浦沢直樹の代表作の一つ。作品前半の脚本は、勝鹿北星・長崎尚志、後半は勝鹿北星・浦沢直樹が担当している。1980年代後半から1990年代前半の冷戦終結前後のヨーロッパが舞台。日英ハーフの考古学講師でロイズ保険調査員の平賀=キートン・太一が保険調査の任務を通じて各地の事件に関わる物語。元英国特殊空挺部隊SAS出身という経歴を持ち、幻のドナウ文明発掘を夢見る考古学者でもあるキートンは、多言語に堪能で軍事知識とサバイバル術、考古学の専門知識を活用して困難な状況を打開していく。また、別れた妻への想い、娘の百合子との関係、父の太平や相棒のダニエルとの人間関係も描かれ、1話から数話で完結するショートストーリー形式で進行する。本作は、国際情勢を扱った社会派の要素を持ったヒューマンドラマである。冷戦構造の変化、ヨーロッパの政治情勢、民族問題といった当時の世界情勢を物語に反映させ、保険調査員という職業を通じて、経済活動と人間ドラマを結びつけた構成となっている。小学館「ビッグコミックオリジナル」1988年6月5日号から1994年まで連載。テレビアニメ化され、1998年10月から1999年3月まで放送された。