文豪ストレイドッグス わん!

文豪ストレイドッグス わん!

春河35の漫画『文豪ストレイドッグス』のスピンオフ作品。中島敦をはじめとする武装探偵社の面々や、敵対する犯罪組織ポートマフィアのメンバー達の日常生活を描くギャグ漫画。4コマ形式が中心だが、時に通常のコマ割りで物語が描かれる事もある。「ヤングエースUP」で2015年12月から連載の作品。

正式名称
文豪ストレイドッグス わん!
ふりがな
ぶんごうすとれいどっぐす わん
原作者
朝霧 カフカ
漫画
ジャンル
ギャグ・コメディ
レーベル
角川コミックス・エース(KADOKAWA)
巻数
既刊11巻
関連商品
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概要・あらすじ

太宰治との出会いをきっかけに武装探偵社の一員となった中島敦は、太宰やほかの探偵社員に振り回されながらも、新入り探偵社員として日夜頑張っていた。ときにはポートマフィアのメンバーを巻き込んだり彼らに巻き込まれたりしながら、敦は彼らと賑やかな日常を送っていく。

登場人物・キャラクター

中島 敦 (なかじま あつし)

武装探偵社の新入りの青年。会社ではツッコミ役を担っている。気弱だが心優しい性格。基本的に常識人だが天然で鈍い面もある。犯罪組織ポートマフィアからは「人虎」と呼ばれている。武装探偵社が用意した下宿寮で暮らしながら、太宰治をはじめとする同僚や上司達に振り回される日々を送っている。白い虎に変身できる「月下獣」の能力を持つが、変身した姿は猫扱いされる事も多い。 孤児院で育ったが、孤児院で虐待され追い出された過去を持つ。実在の人物、中島敦がモデル。

太宰 治 (だざい おさむ)

武装探偵社に勤める男性。川で入水自殺しようとしていたところを中島敦に助けられて知り合い、敦が武装探偵社に入るきっかけを作った。触れた者の能力を消す「人間失格」の能力を持つ。マイペースかつ天然な性格で、中二病の傾向がある。遅刻やサボり、ずる休みなどの常習犯で、国木田独歩をよく悩ませている。また、元相棒の中原中也とは仲が悪く、よくケンカしている。 明るく楽天的に見えるが実は自殺マニアで、あらゆる手段で自殺を図ろうとしては失敗している。実在の人物、太宰治がモデル。

国木田 独歩 (くにきだ どっぽ)

武装探偵社の一員で、眼鏡をかけた生真面目な男性。手帳に書いたものを具現化する事ができる「独歩吟客」の能力を持つ。この能力は手帳のページを消費するため、いつも手帳を持ち歩いており、何かとメモをする癖がある。自分にも周りにも厳しい性格だが、面倒見のいいところもある。また馬鹿正直で噓が付けないため、よく太宰治にからかわれている。 田山花袋とは古くからの付き合いで、時おり引きこもっている彼の部屋に行き、無理やり掃除をしている。実在の人物、国木田独歩がモデル。

江戸川 乱歩 (えどがわ らんぽ)

武装探偵社の一員で、砂色のコートをまといハンチング帽をかぶった糸目の男性。推理力に優れ、「超推理」と名付けたうえで自身の能力と言っているが、ほかの人物とは異なり固有の能力というわけではない。知的だが天然な面もある。福沢諭吉から貰った眼鏡を大切にしており、推理をする際にかけている。甘い物が好きで、よくお菓子を食べている。 実在の人物、江戸川乱歩がモデル。

与謝野 晶子 (よさの あきこ)

武装探偵社に勤める女性。一人称は「妾(アタシ)」。自分や他人の傷を治す事ができる「君死給勿」の能力を持つ。この能力を駆使して武装探偵社の医者となっているが、解剖などを楽しむマッドドクター的な一面があるため、社員達からは恐れられている。実在の人物、与謝野晶子がモデル。

宮沢 賢治 (みやざわ けんじ)

武装探偵社の一員で、いつも麦わら帽子をかぶっている少年。農夫のような格好をしている。明るく子供っぽい性格で、天然な一面もある。怪力になり身体も頑丈になる「雨ニモマケズ」の能力を持つが、空腹時にしか使えない弱点がある。「イーハトーヴォ村」と言う田舎村出身で、物々交換が主流の環境で育ったため、通貨の事がよくわかっていない。 実在の人物、宮沢賢治がモデル。

谷崎 潤一郎 (たにざき じゅんいちろう)

武装探偵社の一員で、谷崎ナオミの兄。ナオミからの重すぎる愛情によく振り回されているものの、谷崎潤一郎自身もシスコンの気があり、ナオミの事を大切に思っている。周りに雪を降らせ、その空間に幻影を写す事ができる「細雪」の能力を持つ。実在の人物、谷崎潤一郎がモデル。

