素敵な教授に出会える漫画!!オススメ5選42 Pt.

教授というと、インテリジェンスにあふれたダンディなおじさんというイメージがある。知的好奇心の赴くまま、我が道を進み研究に打ち込む姿が、独特な魅力を放つこともあるだろう。そんな濃くも素敵な、キャラの宝庫ともいえる教授達と出会える作品を紹介しよう。

作成日時:2020-03-21 10:00 執筆者:マンガペディア公式

素敵な教授に出会える漫画!!オススメ5選

出典:集英社


『白玉教授のしろねこ』

『白玉教授のしろねこ』

出典:集英社

しゃべる仔猫と大学教授の日常を描いたキャンパスコメディ。都内にあるT大学に勤務する白玉(しらたま)教授には秘密があった。溺愛する飼い猫・シロを大学に連れてきているのだ。この秘密を見破った教え子の早坂は、その仔猫のシロが、人間と同じようにしゃべることを知ってしまう。しゃべる仔猫・シロと、その魅力にメロメロになってしまう大人達との心温まる交流を描く。成長し高校生になった「シロ」こと、白玉雄介を主人公にした『しらたまくん』のスピンオフ作品。

白玉教授は口元にヒゲをたくわえた落ちついた印象の中年男性だ。まさに、多くの人が思い浮かべる優しげでダンディな教授のイメージを地で行く感じ。しかし、以前はヒゲははやしていなかったし、パリッとしたスーツが定番だったのに、最近はニットのカーディガンばかり着ている。そんな些細な変化に注目したのは、教え子の早坂だ。気になって講義中の白玉教授を観察していた早坂は、ニットのポケットから、白い仔猫が顔をのぞかせた瞬間を目撃する。さらに驚いたことに、この仔猫のシロ、突然変異で4歳位の子供のようにおしゃべりができる。飼い猫のあまりの愛らしさに、メロメロになった白玉教授は緩みまくる口元を隠すためにヒゲをはやしたようだ。シロの愛らしさと白玉教授の意外な一面が楽しい作品だ。


『宗像教授シリーズ』

『宗像教授シリーズ』

出典:小学館

民俗学を教える宗像(むなかた)教授が歴史や伝承にまつわる様々な事件に遭遇する歴史ミステリー。東亜文化大学で教鞭をとる宗像伝奇(ただくす)は、民俗学の教授だ。日本各地を訪れてその土地に残る伝承や神話、歴史を調査する中で、宗像教授は様々な事件や騒動と行き合うことになる。民俗学的関連の知識や豊かな想像力を駆使して真相に迫っていく教授の姿を描く。『宗像教授伝奇考』、『宗像教授異考録』からなり、スピンオフ作品として『神南火(かむなび)』などがある。

スキンヘッドに山高帽、手にはステッキを携え、英国風の三つ揃えに黒マントといういで立ちの宗像教授。胸板も熱く威風堂々とした姿で、少々強面という感じもするが、中身は温厚篤実で研究熱心な研究者である。日本各地に出向きフィールドワークを重ねるフットワークの軽さも併せ持つ彼は、その土地土地で様々な人々と会い、神話や伝承、古い因習等を取材・収集。その中にひそむ謎や由来について考察していくのだ。基本的には1話完結型で、読者は宗像教授と共に、日本に眠る様々な伝説と出会うことになる。イタコと土器の意外な共通点について考察したり、昔話でお馴染みの「鬼」の存在を産鉄との関わりを端緒として考えていったりと、主人公である宗像教授の導きで奥深い民俗学の世界を味わえる。


『長閑の庭』

『長閑の庭』

出典:講談社

64歳の大学教授への恋心に悩みながらも成長する地味系女子大学院生の年の差ラブストーリー。ドイツ文学を専攻する大学院生・朝比奈元子(あさひな・もとこ)は、内気な性格と地味な外見から周囲からはシュバルツさん(ドイツ語でシュバルツは黒の意)と呼ばれている。そんな彼女が想いを寄せているのが、ドイツ文学科の榊郁夫(さかき・いくお)教授。しかし、40歳以上も年上の榊教授への想いは、榊教授本人もふくめて周囲からも理解されにくく、元子も自身の想いの正体について悩み、戸惑うのだった。2019年テレビドラマ化。

