あなたの命は私が守る!! 医療現場で働く人たち。77 Pt.

お医者さん、ナースをはじめ、病院にはたくさんの人達が行き交っている。表に出て活躍する人、裏方で支える人、それぞれではあるが皆患者の命を守るために頑張っているのである。そんな姿をぜひマンガから感じ取って欲しい。

ナースと言えば「白衣の天使」、優しく明るくしっかり者……。そんなイメージを持つ人も多いだろう。東京K病院の内科に勤務する新米看護師「似鳥ユキエ」は緊張と失敗の連続で涙することもあるが、患者の前では努めて明るく振舞う「白衣の天使」である。しかし、「ユキエ」は正義感が強く熱心故にいろいろな問題を巻き起こし、更に負けず嫌い。相手を見返す事に関しては相手が患者だったとしても容赦はしないというかなり問題ありの性格であり、世間の「白衣の天使」のイメージをぶち壊すような事もやらかす。そんな「ユキエ」がいろいろな患者と出会い、時には本気で口喧嘩、時には患者と家族、患者と医者の軋轢に巻き込まれ、そして時には患者の死に直面する。数々の出来事を乗り越えて成長していく「ユキエ」の姿は、笑顔の影にある白衣の天使たちの真の姿を伝えてくれている。

日本にわずか2,000人しかいない「病理医」を主人公としたこのマンガは、「TOKIO」の「長瀬智也」主演でドラマ化もされている。「病理医」とは、手術もしなければ診察もせず、患者の体の細胞を顕微鏡で観察することでその病名を特定する仕事であり、顕微鏡とプレパラートが仕事道具、白衣を日常的に着る必要もない。しかし、その役割は非常に重要で、彼らの特定した病名を元に治療が進められていき、誤った診断をすると患者を死なせてしまうことも。主人公「岸京一郎」は誰もが認める天才病理医。自分が確信した事しか言わないため時には疎まれることもあるが、最終的には「岸」の強い信念をに突き動かされてしまう人は多い。しかし、人を寄せ付けない強烈な変人でもある。患者と直接触れ合う機会の無い職ではあるが、一番患者の命を左右する存在でもある「病理医・岸」の天才的な診断をとくとご覧あれ。

「研修医」それは医者であり、医者にあらず。役には立たないが、何をしでかすかわからないので目が離せないそんな存在。K大学医学部付属病院第2外科の研修医「杉坂なな子」もそんな研修医の1人である。めちゃくちゃ明るいがかなりのおっちょこちょい。指導医の「緒方医師」にきつい言葉で怒鳴られる日々を送っている。研修医仲間、先輩医師、看護師、患者に囲まれながら手術、解剖、他病院へのアルバイト、当直など数々の試練をこなしながら、1人前の医者として成長していく姿が描かれる。私たちが日常診察を受けている医師達も元は「なな子」と同じ研修医。1人前の医者になるまでにはこれほどの大変な道のりを乗り越えて来たのかと尊敬の眼差しを向けてしまうこと間違いなしだ。

「綾野剛」主演でドラマ化された産婦人科医をモデルにした原作マンガ。出産は病気ではない為、通常の出産には保険が適用されない。しかし、「命の誕生」はいつも通常とは限らないのだ。「聖ペルソナ総合医療センター」の産婦人科医「鴻鳥サクラ」は医師と謎のジャズピアニスト「BABY」の2つの顔を持ち、「BABY」としてライブに出演していても病院からコールがあると10分でライブが終わることがある。何事もなく赤ちゃんが産まれてくれば良いのだが、出産にはいろいろなリスクもつきまとう。「未受診妊婦」、「切迫流産」、「無脳症」、「人工中絶」……。いろいろなケースから産まれくる赤ちゃんはまさに「奇跡の存在」!! その奇跡の一番近くにいるのが産婦人科医である。「命の奇跡」、それをぜひ味わってほしい。