大学生・江戸伸介と、会長秘書・若宮弓香の恋愛を描いたセクシーなラブコメ漫画。江戸は、ピクシー社の地下倉庫で、下着整理をする学生アルバイトとして働いていた。ある日、偶然出会った会長に女性下着への愛情の深さを評価され、現役大学生ながら見習い社員として採用されることに。しかし、特異な能力のせいで、次から次へと騒動が巻き起こる。続編は『甘い生活 2nd season』。
ヒロインの弓香は、江戸よりも4つ年上の美しくてグラマーな25歳。一方、主人公の江戸は、着用済みの女性下着に触れただけで、着用期間やその人の体型を当てることができ、女性の身体に触れただけで、サイズや着用下着メーカーまで当てるという特殊な能力の持ち主だ。さらに、女性の腕などに触れただけで、相手に強烈な快感を与えてしまうという不思議な能力も備わっている。しかし、当の本人は朴念仁で性的な関心が薄いため、彼に惚れた女性たちは皆ヤキモキ。会長から彼の身の回りの世話をするよう命じられた弓香も、共に過ごすうちに惹かれていく。天才的なランジェリーデザイナーとしてどんどん成長を遂げていく江戸の、男としての成長ぶりも見どころだ。
料理好きな未亡人と男子高校生が、毎晩の夕飯を通じて交流を深めていくハートフルストーリー。八雲柊子は、アパート「つばめ荘」で暮らしている28歳の未亡人。亡き夫がよく食べる人だったため、ご飯をつい多く炊いては途方に暮れる日々が続いていた。ある日、隣室に引っ越してきた高校生の大和翔平に挨拶を兼ね、おにぎりをお裾分け。その食べっぷりに感動する。夕飯を食べに来るように誘ったことがきっかけで、大和を食べ物でなつかせる“餌づけ”の日々が幕を開けた。
ヒロインの八雲は、もともと料理が趣味だったが、最愛の夫を失ったと同時に、その楽しみも忘れてしまっていた。しかし、食べ盛りの大和に毎晩料理を振る舞うようになると、「おかわり」という言葉を聞きたい一心で、ご飯が進みそうな献立を熟考。亡き夫との思い出を振り返りつつ、次第に元気を取り戻し、充実した毎日を送るようになる。彼女に“餌づけ”されていく大和は、野球の特待生として強豪校・桐聖学院に越境入学した有望選手。1年生でレギュラーの座をつかんだ実力者で、監督からは、体を強く大きくするため、夕食時にはごはんを8杯食べるように命ぜられていた。たくさん食べさせたい八雲と、たくさん食べたい大和。2人は、夕飯を共にするだけの隣人という関係から、八雲が試合の応援に出向くなど、少しずつ関係性を深めていく。