荒川のほとりに広がる荒川区は、江戸時代は農村でしたが明治以降工業化が進んだ地域でした。そうした歴史を経て、今は工場跡をマンションや団地に生まれ変わり、庶民の下町といった様子の住宅地となっています。そんな荒川区を舞台にしたにした漫画作品は、その時代時代で親しみやすい雰囲気を持ったものが多いようです。
岐阜県を舞台にした漫画作品は、存外に多いようです。作品のほとんどが岐阜市をモデルとした街を舞台としている宮原るり先生は、ご本人も岐阜市のご出身。また、白川郷など豊かな自然の「美しい日本の原風景」を擁する岐阜県は、作中で明言はされずとも、風景モデルとして使われることも。
石川県を題材にした漫画作品は、現代であれば北陸の大都会・金沢市が舞台になることが多いようです。現代もの以外では、よく戦国期の前田家を題材にしたもので加賀の国が登場します。やはり加賀百万石という豊かな土地と、武家文化の発達した風土が石川ならではの特徴と言えるのではないでしょうか。
茨城県内で、最も漫画作品に登場している地域はどこでしょうか? 時代設定にもよると思いますが、恐らく一番多いのは「つくば市」。1960年代以降に開発された「筑波研究学園都市」の影響が大きいようです。SF作品でキーとなる研究が行われていたり、巨大な基地になっていたり。また、県内の道路はよく整備が行き届いているためか、「走り屋」漫画にもよく登場しているようです。
中野区は23区の中でも賃貸住宅の割合が高い住宅地。地方から上京した若者などが家を借りて住むことが多いようです。お隣の杉並区と並んで、漫画家がよく住んでいる地域でもあるため、エッセイ漫画の舞台になることも。またかつては陸軍中野学校があったため、軍人の街としても知られていた時期もありました。そんな中野区の漫画作品をピックアップしてみました。
富山県を舞台にした漫画作品は、それほど数があるわけではありません。しかし、ピンポイントで舞台に富山を選択している作品は、いずれも個性が強いものばかり。長い歴史を持ち、アルペンルートから富山湾まで、山も海も揃った美しい自然に恵まれ、産業も発達している富山県は舞台として非常に豊かな土地と言えるのかもしれません。
長野県を舞台にした漫画作品は、想像以上に多いです。自然と都市のバランスが良いのがその理由なのかもしれません。日本アルプスなどの山岳地帯、避暑地軽井沢、また松本市や長野市なども舞台に選ばれることが多いようです。背景描写にも注目して作品を読んでみましょう。
栃木県を舞台にした漫画作品は、いわゆる不良ものと、妖怪などが登場する自然をテーマにしたものに大別できそうです。東京とのほどよい距離感や、日光など緑の溢れる土地柄がそういった傾向を生み出しているのかもしれません。そうそう、日光の「いろは坂」は走り屋漫画には欠かせない土地ですよね。そんな栃木を舞台にした漫画をピックアップしてみました。
王子、赤羽、滝野川といった北区の住宅地は、庶民的でにぎやかな街。団地が非常に多いのもその特徴のひとつと言えるでしょう。北区をメインの舞台にした漫画作品は今のところ清野とおるの作品を除いて見当たりません。しかしその作品は大変濃い内容で、赤羽や、引いては北区の魅力を十分に感じることができるのではないでしょうか。
都心へと通うサラリーマンのベッドタウンであり、北部には工場地帯も広がる板橋区。住宅地が主であるためか、板橋区を舞台にした漫画作品はあまり多くはありませんが、雑多な雰囲気を持ちつつ穏やかな土地柄は、住人に強く愛着をもたれている様子です。実際に板橋区に仕事場をお持ちだった弘兼憲史先生、瀬尾公治先生が、板橋を舞台にした作品を描かれています。
静岡県を舞台にした漫画作品は非常に多く、また内容もバラエティに富んでいます。サッカーの名門清水を擁し、スポーツが盛んなことに加え、富士山を臨む風光明媚な土地柄から日常ものの舞台として選ばれることも多いようです。
杉並区の中でも特に中央線沿線の高円寺、阿佐ヶ谷、荻窪、西荻窪のあたりは、それぞれ方向性はやや違いますが、音楽や映画、漫画、アニメなどのサブカルチャーを牽引する地域というイメージがあります。杉並区を舞台にした漫画作品でも、やはりそうしたサブカルチャーに関わる若者を主題にしたものが多い様子です。
埼玉県を舞台にした漫画作品は、スポーツものが大変多いようです。浦和や所沢など、サッカーや野球のプロチームの所在地は勿論、中学・高校の部活ものも充実のラインナップ。東京近郊でいわゆる「関東大会」を作中に出しやすく、かつ親しみの持てる地域ということで舞台になることが多いのかもしれません。
下北沢や三軒茶屋など、オシャレで個性的な街を擁する世田谷区は、23区内でも緑の多い区として知られています。高級住宅街というほど取っ付きにくいことはなく、ほどほどに庶民的でにぎやかな住宅街というイメージ通り、漫画の中の世田谷区にも、親しみやすいキャラクターたちが住んでいます。そんな世田谷区を舞台にした漫画作品をピックアップしてみました。
東京都新宿区は元の四谷区、淀橋区、牛込区という三つの区が合併してできた区。そのため土地も広く、新宿駅周辺の商業地や落合や四谷などの住宅地、大学や病院の多い早稲田方面などさまざまな特色があります。漫画の中で取り上げられるのはやはり新宿歌舞伎町を中心とした夜の世界というイメージもありますが、実際どのような作品があるでしょうか。
愛知県といえば、なんと言っても織田信長のお膝元。戦国時代など時代もので、愛知県が舞台の漫画はそれこそ星の数ほどあります。なので、今回は時代ものではない現代愛知県が舞台の漫画をそろえてみました。
神奈川県を舞台にした漫画作品は、どの地域をメインの舞台としているかで、趣きが異なるのが特徴です。オシャレな中にも異国情緒を持った横浜、閑静な佇まいの古都・鎌倉、サーファーや海遊びの観光客が集まるにぎやかなビーチの湘南。料理漫画や暴走族系の不良モノ、そしてスポーツ漫画など、幅広いジャンルにわたる神奈川県漫画をピックアップしてみました。
新潟県を舞台にした漫画作品といって真っ先に思いつくのは、米どころ新潟名産である「日本酒」を題材にしたものでしょうか。また戦国時代の名将上杉謙信の治める越後国があったことから、謙信や周辺の武将たちを題材とした歴史ものが多いのも特徴のひとつと言えるでしょう。バラエティ豊かな新潟ご当地漫画をピックアップしてみました。
高知県は四国四県の中でも特にはっきりしたイメージを持っている県ではないでしょうか。幕末の偉人・坂本竜馬、カツオ漁…雰囲気としては「豪快」「型破り」な印象があります。その印象には、お国言葉「土佐弁」の効果も大きそうですね。そんな高知県を舞台にした漫画作品を集めてみました。
豊島区には大きく分けて三つの側面があります。池袋を中心としたにぎやかな商業地域、目白・雑司が谷を中心とした落ち着いた住宅街、そして“おばあちゃんの原宿”巣鴨。漫画作品に登場する豊島区も、その中の何処をメインに選んでいるかで、大きく作風が異なっているようです。ご紹介するラインアップの中にも、そんな作品間ギャップを感じることができるのではないでしょうか。