映画『若おかみは小学生!』が2018年9月に公開。そこで旅館やホテルが舞台の漫画を紹介する。旅先での心休まる場所で、どんなドラマが待っているのか。ドキドキ不思議な体験に、癒されたり感動できる作品群だ。
こんな宿なら泊まってみたい!? 旅館漫画5作
出典:講談社
映画『若おかみは小学生!』が2018年9月に公開。そこで旅館やホテルが舞台の漫画を紹介する。旅先での心休まる場所で、どんなドラマが待っているのか。ドキドキ不思議な体験に、癒されたり感動できる作品群だ。
出典:マンガペディア
旅館の若おかみとなった女の子をめぐる感動ストーリーだ。大好きな両親との誕生日会を楽しみにしていた、小学校6年生の「おっこ」こと関織子。だが、交通事故で両親を亡くし、祖母の営む「春の屋旅館」に引き取られることになる。悲しみにくれるおっこだったが、謎の少年・ウリ坊と出会い、慰められる。おっこはウリ坊たちの協力を得て、旅館の若おかみとして修業を始めるのだった。2018年にテレビアニメ化、アニメ映画化。
令丈ヒロ子の児童文学小説を、おおうちえいこがコミカライズした作品だ。両親を亡くし、祖母の営む「春の屋旅館」にやってきた主人公・おっこ。生前に両親と遊びに来た時にはとても楽しい気持ちだったが、今まで暮らしていたマンションとは異なる、古い作りの部屋に戸惑うなど、おっこは不安を隠し切れない。そんなおっこを、祖母や周囲の人々は優しく見守る。そして、おっこを応援するのは人間だけではない。ウリ坊こと立売誠は、春の屋旅館に昔から住み着いている幽霊だった。そんな不思議な友だちとの出会いもきっかけとなり、おっこは跡とりのいない旅館の若おかみとして、修行を始める。健気で一生懸命なおっこの姿に、癒されること間違いなしの一作だ。
出典:マンガペディア
新しい自分を見つけようと、旅館で奮闘する新人仲居の姿を描く、青春お仕事ストーリーだ。金沢の老舗旅館・喜翆荘に、住み込みの仲居として働くことになった、女子高校生・松前緒花。東京育ちで、それまで仲居の仕事のことなど何ひとつ知らなかった緒花は、女将を務める祖母に初日から叱られっぱなし。それでも緒花は、明るさと前向きな性格から、徐々に仕事仲間との絆を深めていく。
2011年に放送された、テレビアニメ『花咲くいろは』に先駆けて連載されたコミカライズ作品だ。主人公・緒花が旅館で仲居として働くことになったのは、母親の恋人が作った借金が原因で、緒花の母親が夜逃げを図ったためである。縁薄い祖母のもとへ行くよう母親に言われた緒花は、自分の身に起きた悲運を嘆いてもおかしくないところだが、持ち前の明るさで、新しい生活に希望を見いだそうとする。仲居としての経験不足から失敗が続くが、それでも前向きな緒花の姿はたくましくもあり、切なくもある。喜翆荘の経営は、決して安穏なものではなかった。様々な困難に遭いながらも懸命に働き、仕事に誇りと愛情を抱くようになっていく緒花の姿は、「仕事の楽しさ」を伝えてくれる。
出典:マンガペディア
一流ホテル「PLATON」を舞台に起こる様々な出来事を、緻密かつ鮮烈に描いたヒューマンドラマだ。ホテル…そこは様々な人々が喜び、悲しみ、裏切りや憎しみまでも内包する”生き物”である。そんなホテルで起こるドラマを、ジェネラルマネージャー・東堂克生やホテルマン・赤川一平などの従業員を通じて描き出す。1990年より複数回にわたってテレビドラマ化された。
巨匠・石ノ森章太郎の描く大人向けの作品だ。一流ホテル「PLATON」には、毎日様々な客が訪れ、ホテルマンたちはプロとしてのサービスを提供してきた。しかし、時にとてつもないトラブルに見舞われることもある。芸能人の自殺騒動や、宿泊予約のダブルブッキング、政治家が逃げ込んでくるなど、東堂をはじめとする、PLATONのホテルマンたちの悩みの種は尽きないが、彼らは真摯に問題に向かい合っていく。なかでも、ホテル住まいをしていた身よりのない富豪の遺産を受け継いだとあるホテルマンが、富豪の使っていた部屋を、その遺産が尽きるまで借り続けた話は、切ないながらも心温まるエピソードだ。
出典:マンガペディア
南の島のホテルを舞台にしたヒューマンドラマだ。太平洋の南西に浮かぶ小国、ブレフスキュ島。この島に日本から逃亡してきた青年、クズキ・タイゾウは、かつて島民から神聖な地とされた場所に建っている、ヴォイニッチホテルに宿泊していた。タイゾウは、ホテルで働く少女・エレナと徐々に親しくなっていく。だが、島には不穏な空気が流れ始めていた。
サブカルチャーの小ネタが幕間に挟まれるなど、物語はコミカルなテイストで展開される。一方で、殺人や麻薬といったダークな題材を扱い、オカルト的要素が散りばめられているなど、作者・道満晴明ならではの独特な世界観が感じられる。主人公・タイゾウは、日本でヤクザの金を横領し、この島に逃亡してきた青年。彼に恋するホテルのメイド・エレナは、かつて島で「三人の母」と崇められた魔女の生き残りであった。タイゾウを狙う殺し屋や、エレナにケンカを売る悪魔など、ヴォイニッチホテルにやってくる「お客様」は、ひと癖もふた癖もある者ばかりだ。そして、島で起きている連続殺人事件には、人ならざる者が関わっていた。果たして、この状況でエレナの恋は成就するのか、コミカルさと残酷さが同居する、不思議な魅力にあふれた作品だ。
出典:竹書房
ビジネスホテルを題材にした4コマギャグ漫画だ。繁華街のど真ん中にある「スパロウズホテル」は、その土地柄ゆえに、泥酔客やケンカをする客など、危険な客が訪れやすいビジネスホテルである。そんなホテルに、ある日、佐藤小百合が従業員になりたいと応募してきた。小百合は明るく巨乳な美女だが、「暗殺」という普通ではない特技を持っていた。2013年に5分枠の短編テレビアニメ化された。
主人公・小百合は、従業員採用面接の際に「特技は巨乳と暗殺」と答えた、変わった人物だ。普通なら採用されないはずだが、度々起こるトラブルに悩まされていた主任の塩川環は、用心棒代わりに彼女を雇うことを決断する。環の不安をよそに、意外にも小百合の仕事は高評価であった。見た目の良さから男性客に人気もあり、うるさい客も謎の手段で眠らせ、荷物運びもお任せなパワフルさを持つ。ただしケンカなどのトラブルは、仲裁というよりも「制裁」という言葉が正しいような解決法を取ることもある。そんな小百合以外にも、個性的なキャラクターが続々登場する、愉快な作品だ。
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