鈴ノ木ユウの代表作。現代日本の産婦人科病院が舞台。児童養護施設育ちの産婦人科医でありながら天才ジャズピアニストというサクラを主人公に、妊娠から出産に至るまでの医療現場の現実と人間ドラマを描いた作品。未受診妊婦の問題から重い脳性麻痺の子どもを抱える両親の物語まで、出産をめぐる深刻な社会問題を扱う他、医師のバーンアウト(燃え尽き症候群)やNICU(新生児集中治療室)での医療現場など、産科医療に関わる多面的な課題も描いている。本作は、産科医療という分野に特化した医療漫画である。実際の医療現場から聞いた話を基に、重い脳性麻痺の子どもの話や医師の燃え尽き症候群などのエピソードを制作しており、現実に根ざした物語構成が特徴となっている。講談社「モーニング」2012年35号からの短期集中連載を経て、同誌2013年12号から週刊連載となり2020年23号まで連載。2016年に第40回「講談社漫画賞」一般部門を受賞。テレビドラマ化され、第1シリーズが2015年10月から12月まで、第2シリーズが2017年10月から12月まで放送された。