谷崎 ナオミ (たにざき なおみ)

武装探偵社の一員で、お嬢様口調で話す少女。いつもセーラー服を身につけている。兄の谷崎潤一郎の事を異常に溺愛するブラコンで、彼の事を「お兄様」と呼び、つねに行動を共にする。

泉 鏡花 (いずみ きょうか)

武装探偵社の一員で、中島敦の下宿寮で暮らしており、彼と仲がいい。和服をまとった小柄な少女で、無表情で無口だが心優しい性格。能力は「夜叉白雪」で、甲冑をまとった女武者を召喚できる。もとは犯罪組織ポートマフィアの一員で、その時の姉貴分であった尾崎紅葉には今でもかわいがられている。実在の人物、泉鏡花がモデル。

福沢 諭吉 (ふくざわ ゆきち)

武装探偵社の社長を務める、和服をまとった中年男性。優れた体術や剣術を使う武人。クールで冷静だが猫が大好きで、社員思いな一面もある。実在の人物、福沢諭吉がモデル。

芥川 龍之介 (あくたがわ りゅうのすけ)

犯罪組織ポートマフィアの一員で、いつも黒いジャケットを身につけた無口でクールな男性。一人称は「僕(やつがれ)」。太宰治の元部下であり、現在でも彼を「太宰さん」と呼び、異様な執着を見せる事もある。そのため太宰とよくいっしょにいる中島敦の事を敵視しており、時には嫉妬から殺意を向ける事もある。自分のジャケットを黒獣に変える「羅生門」の能力を持つ。 実在の人物、芥川龍之介がモデル。

中原 中也 (なかはら ちゅうや)

犯罪組織ポートマフィアの幹部で、いつも黒い帽子をかぶった男性。太宰治の元相棒だが仲が悪く、彼の事を「青鯖野郎」と呼びながらよくケンカをしている。小柄な体型にコンプレックスを持っており、太宰にもよくネタにされている。触れた物の重力を変える事ができる「汚れっちまった悲しみに」という能力を持つ。口が悪くケンカっ早い性格だが、個性的なメンバーの多いポートマフィアの中では常識人であり、芥川龍之介や樋口一葉などに振り回される事も多い。 実在の人物、中原中也がモデル。

樋口 一葉 (ひぐち いちよう)

犯罪組織ポートマフィアの幹部の女性。つねにパンツスーツをまとっている。芥川龍之介を「先輩」と呼び、彼に対して強い忠誠を誓っている。しかし芥川本人には無視されるなど、空回りする事が多い。実在の人物、樋口一葉がモデル。

尾崎 紅葉 (おざき こうよう)

犯罪組織ポートマフィアの一員で、派手な和服を身につけた姉後肌の女性。中原中也などには「姐さん」と呼ばれている。妹分の泉鏡花の事をかわいがっており、鏡花が武装探偵社に移ったあとも、彼女の幸せを願っている。実在の人物、尾崎紅葉がモデル。

梶井 基次郎 (かじい もとじろう)

犯罪組織ポートマフィアの一員で、黒いゴーグルをつけマフラーを巻いた、派手な格好をした男性。檸檬型爆弾をいつも持ち歩いており、爆弾魔としても知られる。自身のみ檸檬型爆弾のダメージを受けないようにする「檸檬爆弾(レモネード)」という能力を持つ。実在の人物、梶井基次郎がモデル。

芥川 銀 (あくたがわ ぎん)

犯罪組織ポートマフィア傘下の武装集団である「黒蜥蜴」の一員の少女。芥川龍之介の妹でもある。口元はマスクで隠しており、無口で滅多に話さない。周りから男性に間違われる事もあるが、素顔と声は「黒髪の撫子」と評されるほどに可憐。

夢野 久作 (ゆめの きゅうさく)

犯罪組織ポートマフィアの一員。愛称は「Q」。少年のような姿をしているが性別は不明で、ポートマフィアのあいだでも男か女か議論になっている。人形遊びが好き。敵味方問わず自分を傷つけた相手に、呪いをかけて精神操作する「ドグラ・マグラ」という能力を持つ。この呪いがかかった者は、身体に手形の痣が浮かぶようになる。実在の人物、夢野久作がモデル。

立原 道造 (たちはら みちぞう)

犯罪組織ポートマフィア傘下の武装集団である「黒蜥蜴」の一員。ジャケットを身につけ鼻に絆創膏を貼った、粗野な口調でしゃべる青年。ポートマフィアの中では比較的常識人で、よくツッコミ役になっている。実在の人物、立原道造がモデル。

