一流のパン職人を目指す少年のパン作りと、ライバルたちとの闘いを描いた物語。主人公の東和馬は幼き日に出会った一流のパン職人に感化され、パン職人を目指す。和馬は「太陽の手」と呼ばれる温かな手を持つ。パン職人として最高の体質を備えていた。有名店「パンタジア」へ修業に出た彼は、パン職人として様々な試練を仲間と共に乗り越えていく。
本作の一点突破なネタはもちろん「パン」だ。主人公の東和馬は、フランスパンやイギリスパンのように日本の名前を冠するに相応しい「ジャぱん」を作り上げることを目標としている。そんな彼の前に様々なライバルが立ちはだかり、より素晴らしいパンを作るために競い合うことになる。物語の後半からはコメディ色がかなり強い作風に変化するが、一点突破ネタである「パン」は健在だ。パンを食べて人外にメタモルフォーゼするのは序の口。パン作りによって世界規模の超常現象が起き、パンの力を持つ魔王が人類支配を目論むなど、「パン」ネタに徹底したこだわりがみられる。2004年にテレビアニメ化。
主人公の男子高校生・桜井弘也が、薄毛に悩みながらも奮闘する青春物語。高身長でイケメンな桜井弘也。しかし、彼は髪型や帽子で隠しているが、高校生にしてかなりの薄毛だった。そんな彼は後輩の片岡ちづかと恋人になる。彼女に薄毛がバレないよう奮闘する桜井。だが、残酷にもちづかに薄毛が露呈してしまうのだった。
本作の一点突破なネタは「薄毛」。まだ男子高校生の主人公・桜井弘也がひたすら薄毛に悩み、翻弄される物語である。高身長のイケメンである桜井は、恋人であるちづかと相思相愛。彼は当初、ちずかにに薄毛を知られないよう必死になるが、結果的に知られてしまう。しかし、ちづかは彼の薄毛対策に協力してくれるようになる。だが育毛が原因で受験に失敗したり、バイトが原因で薄毛が進行してしまうなど、桜井の悩みは尽きない。その一方でちづかとの絆は深まっていく。続編の『ハゲまして!桜井くん』ではちづかと幸せな家庭を築いているが、薄毛遺伝に怯える妻と息子の間でまだまだ悩みが尽きない桜井の姿を見ることができる。
心清らかな男子高校生の凶悪な「顔」が原因で巻き起こる出来事を描いたギャグ漫画。主人公の北野誠一郎は、品行方正・成績優秀で「天使」のように優しい心の持ち主。しかし、彼の顔は「悪魔」と評されるほど恐ろしいものだった。天然な性格も相まって、周囲の人々は彼を理解できず、一方的に怖れ、いつもトラブルが起きてしまうのだった。
本作の一点突破なネタは「顔が怖い」ことである。主人公の男子高校生・北野誠一郎は、品行方正な青年なのに、とてつもなく「顔が怖い」。そのため不良に見られたり、一方的に怯えられたりする。しかも天然な性格から、自分が怖がられていることは理解していても、フレンドリーに接しているつもりの言動まで誤解されていることがわからない。また北野は並外れたタフさを有しており、不良からケンカを売られてもほぼ戦わずして勝利してしまう。こうして「北野誠一郎伝説」が始まった。そんな誠一郎の顔に似合わない優しさを知ったヒロイン・小磯良子は、やがて彼に惹かれていく。
探偵事務所を営む美女「大魔法使い」とアルバイトの大学生「ミユキ」が織りなす、ほのぼのコメディ四コマ漫画。猫探しが得意な自称「大魔法使い」の元でバイトをするミユキ。しかし、大魔法使いが魔法を使ったところを見たことはない。ミユキは魔法を使うところを見せてもらおうとするが、いつも魔法とは思えない返しをされるのだった。
本作の一点突破なネタは、タイトルにもある「大魔法使いなんですよね」という問いかけだ。4コマ漫画の本作は、基本的に1コマ目でミユキが「大魔法使いなんですよね」と大魔法使いに問いかける。そして大魔法使いが「そうよ」と返事するシーンから始まる。途中で「そうよ」以外の変化球の返しが入る回もあるが、最初の問いかけである「大魔法使いなんですよね」というセリフから始まり、残り3コマで完結するという構成は変わらない。本作の帯に付けられた紹介文に「マンガ史上最もシバリがきつい」と書かれているほど、この1テーマだけの一点突破なネタで物語が綴られている。
お笑い芸人の田中光氏がネットで発表し、話題となった1コマシュール系ギャグ漫画。サラリーマンの主人公・山崎シゲルが、上司である部長をひたすらいじり倒す物語。山崎は部長にいつも意味不明なイタズラをしかける。大らかなのか呆れているのか、部長はそんな山崎にそっとツッコミを入れるのだった。後に1ページ漫画も描かれている。
本作の一点突破なネタは、サラリーマンの主人公・山崎シゲルによる「部長いじり」だ。タイトルには「サラリーマン」とあるが、真面目に仕事をしている描写はほとんどない。部長のメガネの周りで高速回転したり、部長が足をつって困っている姿を野良犬に見せたり、部長の腕にカップホルダーを付けたりと、意味不明なイタズラが多い。そんな山崎にイタズラをされる部長は、いつも怒らず冷静にツッコミを入れている。延々と続くシュールなやり取りが本作の魅力だ。