土地神になった女子高生の恋と成長を描いた、ファンタジーラブコメディ漫画。主人公は女子高生の桃園奈々生(ももぞのななみ)。彼女は幼い頃に母親を亡くし、ギャンブル好きの父親は借金を残して蒸発。住んでいた家は取り上げられ、ホームレスになってしまった。途方に暮れていた奈々生は、公園でミカゲという謎の男に出会い、彼から家を譲られる。しかしその家とはボロボロの神社で、しかも奈々生は神社と同時に土地神としての職務も譲り渡されていた。2012年10月にテレビアニメ化。
土地神であるミカゲから住む場所として神社を譲ってもらった奈々生。しかしその代わりに、奈々生は、ミカゲの神としての仕事を任されることになってしまう。普通の女子高生が突然神様をはじめたわけだが、当然神様としての奈々生は未熟。そんな彼女を補佐するのが、ミカゲに仕えていた神使の巴衛(ともえ)だ。当初、奈々生と巴衛は衝突ばかりしていた。しかし、同じ時間を共有し様々なトラブルを乗り越えていく中で絆が芽生え、互いになくてはならない存在になっていく。本作の見所は、土地神となった奈々生が神や妖怪などにまつわる様々な問題を解決し、人間としても神様としても成長していく姿。そして、巴衛との種族を超えた恋の行方だ。奈々生のひたむきな姿は読者に勇気を与えてくれる。
とある神様を中心に巻き起こる戦いの数々を描いた、現代和風ファンタジーバトル漫画。主人公は、祀られる社も持っていない野良神・夜(や)ト。彼はデリバリーゴッドを名乗り、5円の賽銭で様々な依頼を引き受けるなんでも屋のような生活をしていた。ある日、夜トは依頼で迷い猫探しに励んでいたところバスに轢かれそうになり、そこを中学生の少女・壱岐(いき)ひよりに救われる。しかしそれが原因で、ひよりは幽体離脱しやすい特殊体質になってしまった。2014年1月にテレビアニメ化。
黒いジャージにスカーフ姿が特徴的な、無名神・夜ト。彼は夜トを助けたことがきっかけで魂が抜けやすい体質「半妖」になった少女・ひより、神が使う道具「神器」となった死霊の少年・雪音(ゆきね)とともに、様々な戦いに身を投じていくことになる。夜トは神を自称しているが、本物の神として認められるには自身を祀る社がないといけない。彼がデリバリーゴッドとして働いているのは、社の建築費を稼ぐためだ。本作の魅力は、神様らしくなくヘタレな面もあるが、決めるときは決めるという夜トのかっこよさ。有名な日本の神々が現代に登場するという、日常と非日常が入り混じった独特の世界観にある。また、神々の因縁や夜トの隠された過去なども、大きな見所となっている。
生神(いきがみ)である少女の戦いと成長を描いた、和風神話ファンタジー漫画。主人公の小春は生まれてから15年間、育ってきた神殿の外に出たことがない。彼女は生神(いくさみこ)。荒ぶる神・遊風稜(ゆせみ)を討つ戦神子になるため、毎日修行に明け暮れている。そんなある日、小春は「男の人を見たい」という理由で神殿から脱走。外界へと飛び出した。小春はそこで剣道を嗜む少年・都家弥十郎と出会い、彼や小春の教育係の女性・八歳(やつとせ)などとともに、自らの運命に向き合っていくことになる。
主人公の小春は生神。彼女は空間を統べる神としての力を持つのだが、その力以外は全く神らしくない。性格はちょっぴりおバカでお調子者。知識はあるものの見たことがない「男」に興味を持って外界へ脱走を図るなど、自由奔放だ。そんな彼女が、外界で遊風稜の襲撃を受け、自らの未熟さに気づくところから物語は本格的に動き出す。これまでは自分のするべきことなど考えず、ただ言われるがままに修行をしてきた小春であったが、これからはそうはいかない。彼女は自身の前に立ちはだかる様々な試練を乗り越えるため、自らの意思で成長する必要に迫られるのだ。降りかかる様々な苦難を仲間とともに振り払いながら、戦う力だけでなく精神面も成長させていく小春の姿に注目しよう。
霊感が強い少年と神を名乗る少女が、町を守るために奔走しながら絆を深めていく伝奇ファンタジー漫画。御厨仁(みくりやじん)は、美術部に所属する霊感が強い男子高校生。彼は、切り倒された神木を使って女神像を作り、それを展覧会に出品しようと考えていた。ところが、完成した女神像から突然謎の美少女が現れたからさあ大変。その美少女は自らを土地の守護神「産土神(うぶすながみ)」のナギと名乗った。その日から、仁はナギと一緒に生活していくことになる。2008年10月にテレビアニメ化。
自らを産土神だというナギは、仁が手に入れた神薙の木(神薙神社の御神木)を依代として仁の前に現れた。彼女は自身が宿っていた神木が切り倒されたと知り、ひどくショックを受ける。鎮守である木が切り倒されてしまえば、土地は守護を失う。厄災をもたらす「ケガレ」がはびこり、土地に住まう人間たちは大変な思いをしてしまうだろう。分身体として顕現したナギに、湧いてくる「ケガレ」を簡単に祓える力はない。そこでナギは、霊感が強い仁をアシスタントとし、彼と一緒に土地の「ケガレ」を祓っていくことになる。ひとつ屋根の下で生活を共にし、「ケガレ」を祓っていく中で、仁はナギの正体や「ケガレ」が発生する根本的理由に迫っていくことになる。
人外の力を持つ者たちが跋扈する桜新町を舞台に、人々の生活を守るべく3人の美少女と1人の少年が奮闘するハートフルアクション漫画。人間と妖が共に生きる、「七郷(ななごう)」と呼ばれる7本の桜の木に囲まれた町、桜新町。日々、奇怪な事件が起こるこの町を守るため、少年少女たちが立ち上がった。町長の槍桜(やりざくら)ヒメ、秘密を抱える一般人の比泉秋名(ひいずみあきな)、サトリの七海(ななみ)アオ、言霊使いの五十音(いそね)ことは。今日も4人は巻き起こる事件に立ち向かっていく。2008年10月にテレビアニメ化。
人間と妖が共存する町、桜新町。この町には、神も存在している。桜新町で区長をしている士夏彦雄飛(しなつひこゆうひ)は、区の土地神だ。見た目は少年のようだが、年齢は200歳以上。八重(やえ)という妹がおり、八重は桜新町の土地神をしている。雄飛は秘書のマリアベルにコスプレさせることを趣味としており、ヒメたちにもコスプレをさせようとしたり、ことはの力でエロ本を実体化させようとしたりするなど、神々しさはあまりない。八重は神様らしく強い力を持っているのだが、かなりのクマ好きで部屋がクマグッズで溢れているという可愛らしいところがある。個性的で魅力溢れる土地神兄妹が、主要登場人物たちとどのように関わり、どのような役割を果たしていくのかに注目しよう。