経験と深い知識を併せ持つ年上の男性に、若い女性が尊敬と共に憧れの気持ちを持つというのはあることだろう。主人公・元子の想い人は、学生の間では厳しいことで知られている榊教授。大学院の歓迎会の雰囲気に馴染めずにいた元子を気にかけ「君の日本語は美しい」と論文を評価してくれたことがきっかけで想いを寄せるように。しかし、榊教授と23歳の元子とは40歳以上の年の差がある。同い年の院生仲間・富岡樹里からは、異性としては「あんな年寄り」と言われてしまう始末。榊教授本人も、元子の告白を恋ではないとして取り合わない。しかし、教授や周囲からの度重なる否定にあっても消えることのない気持ちに真摯に向き合う元子に、榊教授も次第に心が動かされていく。大人同士のピュアなラブストーリーだ。


『オサムシ教授の事件簿』

『オサムシ教授の事件簿』

出典:集英社

昆虫の生態になぞらえて犯人の心理を読み解く異色のミステリー。東京帝都大学で生物学を教える石塚治虫(おさむ)教授は、自分を「オサムシ」と呼ばせるほどの大「昆虫好き」だ。人間嫌いで偏屈なオサムシ教授だが、地球上で最も繁栄した生き物である昆虫の生態やその多様性を知れば、人間の行動を推し量ることなどたやすいという。ライターである娘のアゲハが持ち込む事件を、オサムシ教授は昆虫の生態をヒントに鮮やかな推理を導きだし、解き明かしていく。

「生物学を知ればこの世に解けない謎はない」と豪語するオサムシ教授。こんな風にうそぶいた後でも、講義が必ず大好きな昆虫の話になるのは、学生の間では有名だ。それだけ昆虫を愛し、研究しているオサムシ教授。昆虫に関する知識は言うまでもなく深く広い。ゆえに、昆虫の世界の視点をもって人間の営みを分析するのも仕方がないのかもしれない。オサムシ教授によれば、地球上に存在する生き物で最も数が多いのはなんと昆虫。およそ7割をしめる、いわば地球の真の主だというのだ。そして、オサムシ教授は昆虫の知識を独自の解釈でいかして「東京監察局法医昆虫学初代顧問」として数々の事件を解決したという経歴の持ち主。オサムシ教授の昆虫専門家ならではの一味違った謎解きは他では味わえない面白さだ。


『天才 柳沢教授の生活』

『天才 柳沢教授の生活』

出典:講談社

我が道を行く柳沢教授の日常をユーモラスに描くハートフルコメディ。Y大学経済学部で教授を務める柳沢良則(やなぎさわ・よしのり)は、早朝5時起床、夜は9時就寝、交通ルールを順守し、道は直角に曲がる。規則正しい生活を送りながらも我が道を突き進む柳沢教授の日常と、彼のペースにまき込まれていく周囲の人々を1話完結形式で描く。2002年にテレビドラマ化。番外編として『天才 柳沢教授 タマとの生活 完全版』『天才 柳沢教授 孫・華子との生活 Special short short』などがある。

見えているのか疑わしいほど糸のように細い目がトレードマークの柳沢教授。どんな時でも世のルールやマナーを順守する彼は、例えば、車が来ていなくとも、道は横断歩道がないところでは渡らない。杓子定規なまでにルールを守り、不正があればどんな相手にも表情もかえずに申し出る。そんな、折り目正しい生き方を貫く柳沢教授だが、どんな堅物かと思いきや知的好奇心は非常に強いのだ。自らが論理的に物事を考えるが故に、「人がなぜ、時に理屈にあわない行動をとるのか」に常に興味を持って、人々を観察し、考察している。人間嫌いかと思いきや、かなりの人間好き。そんな柳沢教授、読者にとっては知れば知るほど興味がわいてしまうような、底知れない知性と人間臭さにあふれた存在だといえる。


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