漫画家グループ、CLAMPの代表作の一つ。同じく代表作である『ツバサ-RESERVoir CHRoNiCLE-』と世界観を共有している。現代日本を舞台に、霊的な存在「アヤカシ」が見える体質の高校生、四月一日が、不思議な力を持つ店の主人、侑子との出会いを契機に、さまざまな超常現象にかかわっていく物語。四月一日は侑子の店でアルバイトを始め、来店客の願いを叶える過程で、人間の欲望や因果の連鎖に直面する。『ツバサ-RESERVoir CHRoNiCLE-』の登場人物との邂逅を経て物語は次元を超えて発展し、その後、侑子不在の店を四月一日が継承する『xxxHOLiC 籠』、さらに『xxxHOLiC 戻』へと続いていく。本作は伝奇をテーマに、日本の伝統的な妖怪譚と現代的な都市伝説を融合させた和風ファンタジー作品。願いを叶えるための「等価交換」の概念を軸に、現実世界と異界の境界、時間の概念が独自の解釈で構築されている。特に侑子の店は、両世界の接点として機能し、異なる次元の存在が交錯する場として描かれる。講談社「週刊ヤングマガジン」2003年13号から2010年16号まで連載されたのち、同社「別冊少年マガジン」2010年7月号から2011年3月号まで連載。2005年8月の劇場版アニメ化をはじめ、2006年4月のテレビアニメ化、2013年2月のテレビドラマ化、2022年4月の実写映画化など様々なメディアミックスが行われている。