作品名やキャラクターはどこか見たこと聞いたことがある!! 懐かしいあの頃の思い出も一緒に蘇る! 今回も『週刊少年ジャンプ』の黄金期の中で、特に人気があった作品を紹介する。
黄金期の『週刊少年ジャンプ』の中で、特に人気があった作品を紹介する。
出典:Amazon.co.jp
作品名やキャラクターはどこか見たこと聞いたことがある!! 懐かしいあの頃の思い出も一緒に蘇る! 今回も『週刊少年ジャンプ』の黄金期の中で、特に人気があった作品を紹介する。
東京都武蔵野市吉祥寺にある「帝拳高校(ていけんこうこう)」に入学してきた主人公「前田 太尊(まえだたいそん)」は初日からボクシング部と応援団の抗争に巻き込まれてしまうが、腕っぷしの強さと漢気で事態を収め、やがて「帝拳高校」のトップとなる。1988年から1997年まで連載されていた「森田まさのり」作のヤンキー学園マンガ。
「前田 太尊」が「帝拳高校」や他校の不良と熾烈な喧嘩を繰り広げ、やがて「東京四天王」と呼ばれる程にのし上がっていく、ヤンキーの成り上がりストーリーであると同時に、(勉強はできないが)高校には割と真面目に通い、個性豊かな友人や舎弟たちと学園生活を楽しんだり、クラスメイトの女子「七瀬 千秋(ななせ ちあき)」と不器用に恋愛をしたり、プロボクサーになるという夢を叶える為ジム通いをするなど、学園青春ものでもある。喧嘩描写は緻密な描き込みでかつ迫力があり、週刊連載されていたとは思えないほどクオリティが高い。
「太尊」が喧嘩はメチャクチャ強いのに頭は悪い、根が単純な性格でイイ話にはすぐ泣いてしまうという親しみ易いキャラクターなのも魅力的だ。「島袋 大(しまぶくろ ひろし)」や「中田 小兵二(なかた こへいじ)」などキャラクターひとりひとりに個性があって、脇役のキャラに焦点を当てたストーリーも多い。
「童守(どうもり)小学校」の5年3組の担任である「ぬ~べ~」こと「鵺野 鳴介(ぬえの めいすけ)」は、生徒には人気があるが、日頃はドジでおっちょこちょいなダメ教師。しかし妖怪や幽霊の仕業で生徒が危機に陥ると、左手に鬼を封印した「鬼の手」でピンチを救う日本で唯一の霊能教師である。生徒思いな「ぬ~べ~」の教え子たちの身の回りには、何故かオカルトめいた事件や現象ばかり起きる。
1993年から1999年まで連載されていた、原作「真倉 翔」、作画「岡野 剛」による、妖怪ものの学園コメディー。掲載誌を変えて続編も連載中。妖怪や幽霊がでてくることから妖怪退治バトル、ホラーやオカルト、都市伝説やUMA、伝奇もの、はたまた恋愛要素や少しHな描写、ヒューマンドラマなど様々なテイストの作風で描かれている懐の広い作品である。
また、幼い頃「ぬ~べ~」に命を救われたことで彼を一途に愛する雪女の「ゆきめ」、普段は医者として生活しているが正体は400歳の狐の妖怪であり「ぬ~べ~」のライバルである「玉藻 京介(たまも きょうすけ)」など、妖怪たちにも人間の様に感情があり、妖怪たちと人間が紆余曲折はありながらも共存している世界観も魅力的だ。
北海道にある、倒産寸前の「みどり牧場」で生まれた仔馬は、名馬の両親から生まれたにも関わらず、チビでカバの様な顔をしたおかしな仔馬だった。ある日母親の「ミドリコ」が他の牧場に売られることになり、トラックに積まれて運ばれていると、凄まじいスピードでトラックを追いかける仔馬の姿があった。一般的な馬の容姿からかけ離れた見た目に、驚異的な脚力の彼こそ、後に名馬と呼ばれる「ミドリマキバオー」だった――。
1994年から1997年まで連載されていた「つの丸」による競馬スポコン作品。『週刊少年ジャンプ』では異例の"競馬"を取り扱ったマンガだが、ジャンプの三原則である努力、友情、勝利はきっちり踏襲している。馬などの動物が人間と話せる世界で、「マキバオー」の親分的存在で心の師匠であるネズミの「チュウ兵衛」、落馬のトラウマから馬に乗れなくなっていた騎手の「山本 勘助(やまもと かんすけ)」など、強い絆で結ばれた個性豊かなメンバーが「マキバオー」を支えている。
また、生涯のライバルである"漆黒の帝王"「カスケード」との皐月賞や日本ダービーでの名勝負など、時には挫折を乗り越え、小さな身体で懸命に勝負に挑む「マキバオー」の姿と、勝負に懸ける競走馬たちの熱い情熱に思わず胸を熱くする名作だ。掲載誌を変えて続編『たいようのマキバオー』も連載中である。
赤ん坊の時、アフリカに捨てられ、チンパンジーの「エテ吉」に育てられた「ターちゃん」は強く優しく逞しく、スケベ心も王者級! 動物たちに教わった数々のアニマルパワーでジャングルの平和を守るのが仕事!
