一口に音楽漫画といっても、そのバリエーションはかなり多彩だ。クラッシックからロック、ポップ、ジャズなどの現代音楽、あるいは邦楽など、さまざまな作品が存在する。定番から異色作まで、選りすぐりの音楽漫画を紹介しよう。
涼しくなって秋もいよいよ本番。芸術の秋に相応しい、音楽漫画を特集!
出典:小学館
一口に音楽漫画といっても、そのバリエーションはかなり多彩だ。クラッシックからロック、ポップ、ジャズなどの現代音楽、あるいは邦楽など、さまざまな作品が存在する。定番から異色作まで、選りすぐりの音楽漫画を紹介しよう。
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クラシックピアノを習ってきた主人公・西見薫と、ジャズ以外は音楽と認めないドラマー・川渕千太郎。1960年代の長崎県佐世保を舞台に、性格も境遇も違う2人の男子高校生の友情や、複雑に絡んだ恋愛模様などを描くドラマティックな青春漫画だ。2012年4月にテレビアニメ化、2018年3月に実写映画化された。
ピアニストが主人公の音楽漫画は多いが、ジャズピアノに熱中する主人公というのは珍しい。主人公・西見薫は、横須賀から佐世保の高校へ転校し、校内でも指折りの問題児・川渕千太郎と運命的な出会いをする。成績優秀で、親類からは祖父と同じ医者になることを期待されている薫。一方の千太郎は、大柄な体格で喧嘩っ早く、上級生からも一目置かれる不良学生。性格も境遇も大きく異なる2人だが、共通する部分もある。それは、両者ともクラスで浮いた存在であること。そんな2人は、千太郎の幼馴染みでクラス委員である迎律子の仲立ちで急接近。律子の父が営むレコード店の地下室で、ジャズセッションをする仲間となる。ケンカをしても、ジャズセッションで仲直り。惚れた相手に想いを告げる際も、傍らにはジャズ・サウンドが流れていた。彼らの青春はジャズをきっかけに、大きな広がりを見せていく。
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幼いながらも煌めくような才能を見せる小学生・一ノ瀬海(通称・カイ)と、怪我で演奏を断念したかつての天才ピアニスト・阿字野壮介。運命的な出逢いをした2人は、さまざまな困難を乗り越えながら、世界的なピアノコンクール「ショパン国際ピアノコンクール」を目指す。2007年7月にアニメ映画化され、2018年4月にテレビアニメ化された。
主人公・カイは、一度聴いたメロディを完璧に記憶し、ピアノで寸分違わず弾きこなせるほど、並外れた才能を持つ少年。その才能を育んだのは、森に打ち捨てられていた一台のグランドピアノ、通称「森のピアノ」だ。物心付く以前から「森のピアノ」を弾いていたカイは、荒削りながらも情熱的なピアノ演奏と、独特の力強い運指を身につけるに至った。そんな彼は、自分が通う小学校の音楽教師・阿字野が、「森のピアノ」の持ち主であったことを知る。阿字野はかつて天才ピアニストの名を欲しいままにしながらも、交通事故による左手の怪我でその道を断念した。「森のピアノ」に導かれるようにして出逢った2人は、やがて師匠と弟子の関係となり、世界の檜舞台を目指して歩き始める。
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尊敬する三味線奏者である祖父の背中を追いながら、津軽三味線を弾いてきた主人公・澤村雪。彼は祖父の死後、自分自身の音を見失い、故郷の津軽を離れて衝動的に上京。紆余曲折のすえ東京の高校に編入する。そこで雪は、津軽三味線愛好会に所属する同級生・前田朱利が、携帯電話で聴いていた三味線の音に衝撃を受ける。それは祖父が長年研鑽を重ねてきた、即興曲「春暁」と同じフレーズだった。そんな一件がきっかけになり、雪は迷いながらも、自分自身の音を模索し始める。
音楽漫画の中でも、和楽器を題材とした作品は少ない。本作は、そんな和楽器のひとつである津軽三味線の世界を、真正面から捉えた骨太の作品だ。物語の大きな鍵となっているのは「即興曲」。その演奏には、奏者の技術や個性が如実に映し出される。純朴で自分の音をひたむきに探求する主人公・雪はもちろん、他のキャラクターもそれぞれ印象深い。苦労人の貫禄を醸し出す雪の兄・若菜、雪の母で傍若無人な美魔女・梅子、清冽な音を響かせる天才奏者・緒方洸輔、幼い頃から雪にライバル心を燃やす同年代の女性奏者・田沼舞など、強烈な個性のぶつかり合いから生まれるドラマは、読む者をグイグイ惹きつける魅力に満ちている。
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平凡な日々に不満を抱えながら、中学校生活を送っていた主人公・田中幸雄(通常・コユキ)。彼はある日、全身ツギハギ姿の奇妙な犬・ベックを助けたことで、飼い主の南竜介と出逢う。天性の歌声を竜介に認められたコユキは、竜介が結成したロックバンド「BECK」に、ボーカル&ギターとして参加。その日を境に、彼の人生は一変していくこととなる。2004年10月にテレビアニメ化、2010年9月に映画化された。
ロックのボーカリストというと、カリスマ性やスター性があるキャラクターが想像されがちだが、主人公・コユキは、どちらかというと地味な性格。「自分には何の取り柄もない」と、14歳にして人生を半ば諦めているような少年だった。そんな彼の人生は、竜介との出逢いによって大きく変わる。しかし、その道のりは決して平坦なものではなかった。学校生活では理不尽なイジメに遭い、ギターを覚えるのにも四苦八苦。天性の歌声を持つとはいっても、コユキは天才型ではなく努力型なのだ。また、コユキが参加するロックバンド「BECK」の歩みもスムーズとは言い難い。最初は竜介1人だけだったところからメンバー探しから始まり、最終的なメンバーが固まるまでにドラムが入れ替わるなど、問題もあった。バンド活動の苦労を丁寧に描くことで、物語は厚みを増し、説得力のある作品となっている。
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物語の主人公・蜂矢翔は、ロックバンド・ビートルズをコピーする「ファブ・フォー」のメンバー。彼は自分たちが日本一のコピーバンドであり、テクニックだけなら本家のビートルズすら凌ぐと自負していた。そんな彼が、メンバーの鳩村真琴とともに、ビートルズがメジャーデビューする前の1961年の日本にタイムスリップ。そして、ビートルズの曲を自分たちのオリジナル曲だと偽って、世間に発表してしまう。
伝説のグループ・ビートルズのコピーバンドが、タイムスリップして本家の存在を脅かすという設定は、実に奇想天外だ。本来ならビートルズが奏でるはずだった“今までにない音”は、瞬く間に1960年代の若者たちのハートを掴み、一大旋風を巻き起こす。その反響は日本を越え、ビートルズが生まれたイギリスの地にまで届いていく。伝説のロックバンド・ビートルズを、その時代背景と共に深く掘り下げた音楽漫画であり、タイムスリップ要素を盛り込むことで、”IF”の物語も楽しめる。ぜひその結末を見届けてほしい。
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