笑いで疲れを吹き飛ばせ! 大人も笑えるギャグマンガ!186 Pt.

疲れた日々に、笑いで元気をくれる。ギャグマンガ7作をピックアップ!

天人（宇宙人）の襲来により、なんでもありになってしまった江戸のかぶき町を舞台に、万事屋を営む主人公「坂田銀時」と彼の周囲の人々が巻き起こす問題だらけの日常を描いたギャグマンガ。原作は少年ジャンプに連載中、2017年実写映画化されるほどの人気マンガである。登場するメインキャラクターたちの多くが、歴史上の著名な人物から名前が付けられているが、少し名前を変えているためテストで間違って書いてしまった! 紛らわしい! などのクレームが殺到。しかしそれすらも自虐ネタとして笑いに変えてしまうパワーのある作品だ。他作品をパロディにしたネタや、下ネタ、時に社会風刺的なギャグを頻発し、笑いを得ている。個性豊かなキャラクター、するどいツッコミ、思わず吹き出してしまう面白さは、憂鬱な気分を吹き飛ばすにはうってつけの作品である。

戦後の人口爆発、悪霊の凶暴化、前代未聞の混乱に陥った地獄で起こる数々のトラブル。そのトラブルを日々、情けない「閻魔大王」に代わって解決していく鬼神「鬼灯」と地獄の仲間たちが贈る、人にとっての非日常、鬼にとっての日常ギャグマンガ。細かく美しい絵にも定評があり、女性からの人気も高い。ギャグマンガでありながら、神話や昔話、妖怪などの知識もたくさん盛り込まれており、いつの間にかマンガの世界にどんどん引き込まれてしまう。テンポよく進むストーリーに、一癖も二癖もある個性的なキャラクターたち、目上の人にも容赦なく制裁を加える「鬼灯」の冷徹っぷり、笑わずにはいられない。非日常な展開に、忙しい日常を忘れて楽しめる一作である。

ピンクの髪に、緑のレンズのメガネ、頭には怪しい装置、明らかに変わった風貌の少年。彼が主人公「斉木楠雄」、超能力者である。テレパシー、サイコキネシス、テレポーテーション、その他ありとあらゆる能力を持つ主人公と、彼の周囲の変わったキャラクターたちが織り成す日常系ギャグマンガ。超能力者であることを隠し、静かに無難に過ごしたい「楠雄」は、思考がテレパシーで読み取れないほどのバカ「燃堂力」と厨二病をこじらせた「海藤瞬」に友達とよばれつきまとわれる。それから彼の周りにはちょっと面倒で、でもどこか可愛い憎めないキャラクターが続々集まってくる。ボケまくりのキャラクターに冷静にツッコミをいれていく主人公、シンプルな笑いは肩の力を抜いて楽しめる作品である。

題名にある通り、まさにギャグマンガといった作品。歴史上の偉人をキャラクターに用いており、卑屈な性格のキャラクターや癖の強いキャラクターが多い。ボケに対する鋭いツッコミはボキャブラリーに富んでいて、シュールな笑いに溢れている。基本的に一話完結のスピーディな展開、あふれる小ネタ、読者を飽きさせないバラエティに富んだギャグにはまる人が続出。爆笑しながら日々の疲れを吹き飛ばせる作品である。

大学も就職も蹴ってギターで音楽の道を目指す「ぴよ彦」こと「酒留清彦」は、ある日謎の笛吹き男「ジャガージュン市」と出会う。そんな二人を中心に繰り広げられる青春、不条理ギャグマンガである。マンガには必須条件であると言える、主人公の個性が光る。「ジャガージュン市」もその例に漏れることなく、一度見たら忘れない風貌、言動、見事な個性を放っている。自分より格下のものを見ると見下して笑う癖があり、格上を見ると愚痴を吐くという素行の悪さが目立つが、笛を吹くことにかけては天才的! ギターも「酒留清彦」より上手く、自身が作詞した歌でヒットを飛ばすなどの才能を垣間見せることも。シュールなギャグと、テンポよく進むストーリーについ引き込まれてしまう。

ひょんなことから荒川に転落し溺れていた主人公「市ノ宮行」は、世界屈指の大企業「市ノ宮グループ」の御曹司であり、次期社長。彼は家訓である「他人に借りを作るべからず」を破って借りを作ると、一家特有の持病である喘息発作を起こしてしまう。そのため幼いころから他人に借りを作らないための生活を送り、エリートとしての人生を歩んでいた。だが、荒川で溺れた際に、河川敷に住む少女「ニノ」に命を救われるという超ヘビーな借りを作ってしまう。彼女への借りを返すため、恋人として河川敷に住むことになった「リク」こと「市ノ宮行」と、彼の周囲の個性豊かなキャラクターたちが繰り広げる、シュールな笑いの数々。時折見せる「リク」と「ニノ」の恋模様も目が離せない。ほっこりと笑って元気になれる作品でもある。

世紀末を無事に越え、下界へバカンスに来た神の子「イエス」と目覚めた人「ブッダ」は、東京都立川の安アパートの一室をシェアして住みはじめた。そんな二人を中心に、神々や立川の住人が織り成すほのぼの日常ギャグマンガである。節約家で真面目な「ブッダ」と、正反対に少し子供っぽく好奇心旺盛の「イエス」、二人の掛け合いがなんとも可愛くおもしろい。出てくるキャラクターに悪人がなく、可愛らしい人物像が多いことも魅力だ。穏やかで温かく、笑いに溢れた日々は、思わず憧れずにはいられない。ふふっと笑えるギャグから、時に思いっきり吹き出してしまうギャグまで、多彩なネタで笑わせてくれる。窮屈な日常を忘れて、穏やかで笑いと愛に溢れた世界を堪能できる作品である。