花咲アキラの代表作。また、原作者の雁屋哲の代表作でもある。現代日本を舞台に、東西新聞文化部の記者、山岡が、同僚の栗田とともに新聞社の創立100周年記念事業として企画された「究極のメニュー」作りに取り組む物語。父親である雄山がライバル紙の帝都新聞で「至高のメニュー」を監修することから、親子でありながら料理を通じた対決が繰り広げられる。雄山との確執は長期間にわたって描かれ、二人の関係性は次第に変化していく。本作は、料理の製法や食材の知識を詳細に描写するグルメ漫画。従来の料理漫画が調理過程に重点を置いていたのに対し、料理評論や食文化論を中心としている。また、山岡と栗田は食文化の探求を続ける中で、食品添加物問題や農業政策といった社会的課題に直面。食を通じた社会批評という要素が含まれており、環境問題や政治的テーマが料理と関連付けて描かれている。小学館「ビッグコミックスピリッツ」1983年20号より連載。1987年に第32回「小学館漫画賞」青年一般部門を受賞。1988年から1992年にかけてテレビアニメ化された他、テレビドラマや実写映画などにも展開されている。