『増田こうすけ劇場 ギャグマンガ日和』を原作とする舞台演劇が2018年9月に公演。それにちなんで今回は、個性的でシュールなギャグ漫画の数々を紹介しよう。
個性的なシュールギャグ漫画
出典:集英社
『増田こうすけ劇場 ギャグマンガ日和』を原作とする舞台演劇が2018年9月に公演。それにちなんで今回は、個性的でシュールなギャグ漫画の数々を紹介しよう。
出典:マンガペディア
歴史上の偉人からごく普通の学生、お伽噺の登場人物まで、多種多様なキャラクターが登場するギャグ漫画だ。基本的には1話完結型だが、シリーズものも数多く存在する。2005年にテレビアニメ化。続編に『増田こうすけ劇場 ギャグマンガ日和GB』がある。
本作では、卑弥呼、聖徳太子、水戸黄門、ガリレオにコロンブスなど、古今東西さまざまな歴史上の偉人が登場する。もっとも、史実に忠実な部分はごくわずか。むしろ、到底偉人とは思えない描かれ方をするケースがほとんどだ。例えば、聖徳太子はジャージを着て登場し、性格的にもいい加減な怠け者として描かれ、とても偉人とは思えない。そうした権威的な存在を茶化したり皮肉ったりする、作者・増田こうすけならではの、絶妙な視点のズラし方に笑わされてしまう作品だ。
出典:マンガペディア
ある日、空から墜落してきた年齢不詳の自称宇宙人・ファーザーと出会い、なぜか一緒に暮らすこととなった少年・オンナスキー。2人の男性が、「ナオン(女性)」と彼らだけの蜜あふるる約束の地・「モテモテ王国」の建国を目指すギャグ漫画だ。ファーザー立案のポンコツな作戦の下、2人はナオンのハートを射止めようと悪戦苦闘する。
ストーリーに明確なテーマを持たせない、本作はそんな希有なギャグ漫画のひとつだ。しかも、女性にモテたいというのは、多くの男性にとって共通する欲求である。毎回、あさっての方向に全力疾走しつつ、失敗を繰り返すファーザーとオンナスキーの姿は、滑稽でありながらも、男性読者にとって共感できる部分があることだろう。また、『ラブやん』『レイモンド』などでカルト的な人気を誇るギャグ漫画家・田丸浩史は、もっとも影響を受けた作家として、本作の作者・ながいけんの名を挙げている。
出典:マンガペディア
濃すぎるキャラクターたちによる、カオスな高校生活を描いた脱力系学園ギャグ漫画だ。引き算が出来れば入学できるという、札付きの不良たちが集うワルの巣窟・東京都立クロマティ高校。主人公・神山高志は、優等生であるにも関わらず、中学時代の親友と同じ高校に通うため、クロマティ高校にあえて入学する。ところが、肝心の神山の親友は受験に不合格だった。
モヒカン頭で、ボケ担当の究極バカ・林田慎二郎。イギリスの有名ロックバンド・クイーンのボーカルにソックリで、日本語が通じるかどうかも怪しい謎の男・フレディ。どう見てもゴリラそのものの、豪ヒロミ。そして登場キャラクターの中でも一際異彩を放っているのが、メカ沢新一だ。メカ沢は子どもが作った大雑把なロボットのような外見をしているのに、メカ音痴だ。そんな個性的すぎるキャラクターたちが繰り広げる、ボケとツッコミ、絶妙な間、緊張と緩和から生まれる笑いは、作者・野中英次ならではの魅力を放っている。
出典:太田出版
不条理でナンセンスなギャグが連発される4コマギャグ漫画だ。その独特な世界観ゆえに、一部で熱狂的なファンを獲得した。大きなストーリーや主人公は存在しないが、特定のキャラクターを中心とした、シリーズもののエピソードが複数存在する。
ギャグ漫画は、作家の個性が強烈に表に出るだけに、個人によって好き嫌いが大きく分かれるジャンルだ。そんなギャグ漫画の中でも、本作は特にその傾向が強い。ギャグ漫画では、下品なネタを扱った作品が少なくないが、本作は特にその傾向が強い。ただし、大胆なデフォルメを多用していることもあり、そこにエロティックな空気はほとんどない。そういったネタを扱いながらも、作者・榎本俊二独特の表現手法によって、完全にギャグとして昇華させているのだ。
出典:マンガペディア
主人公や軸となるストーリーはなく、ネタに特化したシリーズものを中心に展開される、オムニバス形式のショートギャグ漫画だ。ジャンプコミックス版は全7巻だが、第7巻だけはサブタイトルが『というよりほとんど短編集』となっているように、本編は少なめで、連載終了後に「週刊少年ジャンプ」などで掲載された読み切り作品が中心となっている。
ギャグ漫画は大きく、2種類に分類できる。すなわち、個性豊かなキャラクターや画の見た目の面白さによって笑いを生むタイプと、設定やネタによって笑いを生むタイプである。本作は、ネタで笑わせるタイプの典型といえる作品だ。ゴジラのように巨大化した生物が突如街に出現する「○○ラ」シリーズ。様々な動物が巨大化するのだが、それぞれの特徴を活かしたネタの運び方が秀逸だ。お伽噺や歴史上の偉人などが大集団で登場する「集団○○」シリーズもある。一休さんが何十人も登場し、座禅を組む絵面のインパクトだけで笑いがこみ上げてくる。作者・なにわ小吉ならではのアイディアとギャグセンスが光るネタの数々は必見だ。
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