発明家の女子中学生の不器用な恋を描いたサイエンスSFコメディ。物語の主な舞台は、とある中学校の科学部に「部室」として使われている理科室。科学部に所属する主人公の上野は、後輩男子部員・田中に惚れているが、不器用な性格のため素直に告白することができずにいた。しかも、田中は稀代の朴念仁。天才的な発明品を使ってあの手この手でアプローチに励んでいるものの、上野の恋は、なかなか思うようにいかない。2019年1月にテレビアニメ化。
上野は天才発明家。中学生とは思えないような、高スペックの発明品を次々と制作している。どのような液体も飲用水に変える濾過装置「ロッカくん」や、局地的に完全な不可視化空間を作る「クマタンダー2号」、超高性能脱臭装置「ダッシュたん」など、いずれのクオリティも完璧だ。とはいえ、上野が次々に発明をし続ける動機は、想い人の田中へ近づきたい一心のみ。実験という名目で、やや変態的ともとれる猛アタックを日々遂行している。しかし田中は、異性に対する羞恥心や下心が極端に乏しく、異常なまでに鈍感。上野は一人で恥をかいて、自滅してしまうのがお約束だ。
主人公の「キテレツ」こと木手英一が、「奇天烈大百科」をもとに発明品を次々と作るSFコメディ漫画。キテレツは、表野町にある表野小学校に通う工作が大好きな小学生。ある日、発明家だった先祖が残した、「奇天烈大百科」を父親から譲り受けたことから物語が動き出す。1987年にテレビアニメ化。藤子プロの田中道明が作画を担当した『新キテレツ大百科』という作品も存在するほか、「キテレツ」のタイトルでドラマ化もされた。
「奇天烈大百科」とは、キテレツの先祖で江戸時代の発明家・キテレツ斎が、自身が発明したアイテムの設計図を書き記した全4巻からなる秘伝書。一見すると白紙だが、実は目には見えない特殊なインクで書かれており、「神通鏡」というメガネをかけると読める仕組みになっている。その秘密に気付いたキテレツは、「からくり人間製法」のページを見ながら、相棒となるロボット・コロ助を制作。その後も、ガス噴射の力で空を飛ぶ「空中遊歩台」や、亀のような形をした潜水艦「亀甲船」、地中に潜るための乗り物「潜地球」など、すごい道具を次々と作り出していく。「キテレツ斎を超えるような大発明家になりたい」と言い切るキテレツの将来が楽しみだ。
発明家・則巻千兵衛が作った少女型アンドロイド・則巻アラレの日常を描いたドタバタギャグ漫画。舞台は、珍妙な動物や虫、怪獣のような生物と人間が一緒に暮らす「ペンギン村」という田舎の村。山やおひさまも言葉を話す、魔訶不思議な世界だ。1981年に「Dr.スランプ アラレちゃん」のタイトルでテレビアニメ化され、「うちゃ」や「おはこんばんちは」といった「アラレ語」が流行。1999年には、リメイク版のテレビアニメ「ドクタースランプ」も放送された。
千兵衛は、失敗作の多さから“ドクタースランプ”という不名誉なあだ名がついてしまった発明家。そんな彼が、28歳にして完成させたのがアラレだ。ロングヘアの女の子で、メガネをかけている。千兵衛が「周りにロボットだとバレなければ成功作だ」と定義したため、15歳年下の妹という設定になった。しかし、アラレの足の速さはマッハ1.5以上で、パワーも無限大。「自分はアンドロイドだ」という事実を隠さなければいけない認識が薄いため、つい人間離れした行動を取っては騒ぎを巻き起こす。ガッちゃんこと則巻ガジラや、ペンギン村村立中学園の友人・木緑あかね、空豆タロウと空豆ピースケ兄弟など、登場人物が増すごとに、彼らが住むペンギン村はますますにぎやかになっていく。
天才女子小学生が発明した“はこ”と暮らす毎日を描いたシュールなギャグ漫画。7歳の平目木はつめは、小学校の図工の授業で制作した箱型の物体”はこ”を持ち帰った。”はこ”に開けられた穴に、精密な電子部品が内蔵されたネジを差し込むことで、さまざまな機能が使えるようになると言う。また、色々な種類のネジも作ったはつめは、在宅していることの多い発明家の父・平目木はつのりや、小学校の友達などを相手に”はこ”の機能を次々と披露する。
主人公・はつめは、父の影響で工作をするようになった。その初めての発明品が”はこ”だ。はじめは、「よう」と喋るだけだったが、興味を持った父が複数のネジを適当に入れているうちにカウントダウンがスタート。すると、自宅がまさかの大爆発を起こし、吹き飛んでしまう。しかし、強靭な”はこ”は無傷のまま。さらに、はつめがセットした別のネジによって大きな箱形の家に変形し、平目木家の新しい住まいとなった。その後、はつめは、側面に「2」と書いた2号機を作り、自宅や屋外、学校の授業中でも”はこ”を頭に乗せて持ち運ぶように。完全防水のヘルメットになったり、補助輪なしの自転車練習のアシストをしたりと、予想外の活躍をみせる。”はこ”とはつめの日常が楽しい一作だ。
発明が大好きな少年が主人公のギャグ漫画。遠松エイジは、ひらめきを意味する「ピラめいた」が口ぐせの小学生。お供のポチローは、お役立ちアイテム「ぴかちんキット」を取り寄せられる「ピカちん大百科」で手に入れたペットロボだ。2人は、ぴかちんキットを使ってさまざまな騒動を巻き起こしていく。2018年1月に放送されたテレビアニメ「ポチっと発明 ピカちんキット」のコミカライズ作品。作中に登場するピカちんキットと同名のプラモデルシリーズも発売された。
エイジが入手した「ピカちん大百科」は、本に掲載されている商品をポチっと押すと、その商品が即時に届く。エイジは、メガネ型のピカちんキット「カンニングラス」を取り寄せた。それは、前を向いたままの姿勢で横が見えるという優れものだったが、装着すると明らかに怪しく見えるという難点が。エイジは、怪しさをカバーするためにさまざまな作戦を立てる。その他にも、太陽の光で撮影できる電池不要の「ティッシュ箱カメラ」や、お菓子をふりかけにできる「ふりかけメーカー」など、少年の心をくすぐるような発明キットが次々と登場する。