北条司の代表作の一つ。現代の新宿を舞台に、裏社会の問題処理人「スイーパー」として活動する獠と相棒の香が、依頼人からのさまざまな依頼を解決していく物語。物語は、獠の元相棒である秀幸の死をきっかけに、秀幸の妹の香と獠がコンビを組むところから本格化し、新宿駅東口の伝言板に書き込まれる「XYZ」の文字を合図とした依頼システムを軸に展開される。刑事の冴子や、獠の同業者で「海坊主」の異名を持つ隼人といった協力者との関係性が物語に深みを与え、各エピソードを通じて登場人物たちの絆が描かれている。本作は、シリアスな銃撃戦と獠の軽妙な言動を融合させ、精密な銃器描写とギャグシーンを織り交ぜて展開されるハードボイルドアクション。1980年代後半の都市犯罪をテーマとし、「スイーパー」という架空の職業や、携帯電話普及前の時代設定を活かしたアナログな情報網が存在する世界が構築されている。集英社「週刊少年ジャンプ」で1985年13号から1991年50号まで連載。1987年4月、1988年4月、1989年10月、1991年4月の4期にわたりテレビアニメ化。1989年6月から劇場版アニメが5作公開。その他にも韓国でのテレビドラマ化、香港やフランスでの実写映画化など、多数のメディアミックスが行われている。