広津 柳浪 (ひろつ りゅうろう)

犯罪組織ポートマフィア傘下の武装集団である「黒蜥蜴」の一員。ストールと黒いコートを身につけ片眼鏡をかけた、渋い中年男性。ダンディーな雰囲気を漂わせた落ち着いた性格。ポートマフィア関係者の中では、先代首領の頃からいた古株。実在の人物、広津柳浪がモデル。

森 鴎外 (もり おうがい)

犯罪組織ポートマフィアの首領を務める中年男性。一見冷静で温厚だが幼女趣味があり、エリスをいつも連れ歩いて溺愛している。またエリスからは「リンタロウ」と呼ばれている。実在の人物、森鴎外がモデル。

エリス

森鴎外といつもいっしょにいる幼女。真っ赤なワンピースを身につけ、金髪のロングヘアーにリボンを付けている。鴎外の事は「リンタロウ」と呼ぶ。鴎外から溺愛されているが、彼に対して辛辣な態度で接する事もある。少々わがままで毒舌な面があり、鴎外を困らせる事もある。

田山 花袋 (たやま かたい)

武装探偵社の元社員の男性。髪はぼさぼさで丸眼鏡をかけている。ゴミが散乱した汚い自室に引きこもっている。国木田独歩とは古くからの付き合い。実在の人物、田山花袋がモデル。

フランシス・スコット・キー・フィッツジェラルド (ふらんしすすこっときーふぃっつじぇらるど)

秘密結社・組合の団長を務める男性で、いつもスーツを着ている。莫大な資産を有する富豪でもあり、複数の企業を経営している。能力は「華麗なるフィッツジェラルド」で、財産を消費する事で肉体を強化できるが、無一文の時は使えない。家族想いで、妻や娘を大切に思っている。実在の人物、フランシス・スコット・キー・フィッツジェラルドがモデル。

エドガー・アラン・ポオ (えどがーあらんぽお)

秘密結社・組合の一員で、長い前髪で目元が隠れている根暗な男性。通称「ポオ」。一人称は「我輩」で、「~である」が口癖。「カール」というアライグマをいつも連れている。江戸川乱歩をほぼ一方的にライバル視しているが、空回りする事が多い。実在の人物、エドガー・アラン・ポオがモデル。

ルーシー・モード・モンゴメリ (るーしーもーどもんごめり)

秘密結社・組合の一員で、長い赤毛をまとめておさげにしている女性。孤児院出身。同じく孤児院出身であり、似たような境遇でありながら幸せそうにしている中島敦に対して、嫉妬のような感情を抱いていた。現在は敦に対してツンデレのような態度で接している。実在の人物、ルーシー・モード・モンゴメリがモデル。

集団・組織

武装探偵社 (ぶそうたんていしゃ)

中島敦が所属する組織。福沢諭吉が社長を務めている。特殊な能力を持った異能力者が集まる武装探偵集団で、依頼者から軍や警察に頼れない依頼を受ける形で活動している。

ポートマフィア

武装探偵社と敵対する、謎の多い犯罪組織。横浜を縄張りにしている。森鴎外が首領を務める。構成員のほとんどは特殊な能力を持った異能力者で、隠密主義の者が多い。

組合 (ぎるど)

特殊な能力を持った異能力者が集まる、北米の異能者集団組合。フランシス・スコット・キー・フィッツジェラルドが団長を務める。莫大な資金と能力を駆使して悪事を働く秘密結社。

クレジット

原作

キャラクター原案

ベース

文豪ストレイドッグス (ぶんごうすとれいどっぐす)

原作の朝霧カフカ、漫画の春河35両名のデビュー作。異能力者たちが揃う探偵集団武装探偵社に入社した中島敦が、犯罪組織ポートマフィアや海外の異能力者集団たちとの抗争に巻き込まれながら成長していく異能力バト... 関連ページ:文豪ストレイドッグス

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書誌情報

文豪ストレイドッグス わん! 11巻 KADOKAWA〈角川コミックス・エース〉

第1巻

(2016-10-04発行、 978-4041048061)

第2巻

(2017-04-04発行、 978-4041055427)

第3巻

(2017-09-04発行、 978-4041060902)

第4巻

(2018-06-04発行、 978-4041069394)

第5巻

(2019-05-01発行、 978-4041081273)

第6巻

(2019-12-28発行、 978-4041081280)

第7巻

(2020-12-28発行、 978-4041109281)

第8巻

(2021-01-26発行、 978-4041109274)

第9巻

(2022-03-04発行、 978-4041121856)

第10巻

(2022-12-28発行、 978-4041128619)

第11巻

(2023-09-04発行、 978-4041139042)

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