子どもから大人まで幅広い層に親しまれ、漫画家以外にもエッセイストや作詞家などとして幅広く活躍してきた、さくらももこの漫画を紹介。5つの作品の魅力をお届けする。
漫画界のカリスマ・さくらももこの作品群から5作品を選出
出典:集英社
子どもから大人まで幅広い層に親しまれ、漫画家以外にもエッセイストや作詞家などとして幅広く活躍してきた、さくらももこの漫画を紹介。5つの作品の魅力をお届けする。
出典:マンガペディア
作者が生まれ育った静岡県清水市を舞台に、「まる子」と呼ばれていた幼少期の思い出を基に描いたコメディだ。怠け者でお調子者のまる子が、個性的で愛嬌あふれる家族やクラスメイトたちと送る日常を、シュールかつコミカルに描いていく。1990年、1995年にテレビアニメ化。1990年、1992年、2015年に映画化。特別編やスピンオフ作品などの関連書籍も多数ある。
作者・さくらももこの代表作であり、今や国民的漫画・アニメとなった本作。主人公のまる子をはじめ、登場する家族やクラスメイトは皆とても個性的で魅力にあふれている。登場人物たちの中には「たまちゃん」や「ハマジ」など、実在する人物がモデルなっているキャラクターも大勢いる。また、舞台となった1970年代に一世を風靡した、山口百恵や西城秀樹、山本リンダ、城みちるなどの芸能人たちもさまざまな場面で登場し、当時の流行や雰囲気をたっぷり味わえるようになっている。
出典:集英社
さくらももこ自身による、『ちびまる子ちゃん』のセルフパロディだ。作品全体の雰囲気は一見、本家にそっくり。しかし、本家「まる子」よりも、何かと角が立つのが「しかくちゃん」である。世知辛すぎる毎日を必死に生きる、四角い顔で弱気な、主人公の「しか子」に幸せは訪れるのか!?
不条理を超えた不条理漫画で、ある意味、作者のシュールでカオスな魅力が最大限にほとばしる本作。主人公の「しか子」をはじめ、『ちびしかくちゃん』に登場するキャラクターは皆、一見すると本家とそっくりだが、良く見ると顔も名前も少しヘンである。親友は愛くるしい「たまちゃん」ではなく、小憎らしい容姿の「だまちゃん」となっており、絶妙な改変で読者の心をざわつかせてくる。そして、登場人物全員が何かにつけて「しか子」の悪口やダメ出しばかりをしてくる。毎回、怒られまくる「しか子」の姿が描かれるので、軽い気持ちで読むと、ブルーな気持ちになることだろう。作者の心の闇が詰まった、ブラックユーモアあふれる本作は、「裏ちびまる子ちゃん」というネーミングが相応しい。
出典:マンガペディア
「メルヘンの国」を舞台に、コジコジとメルヘンの住人たちが繰り広げる日常を描いたギャグ漫画。愛嬌のあるメルヘンチックなキャラクターたちの掛け合いやシュールなギャグが特長で、子どもから大人まで、年齢に応じた視点で楽しめるのが魅力である。派生作品として絵本版も存在。1997年にテレビアニメ化。
本作は、『ちびまる子ちゃん』と並ぶ、さくらももこの代表作だ。世間一般がイメージするメルヘンとはかけ離れた、謎だらけのキャラクターたちが織り成す物語は摩訶不思議で、さくらももこにしか生み出せない魅力でいっぱい。コジコジは、ぬいぐるみのような外見が非常にキュートだが、その性格は無邪気で自由奔放。毒のあるセリフや、空気を読まない行動で相手を困らせることもしばしばである。そんなダークな面も含めた、天真爛漫な愛くるしさが人気となっている。また、「コジコジはコジコジだよ」など、真理を射抜く哲学的な名言もたびたび飛び出し、大人でも楽しめる味わい深い作品だ。
出典:小学館
想像の斜め上を行く、独特の世界観で描かれる作者渾身の短編エピソード集。各エピソードに登場する人物も、うなぎに裏切られ多額の借金を抱えるうなぎ屋の店主や、尻を売り物にするセールスマンなど、クセがスゴすぎるキャラクターばかり。天才・さくらももこが描く不条理漫画の真骨頂となる作品だ。
度を超したバカ話が、怒涛のごとく押し寄せる本作。まさにタイトル通り、作者に「(ギャグの)神のちから」が宿り、描かせたのではないかと思えるほどの、神がかった出来栄えだ。17編にも及ぶ短編エピソードは、どれも不条理や毒に満ちた表現が満載で、さくらももこがさくらももこたる所以が、いかんなく発揮されている。『ちびまる子ちゃん』などの、実在する地名やモデルとなった人物を基に描いたエッセイ漫画とは異なる、すべてが作者の頭の中で創られた、完全オリジナルの世界だからこそ感じられる面白さがある。
出典:マンガペディア
『ちびまる子ちゃん』の登場キャラクターのひとりで、まる子のクラスメイト・永沢君男(ながさわ きみお)を主役にしたスピンオフ作品だ。中学生になった永沢君と周囲の人々が繰り広げる、一見どうでもいいような日常の出来事を、シュールに描いていく。派生作品に『てんこ盛り!!永沢君』がある。2013年にテレビドラマ化された。
タマネギ頭がトレードマークの、永沢君の中学生時代にスポットライトを当てたのが本作だ。永沢君の親友・藤木君や、お金持ちの花輪君など、『ちびまる子ちゃん』でもおなじみのキャラクターが登場するほか、個性豊かな新キャラクターも加わり、ますます賑やかに。特に本作が初出の、野口さんや城ヶ崎さん、小杉君は、逆輸入の形で『ちびまる子ちゃん』にも登場し、レギュラーメンバーに定着したという経緯もある。さらに本作は、青年漫画誌「ビッグコミックスピリッツ」掲載ということもあり、ブラックユーモアなど、本家よりも尖ったギャグが目立つのが特徴である。学生生活のさまざまな「あるあるネタ」を含むなど、大人向けの作品になっている。
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