11世紀の北ヨーロッパを舞台に、父親を殺され戦場に身を置いて復讐を誓っていた少年が様々な人物と出会いと別れを繰り返し生き続ける中で成長していく壮大な歴史ファンタジー。トルフィンは、かつて「ヨームの戦鬼」と恐れられていた敬愛する父親・トールズを殺され、仇である首領のアシェラッドに恨みを抱き、その首を狙い続けていた。しかし、デンマークの第二王子・クヌートとの出会いによって転機を迎えることになる。2019年テレビアニメ化。
11世紀の北欧やヨーロッパでは、「ヴァイキング」と呼ばれる武装集団が勢力を増しつつあった。本作では、混沌とした世界情勢の中、復讐に生きる少年・トルフィンの過酷な運命を描くと共に、ヴァイキングの歴史にも触れている。トルフィンの故郷は、雪と氷河に囲まれた小さな島国のアイスランド。真冬は吹き付ける吹雪が厳しく、住人たちは実りの多い大地に憧れを抱いている。復讐だけを目的に心を凍らせて生きてきたトルフィンは、やがて幼い頃に憧れた温かな豊穣の新天地「ヴィンランド」を目指すという新たな目標を見つけ、「本物の戦士」の意味を知っていくことになる。世界史に沿った構成で、迫力ある戦いや深みのある人間ドラマなど見どころも満載だ。
引っ越し先の北海道で東京育ちの転校生が道産子ギャルと交流を深めていくラブコメディ。四季翼(しきつばさ)は、北海道へ引っ越してきたばかりの16歳の高校生。慣れない銀世界の中で道に迷っていた翼は、道産子ギャルの冬木美波(ふゆきみなみ)に助けられる。美波は天真爛漫で、初対面であるにもかかわらず、二人の通う学校が同じであることがわかった途端に腕を巻き付け、距離を縮めてくる。女子に慣れていない翼だったが、美波とクラスメイトになり、彼女や他の女子たちとも仲良くなっていく。
大都会の東京から主人公の翼が引っ越してきた北見市は北海道東部にあり、道内で一番の広さを誇る。散策がてらに隣町まで歩いていこうとタクシーを降りた翼は、目の前に広がる雪景色に感動を覚えるが、息をするたびに肺が凍りそうな寒さに、自分の選択を後悔する。しかし、そこで出会ったのは、氷点下でもミニスカでファッションを貫く道産子ギャルの美波だった。初対面の翼にもぐいぐいと距離を縮めてくる人懐こい美波とは、偶然にも学校が同じで隣席となる。他にも黒髪清楚系ギャルの秋野沙友理や秀才で先輩ギャルの夏川怜奈も登場。お坊ちゃま育ちの都会っ子と様々な異なるタイプの道産子ギャルが織りなすドキドキの高校生活を見守ろう。
辺境地の領主と元軍人のエリートが期間を定めて雪国で結婚生活を始め、夫婦愛を築いていくラブストーリー。嫁探し目的で異国の夜会へやってきた28歳の「辺境の雪男」ことリツハルド・サロネン・レヴォントレットは、そこで出会った31歳のジークリンデ・フォン・ヴァッティンに一目惚れ。「紅蓮の鷲」の異名を持つ彼女にリツハルドはその場で結婚を申し込み、一年間という期限付きのお試し婚として二人の結婚生活が始まった。原作は江本マシメサのライトノベル。
リツハルドが治めている辺境の雪深い村は、一年の半分は雪で覆われ、一面の雪原が広がっているという過酷な地。今迄連れ帰った女性には皆逃げられてきた。しかし、元エリート軍人だったジークリンデは極寒の雪の森にも動じず、お試し婚の生活が始まった。リツハルドは狩猟民族のスオミ族で、この村では狩りの獲物の解体、伝統工芸品作りなど、やるべきことは沢山ある。彼らのテーブルは香草煮込みやスープなど、素朴ながらも冷えた身体を芯から温めてくれるポカポカで美味しい料理が並ぶ。厳しい大自然を相手に自給自足の狩猟民族的生活を行う中で、穏やかな年下の夫と凛々しい年上の嫁が距離を縮める中で、仮初めの夫婦から本物の夫婦へと変わっていく姿に心がほっこりすることだろう。
北海道を舞台に、付き合い始めたばかりの高校生カップルが戦争に巻き込まれていくSF純愛ラブストーリー。北海道に住む高校生・シュウジは同級生のちせと付き合い始め、ぎこちなくも少しずつ本音を出し合えるようになっていった。ある日、突如として戦争が始まり、シュウジは上空で敵を襲撃しながら飛び回る光に胸騒ぎを覚える。そして、ちせが自衛隊によって強力な「最終兵器」へと非情な改造をされてしまったことを知るのだった。2002年テレビアニメ化。
本作の舞台となるのは、北海道の都会から外れた田舎町だ。札幌のような都会とは異なり、喧騒から離れたのどかな町で、付き合い始めたばかりのシュウジとちせは、ゆっくりと愛を育んでいくはずだった。しかし、ちせが何故か軍事に利用され、二人の運命は大きく歪んでしまう。ちせは世界中の紛争に駆り出される「最終兵器」へと改造され、戦闘時には背中に鋼鉄の羽根が生え、身体が武器となる特殊な体となってしまったのだ。そんなちせに戸惑いを覚えるシュウジに謝ることしかできないちせは、次第に体も心も壊れ始めてしまう。何度も窮地に陥りながらも、明るい未来と互いを信じて運命を切り開こうとする二人の純粋な恋の行方を最後まで見届けて欲しい。
アイスランドを舞台に、特殊な能力を持つ探偵が様々な事件や弟が秘めている真実に近付いていくミステリー漫画。御山慧(みやまけい)はアイスランドに住む祖父のジャックの家で居候生活をしている17歳の少年で、車と心を通わせられる特殊な能力を持っている。探偵の仕事もしているが、ある日、日本で叔父夫婦と暮らしていたはずの弟・三知嵩(みちたか)が慧を訪ねてやってくる。しかし、彼には叔父夫婦の殺人容疑がかけられており、慧は弟の真実を知るために動き出す。
主人公の慧が暮らすアイスランドは、オーロラが人気の北欧の国。愛車とコミュニケーションを取りながら探偵業を行っている慧の元へ、謎めいた弟の三知嵩がやってきたことで物語は大きく動き出し、ミステリー要素が増していく。アイスランドは「炎と氷の国」と呼ばれており、雪原や氷河のみならず火山も多い。世界遺産のシンクヴェトリル国立公園には「ギャウ」と呼ばれる大地の裂け目があり、他にも熱湯を20メートル上空まで噴き上げる「ストロックル間欠泉」など、大迫力の大自然が拝める国だ。慧の親友・清(きよし)が訪れた際にはそのような観光地やオーロラスポットに連れていっており、アイスランドの魅力とミステリーのどちらも楽しめる内容になっている。