美内すずえの代表作。演劇の世界を舞台に、平凡な少女のマヤが天才女優へと成長する過程を描いた物語。ラーメン屋で住み込みで働く中学生のマヤは、元大女優の千草との出会いをきっかけに演劇の才能を開花させ、ライバルである亜弓との競演をはじめ、数々の舞台に挑戦し、千草が封印した幻の名作「紅天女」の後継者を目指す。真澄をはじめとする演劇関係者との関係も重要な要素となっている。本作は演劇をテーマに、舞台芸術の専門性と一人の少女の成長物語を融合させた少女漫画。劇中劇として完成された数多くの演目が登場し、舞台芸術の本格的な描写が大きな特徴となっている。各演目における役作りの過程や演技指導の場面が詳細に描写されるだけでなく、千草が主宰する劇団には独自の指導方法や稽古システムが存在し、演劇界の厳格な師弟関係、劇団の運営システム、舞台芸術の伝承制度が設定された世界が構築されている。白泉社「花とゆめ」で1976年1号から1997年20号まで連載後、同社「別冊花とゆめ」で2008年9月号から2018年7月号まで連載。その後、休載となっている。テレビアニメ第1期が1984年4月から、第2期が2005年4月から放送され、2013年4月には本作を原作とするギャグアニメも放送。テレビドラマ第1期が1997年7月から、第2期が1998年4月から放送されたほか、舞台が1979年3月から多数上演されている。