『YAWARA!』『MONSTER』などで知られる浦沢直樹の代表作の一つ。1970年代と1990年代後半から2000年代の日本が主な舞台。コンビニ店長のケンヂは、幼なじみの死をきっかけに、少年時代に仲間と作った「よげんの書」の内容が現実に起こっていることに気づく。その背後に存在する「ともだち」と呼ばれる謎の組織との対立が深まる中、ケンヂは幼なじみたちと再結集し、世界規模の陰謀に立ち向かう。本作はSFと社会風刺の要素を持つサスペンス・ミステリーである。カルト宗教や世紀末思想といった、現代社会を反映したテーマを取り入れている。また、少年時代の回想と成人後の現実という複数の時代を前後しながら物語が進む点が特徴となっている。過去と現在を交互に配置することで、過去の出来事が現在の物語に与える影響や、読者に対する謎解きの要素を描いている。小学館「ビッグコミックスピリッツ」1999年44号から2006年21・22合併号まで連載。2001年に第25回「講談社漫画賞」一般部門、2002年に第6回「文化庁メディア芸術祭」マンガ部門優秀賞、2008年に第37回「日本漫画家協会賞」大賞を受賞した。実写映画化され、2008年8月から2009年8月まで3部作として公開された。