ラブコメ、オカルト、SF、ホラー、ブラックジョークなど様々なジャンルを描いた短編集。1話完結の物語だが、他の話にゲスト出演したり、続編的エピソードで複数回にわたってメインとなるキャラも登場する。複数話に登場するのは虎と恋に落ちた少女、親友から変わったコーヒーをもらった青年、とある理由から自分の手首を切った少女など。
コメディを多めに、シリアスやホラー、ブラックジョーク、SFなど様々なジャンルが入り混じった短編集。タイトルの『ニッケルオデオン』はアメリカにおける「映画館」の別称だ。恋愛系の物語では男女の恋だけでなく人間の少女と虎、百合やボーイズラブも描かれている。ホラー&スプラッタな話では邪神やサイコパスな食人鬼が出てくる本格的なものから悪魔と契約するブラックジョークもの、ラストはラブコメになるものなど展開も様々。神話的な物語や宇宙開拓をテーマにしたSFなども独自の設定が描かれている。また日常系でもピーキーなキャラやネタが盛り込まれている。コミックスではそれぞれの作品のラストページの次に1コマでオチや裏話などが描かれているのも特徴。
とある島を舞台に描かれるオカルト&人間ドラマ。太平洋の南西に浮かぶ小国、ブレフスキュ島。かつて観光地であったが、内紛によって衰退。日本から逃亡してきたクズキタイゾウは、かつて島民から神聖な地とされた場所に建っているホテルヴォイニッチに宿泊していた。内紛も終結し平穏に見える島だが、徐々に不穏な空気が流れ始めていた。
南の島のホテルを舞台に描かれるオカルト&人間ドラマ。主人公のタイゾウは日本でヤクザだった青年。組の金を横領し、この島に逃亡してきたのだった。タイゾウはホテルで働くメイドの少女エレナと徐々に親しくなっていく。一方、島では麻薬の取引が横行しており、タイゾウを狙う殺し屋が襲来、謎の連続殺人事件まで起きていた。その裏にあったのは魔女や悪魔の存在。ヒロインのエレナは、この島でかつて「三人の母」と崇められた三姉妹の魔女の末妹であった。タイゾウに恋したエレナは、その力で彼を害そうとする者や恋の障害となりそうな者を排除していく。だがある時、エレナのいない時にタイゾウは日本からの追手に捕まってしまう。
岩井俊二監督の長編アニメ映画『花とアリス殺人事件』のコミカライズ作品。実写映画『花とアリス』の前日譚となっている。クラス替え初めての席決めで呪われた席になって以降、クラスメイトから避けられてしまった陸奥睦美。だがそんな彼女は転校生で知らずに呪われた席に座った有栖川徹子、通称アリスの友人となり、呪いを解くことになる。
アニメ映画『花とアリス殺人事件』のコミカライズ作品でありつつ、漫画版のオリジナル要素も含まれている。『花とアリス殺人事件』は実写映画『花とアリス』の前日譚で、主人公であるアリスが転校してくる話や、当時は引きこもりだったもうひとりの主人公、荒井花の姿が描かれている。アリスたちが受けた「呪い」とは、昨年その席に座っていた「ユダ」という名の男子生徒が殺された事件が原因。容疑者は彼の妻だったという4人の「ユダ」。アリスはユダの事件の真相と、その事件から引きこもりになった少女、花に会いに行くことに。花の口から明かされたのは「ユダは生きているかもしれない」ということ。アリスと花はユダの生死を確かめる旅に出ることになる。
人気ファンタジーシミュレーションRPGのコミカライズ作品。「請負人」として働く少女マローネは、霊魂を操る力を持つ。彼女は霊魂であるアッシュと共に島を借りて暮らしており、島を買い取ろうと奮闘しているが、仕事の報酬を渋られることもある。そんなマローネが大金を得て、念願叶って島を買うことになる。だが、島にはとてつもない生霊が住んでいた。
同名のファンタジーシミュレーションRPG『ファントム・ブレイブ』のコミカライズ作品。主人公のマローネは霊魂を見たり自分に憑依させたりする能力を持ち、周囲から「悪霊憑き」と忌避されている少女。明るく前向きな性格で、「請負人」と呼ばれる何でも屋のような仕事で生計を立てている。相棒のアッシュは腕利きの請負人だったが、ある冒険でマローネの両親とともに命を落とし、霊魂となった現在はマローネの兄貴分として彼女を護っている。そんなマローネとアッシュはひょんなことから大金を手に入れ、自分たちの暮らす島を購入。しかし、島にはかつて勇者と名を馳せたスカーレットの生き霊が住み着いており、霊魂を敵とみなすスカーレットはアッシュを消滅させようと襲ってくる。
女子高を舞台に描かれる強烈な下ネタ満載の4コマギャグ漫画。桃源学園に通う女子高生たちは強烈な女の子たちばかり。しかもどこかで見たことあるようなキャラと名前でギリギリセーフ(アウト?)な下ネタトークを繰り広げる。さらに学園には普通の人間だけでなく、特殊な性癖のミュータントやレズな異星人、さらには邪神が集っていた。
登場キャラクターのほとんどが強烈な下ネタを連発するが、直接的な絵としてはほとんど描かれないという挑戦的(?)な4コマ漫画作品。登場人物たちの会話からキャラクター名まであらゆる場面に下ネタが盛り込まれていて、例えば落語研究会を題材とする「おちけん!」シリーズでは、代々の部長が襲名する「中出亭妊娠」にはじまり「月物亭排卵」、「奥亭おぼこ」、「誘亭園好」、「淫乱亭桃色」と、部員たちが名乗る芸名が酷いことになっている。なお、新入部員には「腐女子亭喪女子」もおり、こちらは自分が大好きなボーイズラブを既存の落語に盛り込む演目を得意とする。