高校野球を題材にした青春漫画。主人公の上杉達也と上杉和也は双子の兄弟。子供の頃から甲子園に憧れていた浅倉南の夢を叶えるため、和也は野球部のエースになり甲子園を目指す。しかし、夏の甲子園出場をかけた決勝戦の直前に、和也は交通事故に巻き込まれ帰らぬ人に。和也とは対照的にものぐさな性格の達也であったが、弟の意志を継いで、南を甲子園に連れていく約束を果たすために野球部に入り、奮闘する。
スポーツ描写に加えてラブコメディ要素にも重きを置き、それまで人気を集めた「スポ根」ものとは一線を画す画期的な作品ともいわれる本作。主人公の上杉達也が、弟の和也の意志でもあった浅倉南の夢を叶えるために甲子園出場を目指す野球漫画として知られているが、実は達也は和也の死を受けて野球に打ち込む前、友人の原田に誘われてボクシング部に所属していた。原田は、南の愛をめぐって和也と対決することを避けがちな達也の闘争心を引き出そうとしたのだ。その甲斐あってか、都の新人戦の優勝ボクサー、森山を打ち破るまでに達也は成長する。意外にスポ根しているボクシング部時代の達也に注目してほしい。
山田太郎と野球部の仲間たちが、数々の強豪校と熾烈な戦いを繰り広げる青春野球物語。ずんぐりとした体格だが、類まれなバッティングセンスと遠投120メートルの強肩を持つ山田太郎が、明訓高校野球部の正捕手となり、甲子園優勝をかけて戦い抜く。
本作は、主人公のドカベンこと山田太郎をはじめ、個性的な球児たちの活躍を描いた高校野球漫画として知られている。しかし、高校入学以前に山田が打ち込んでいたのは柔道だった。木下次郎(通称わびすけ)に懇願されて柔道部に入部した彼は、猛特訓の末に部を県大会準優勝に導いている。野球部のチームメイトである岩鬼正美に出会ったのも柔道部時代で、当初、弁当のデカさで負けたことから山田を叩きのめそうとした岩鬼は、「試合中なら殺しても罪にならない」という理由で柔道部に入部するが、直情的な性格を山田に上手くいなされつつ、次第に柔道にのめりこんでいく。山田と岩鬼という名キャラクターの誕生、その後も長く続いていくふたりの友情の芽生えがここで描かれている。
純白パンティを履いた女性を理想とする高校生、坂本勝平が活躍するスポーツギャグ漫画。奇妙キテレツな動きを見せる身体能力を買われた勝平は、ある日バスケットボール部に勧誘されて入部。人間離れした秘技を用いて、全国選抜大会優勝にチームを導いていく。
主人公の坂本勝平は純白パンティが大好きな高校生。バスケットボール部のコーチである夏かおりの純白パンティを見て入部を決めた勝平は、その高い身体能力と奇抜な発想で様々な秘技を編み出し、チームを全国選抜優勝へと導く。しかし、この後勝平は純白パンティに惹かれ、他のスポーツに転向。天王山高校との試合で知り合った純白パンティの似合う女子高生、秋あかねに恋をした勝平は、卓球部に入った彼女を追いかけて卓球部への入部を希望。しかし、勝平のふざけた態度に怒り心頭の顧問、馬河先生は彼の入部を拒否。そこで卓球部の入部をかけた部員30人と勝平の壮絶な死闘が繰り広げられることになる。勝平の奇策が展開される変則的な試合運びは必見だ。
新堂空手道場の一人息子である新堂功太郎が、さまざまな武術の使い手を向こうに大暴れする『コータローまかりとおる!』の続編。極端流空手部の主将である功太郎だが、彼を敵視する生徒会長である鱈子の謀略で、柔道部学内代表を決める予選大会で優勝したクラブに、空手部の跡地に建てられる新道場が贈られることになってしまう。新たに極端流柔道部を立ち上げた功太郎は、仲間たちと優勝を目指して猛特訓を開始する。
空手の天才、新堂功太郎の活躍を描いた『コータローまかりとおる!』の続編にあたる本作では、功太郎が新たに極端流柔道部を立ち上げ、柔道部学内代表を決める予選大会に出場する。それというのも、空手部で新入部員を勧誘していたときの成り行きから、第一柔道部主将の伊賀稔彦と対決した功太郎は、彼の一本背負いを前に、あっさり敗北してしまったのだ。その悔しさをバネに、柔道に関してはほとんど素人であった彼は、天性の格闘センスで「無拍子」という予備動作なしの一本背負いを会得。予選の決勝に至り、伊賀とのガチンコ柔道対決でついに勝利を収めたのだった。空手を捨て、あえて相手の土俵で勝負するという功太郎のカッコよさが光る作品だ。
燃える闘魂の高校生、東三四郎の破天荒な格闘家人生を描いた青春ドタバタ劇。天竜学園ラグビー部で活躍していた三四郎だが、とある事件からラグビー部の廃止を阻止するために自主退部した過去を持っていた。総合格闘部を設立した彼は西上馬之助、南小路虎吉らを巻き込んで、柔道インターハイ地区予選で活躍。さらにプロレスラーの道へと進んで快進撃を続ける。
本作はラグビー、柔道、プロレスとさまざまな競技を経験しながら成長していく東三四郎の成長物語だ。類まれな運動神経に恵まれた三四郎は、ラグビー部の主戦力として活躍していたが、練習中に部員が怪我をしたことで廃部になりかけたラグビー部を救うため、自分が罪をかぶってラグビー部を去る。その後は柔道部に入ろうとして、紆余曲折の末に総合格闘部を設立。クラブ祭で因縁のラグビー部と特別試合で競い合ったのち、インターハイの柔道中部地区予選に出場して、快進撃を続ける。高校3年の夏休みには、プロレスラーになることを目標に上京。悪役レスラーで「ひまわり軍団」の総帥、桜五郎に惚れ込み、彼のもとでハードなトレーニングに励み、プロとしてリングに立つことになる。