舞台「浪漫活劇・るろうに剣心」10/11開幕！23 Pt.

漫画の王道と言えばやはりバトル漫画だ。そんなバトルの中でも日本刀での剣戟や、神道をモチーフにした式神、陰陽道など和テイストな世界観の作品を紹介！

本作のストーリーはフィクションだが、赤報隊や新選組など、実在した組織や人物も登場。「週刊少年ジャンプ」で歴史物は難しいと言われていたが、前評判を跳ね返して人気を博した。特に「悪・即・斬」という信念のもとに容赦なく敵を斬る斎藤一は、「不殺」を貫く剣心と表裏一体のキャラクターであり、多くの読者を魅了した。幕末の志士・斎藤一と聞いて、本作のキャラクターを思い浮かべる人も多いだろう。敵味方ともに深みのある登場人物が織りなす人間ドラマと、ケレン味たっぷりの必殺技の応酬に、思わず引き込まれる。

妖怪退治を家業とする結界師は、妖を呼び寄せる不思議な土地・烏森の維持・管理を400年間続けてきた。良守や時音が使う技は、間流結界術（はざまりゅうけっかいじゅつ）と呼ばれ、支配した空間で「結界」を使い、妖怪や霊を攻撃し退治するものだ。結界術のほか、式神などを使うこともある。また、ある魔物を追う少年・金剛毅（こんごう たけし）が使う封魔術や、風を操る異能者の一族・扇一族が使う自然支配系能力など、多様な和風の術や能力が登場し、バトルを迫力あるものにしている。

自分を祀る社を持たない無名の神・夜トは、社の建設費用を稼ぐため、たった5円の賽銭で水道管修理やコンビニバイトなど、なんでも引き受ける「野良神」だ。夜トをはじめ本作に登場する神々は、現世に現れた妖退治に奮闘する。神々が神器を武器にした攻撃で妖を浄化したり、逆に不浄を浴びて妖となった神器を救い出すために禊をしたりと、和のテイストがふんだんに盛り込まれている。また本作には、天神：菅原道真（てんじん：すがわらのみちざね）や、七福神の毘沙門天（びしゃもんてん）など、神道に実在する神々も登場する。

禍野（まがの）と呼ばれる異世界から人間界にやってくるケガレを倒すため、政府公認の陰陽師と、それを束ねる総覇陰陽連（そうはおんみょうれん）が組織された現代日本が舞台。陰陽師という日本古来の存在を下地としながら、主人公・ろくろやヒロイン・紅緒たちが着るスーツのようにも見えるコスチューム、「星方舞装」と書いて「アストラル・ディザスター」と読ませるろくろの能力など、和洋折衷の世界観が新鮮な和風ファンタジーだ。

1000年前に生まれたと言われる最初の鬼・鬼舞辻無惨（きぶつじ むざん）が、己の血を人に与えることで、人食い鬼を増やしていった。主人公・炭治郎は、人食い鬼と戦う組織・鬼殺隊（きさつたい）に所属し、唯一鬼を倒せる日光が蓄えられた鋼で作られた日輪刀を武器に戦う。また、鬼化した妹・禰豆子（ねづこ）も、兄・炭治郎と共に行動し、「鬼と戦う鬼」というイレギュラーな存在になる。大正時代という文明開化華やかな舞台と、和風伝奇作品の敵の定番である「鬼」のマッチングがおもしろい作品だ。