「魔法律執行人」である天才少年とその助手の活躍を描いたダークファンタジーコミック。悪霊や死霊の中には、人間に危害を加えるなど事件を起こす存在がいる。そんな者たちを「魔法律」の下に裁き、刑を下すのが魔法律執行人のムヒョこと六氷透(むひょうとおる)と、その助手のロージーこと草野次郎だ。彼らが営む六氷魔法律相談事務所には霊に悩む人々から様々な相談が持ち込まれ、2人は今日も怪事件解決のために立ち上がる。2018年8月にテレビアニメ化された。
魔法律家は数多存在するが、魔法律の執行を許される「執行人」の位に就いている者は限られている。その内の1人が主人公のムヒョであり、彼は史上最年少で執行人になった天才だ。彼の仕事は事務所にやってくる依頼人を苦しめている霊の正体を暴き、その霊の罪を裁いてあの世に送ること。魔法律の執行には本来呪文が必要なのだが、天才であるムヒョは呪文詠唱なしで執行が可能だ。そんな規格外の力を持つムヒョの助手を務めるのが、人一倍優しく臆病な性格であるロージー。彼はドジなところもあるがどんなことにも一生懸命で、献身的にムヒョのサポートをしている。ムヒョの魔法律執行シーンの見応えはもちろん、事件を起こした霊とその被害者それぞれの想いなど、見所溢れる作品だ。
私立探偵が主人公のヒューマンラブコメ探偵漫画。主人公の妻木(つまき)は、名探偵シャーロック・ホームズに強い憧れを抱いている私立探偵。「ああ探偵事務所」を営む彼は、ワトソン役の井上涼子を始めとした様々な人間と関わりながら、事務所に持ち込まれる依頼の数々を独自の方法で調査し、時には強引な手段で解決に導いていく。そんな日常の中で、妻木と涼子の距離も徐々に近づいていくのであった。2004年7月に実写テレビドラマ化された。
探偵と聞くと血なまぐさい事件や謎めいた暗号、それらを華麗に解き明かす名探偵の名推理を想像する人も多いかもしれない。しかし現実での探偵の仕事は、ほとんどが地味なものである。持ち込まれる依頼は浮気調査や人探しなどが主で、殺人事件などの重大事件に関わることなどそうそうない。本作に登場する私立探偵・妻木の日常も、ほとんどが現実の私立探偵のそれだ。華麗な名推理などなく、話によってはそもそも事件すら起きない。しかしそれでも面白いのは、個性豊か過ぎる妻木と彼を取り巻く人々のドタバタ劇が秀逸だからだ。地味だがあまり知られていない、私立探偵の興味深い日常と、助手である涼子とのラブコメ、時折起こる事件のユニークな解決方法を堪能しよう。
とある町で起こる奇怪な事件に4人の少年少女が立ち向かっていく、ハートフル・アクション漫画。あの世とこの世の間にあり、人と人ならざる者が共存している不思議な町、桜新町(さくらしんまち)。この町では日々、怪事件が発生していた。それを解決するために活動しているのが、女子高生町長と「比泉生活相談事務所」のメンバーたちだ。今日も彼らは人外の力が関わる事件を解決し、町の平和を守るべく立ち上がる。2008年10月にテレビアニメ化された。
子どもの頃から桜新町の町長を務めている槍桜(やりざくら)ヒメ。彼女は怪事件が頻発する町を守るため、日々の努力を欠かさない少女だ。そんな彼女は事件が起こった際、所長の比泉秋名(ひいずみあきな)、バイトの五十音(いそね)ことは、所員の七海(ななみ)アオからなる「比泉生活相談事務所」に協力を求める。比泉生活相談事務所のメンバーはそれぞれ特殊な能力を持っており、怪事件の解決には彼らの力が欠かせないのだ。個性豊かな4人が力を合わせて町と住人を守るべく奮闘する様は、迫力があり必見。それぞれがどんな特殊能力を持っているのか、それをどのように駆使して事件を解決していくのかぜひ確認してほしい。人気ライトノベル「デュラララ!!」の絵を手掛けたイラストレーターとしても有名な作者のオリジナル長編漫画である。
霊が視えない心霊探偵と霊が視える女子高校生のコンビが怪奇事件に立ち向かう、アクション幽霊奇譚。幽乃町(かすかのちょう)は、幽霊による怪奇事件が頻発するちょっと変わった町。この町では、霊は視えないが怨霊を退治することを生業とする心霊探偵の烏丸真澄(からすまますみ)と、霊が視えるため真澄の助手となった苦労人の天白十和(あましろとわ)が、日々怪奇事件解決のために奔走していた。能力も性格も正反対なデコボココンビが活躍する、アクションと人情溢れる心霊活劇。
真澄は「番傘」を使い霊を祓う力を持つが、肝心の霊を視る能力はない。しかしそんな真澄でも、ある条件を満たせば霊をその目に映すことができる。その条件とは、霊を視ることができる人間が近くにいること。そのため真澄の探偵業には見鬼の才を持つ助手が必要不可欠であり、その助手が女子高生の十和なのだ。十和は生まれつき強い霊視能力を持っているが、真澄とは反対に霊を祓う力はない。どちらも一人では完璧でなく、互いが互いの足りない部分を補い合いながら、町で起こる様々な怪事件に立ち向かっていく。真澄が心霊探偵をする理由や、霊が溢れる町に潜む闇など、数多の謎が読者を惹きつける作品だ。作品全体に漂うノスタルジックな香りも物語と共に堪能してほしい。
悪霊や妖怪の退治を生業とするゴーストスイーパーの戦いを描いた、オカルトコメディ漫画。悪霊や妖怪といった人外の存在、そしてそれらを除霊する霊媒師などの存在が世間にも知られている世界。主人公の美神(みかみ)令子は助手の横島忠夫と共に、人間に害を及ぼす悪霊たちを退治する仕事を行っていた。彼女は「ゴーストスイーパー」。今日もしっかりと稼ぐため、日本各地に赴いては悪霊退治に精を出す。1993年4月にテレビアニメ化。1994年8月に劇場アニメ化された。
令子は実力も知名度も超一流のゴーストスイーパー。彼女は「美神令子除霊事務所」の所長であり、企業などから除霊の依頼を受けて大金を稼いでいる。地価高騰で地縛霊の駆除は大儲けできる最先端ビジネスとなっていたのだ。そんな令子の下、時給250円でアルバイトをしているのが助手の忠夫だ。忠夫は美しい令子に惹かれて彼女の事務所で働き始めたが、もはや辞めたくても辞められない状態になっていた。令子は忠夫と元地縛霊のおキヌと共に、霊が関係する様々な事件に関わっていく。本作は令子たちのドタバタな仕事ぶりにスポットを当てたオカルトコメディとなっているが、話が進むにつれて前世の因縁、敵との戦いなどシリアスな展開も織り込まれていく。メリハリのある壮大な物語を楽しもう。