1988年から1995年まで連載されていた「徳弘 正也(とくひろ まさや)」のギャグマンガ兼バトルマンガ。連載当初は一話完結方式のギャグマンガだったが、1990年からは『新ジャングルの王者・ターちゃん♡』とタイトルが変更になり、バトルメインの長編ストーリーものとなった。終始一貫して下ネタが非常に多く、驚異的な身体の「ターちゃん」が陰嚢の皮を広げてムササビの様に空を飛んだり、パワーアップの方法が排便だったりと、現在の『週刊少年ジャンプ』では考えられない程だった。しかし、ピンチに陥った際に亡くなった動物の霊が(昔自分を助けてくれた)「ターちゃん」を助けに現れる、「ターちゃん」が人間の愚かしさについて涙ながら語る場面など、感動するストーリーも多くあった。
シリアスなバトル展開の中でグロテスクな描写もあったが、絶妙なタイミングでギャグ描写が頻繁に挟まれ、動物の絶滅や自然破壊など深刻な問題を扱うストーリーでも、基本的には明るい作風である。
1987年から2004年まで『週刊少年ジャンプ』で連載されいていた「荒木 飛呂彦」の冒険バトルマンガ。2004年から掲載誌を変更して現在も連載が続いている。
登場人物が特殊能力を持って敵と戦うストーリーで、Part1と2が「波紋」と言う"気"を扱う能力、Part3以降は「スタンド」という精神が具現化し力を持ったビジョンを駆使して戦う。主人公はPartごとに交代となり、物語の舞台も変わるが、ファミリーネームと名前を繋げると「ジョジョ」となる点が共通している。Part1~part6までが『週刊少年ジャンプ』で掲載、part7以降は『ウルトラジャンプ』にて連載中。
一番印象的なのは、その独特な擬音とキャラクターの表現である。キスをした時の効果音が「ズキュウウウン」、カエルを殴った時の音が「メメタァ」など他に類を見ない独特の表現がされている。ルネッサンス期の彫刻をインスパイアされた独特のポーズが特徴的で、キャラクターも、蜘蛛を殺して味見する、汗を舐めてその汗をかいた人物が嘘をついているか判断できる等々、現実にはとても存在しない様な個性的なキャラクターばかりが登場する。奇妙で不気味なキャラクターと作風だが、30年以上ファンを惹きつけて止まない理由は、人間を生き生きと描く、という作品の一貫したテーマ「人間賛歌」によるのではないだろうか。
また登場人物、特に歴代の主役たちは、癖のある人物であるものの、自分たちの血統に誇りを持っており、気高い精神の持ち主であるなど、王道の少年マンガらしい黄金の意思を受け継いでいる。これほど個性的という言葉を表すマンガは他にないと思えるが、その実、20年近く『週刊少年ジャンプ』で愛され続けた代表的作品だ。
いいね!・フォローしてマンガ・アニメのニュースを受け取ろう!