『日本書紀』の鬼神「両面宿儺」が登場する漫画5選!0 Pt.

両面宿儺とは、『日本書紀』に登場する鬼神。飛騨に現れたという、一つの体に二つの顔と四本の手を持ち、膝の裏側のくぼみと踵がなかったと伝わる異形の存在だ。皇命に従わずに殺戮や略奪を繰り返し、朝廷に討伐されたと言われ、まんがや小説などには怨霊として描かれる。一方で龍や悪鬼を退治したりと英雄としての話も残るなど、謎多く魅力あふれる存在だ。今回は両面宿儺が登場する作品をご紹介する。

『日本書紀』の鬼神「両面宿儺」が登場する漫画5選!

出典:小学館


『宗像教授伝奇考』

『宗像教授伝奇考』

出典:小学館

民俗学教授を主人公にした古代史ミステリー巨編。東亜文化大学の民俗学の教授、宗像伝奇(むなかたただくす)は民俗学の取材のため、日本国内だけでなく世界中を旅してまわり、その土地に残されている伝説や神話を収集する現地取材を行っている。直接現地を訪れてみると、そこには一般的に伝わる伝説とは違う解釈や一面を見ることができる。宗像教授は想像力と行動力を強みにして、数々の古代の謎の解明に挑んでいく。

両面宿儺は『宗像教授伝奇考 完全版2』に登場する。宗像伝奇は東亜文化大学に所属する民俗学の教授だ。宗像は折敷芙美(おりしきふみ)に案内され、岐阜県高山市郊外にある少洞村(すくなぼらむら)を訪れていた。同じころ、折敷と高校の同級生で現在は生物学の研究室に所属いる名和明(なわあきら)は、蜘蛛にさされ入院した男性を見舞っていた。男性を噛んだのは両側に赤い斑点のある黒い蜘蛛。その蜘蛛は江戸時代に飛騨地方で大量発生した毒グモで「スクナグモ」とよばれていて、名前に由来するように、男性が噛まれた場所もまた少洞村だった。少洞村を調査中だった宗像と折敷は、名和が穴に落ちるところに遭遇。そこは「スクナ洞」とよばれる、伝説の洞窟だった。


『魍魎戦記摩陀羅BASARA』

『魍魎戦記摩陀羅BASARA』

出典:amazon

魔物を体に宿した少年が主人公の和風ファンタジー作品。登場人物が108回の転生を繰り返して戦う『魍魎戦記MADARA』シリーズのひとつ。主人公の少年、伐叉羅(ばさら)と、伐叉羅を導こうとする蛇眼を持つ男、甲賀三郎(こうが さぶろう)との戦いが描かれている。作中に登場するキャラクターは『魍魎戦記MADARA』のキャラクターの転生か、あるいは同一のモチーフをもった存在となっている。

13歳の新月の夜に迎えに行く。山彦の村で育った少年である伐叉羅は、謎の男によってそう予告されていた。しかし村の長老徐福は、伐叉羅の力を悪用されることを恐れ、伐叉羅を村から逃がす。それを知った甲賀三郎と彼の手下、鬼面衆たちによって村は壊滅させられてしまう。村に戻った伐叉羅も深手を負わされてしまうが、戦いの中で伐叉羅の体は魔物のように変化するのだった。そんな伐叉羅の描いた本作において、蓬莱幕府の征夷大将軍として現れるのが両面宿儺だ。両面宿儺は畿央壊滅後、東日流を除く四州を統一し、牛頭大帝から帝の証である神剣クサナギを譲り受けようと東日流へと侵攻するのだった。


『変幻退魔夜行 カルラ舞う!』

『変幻退魔夜行 カルラ舞う!』

出典:amazon

政府からの任を受け怪事件を収める家柄に生まれた双子の女子高生の活躍を描いたサイキックオカルトアクション。主人公の双子の女子高生、扇舞子(おうぎまいこ)と翔子(しょうこ)は代々怪事件を鎮めることを使命としてきた「迦楼羅神教」の38代目教主。政府からの密命を受け、怨霊や呪いによって引き起こされる様々な怪事件に立ち向かい、事件を解決していく。

双子の女子高生の舞子と翔子には、霊や呪いが引き起こす怪事件を鎮めることを務めとする「迦楼羅神教」38代目教主としての顔があった。ふたりが初めて内閣調査室からの依頼を受けて向かったのは奈良県。そこには朱雀門を復元し、盗んだ蘇我入鹿の首を用いて外法を完成させようとする企みがあった。この事件の裏側には、両面宿儺を信仰する飛騨の宿儺一族の暗躍があった。舞子と翔子はこの事件をきっかけに、度々宿儺一族とあいまみえることとなる。霊を見る目を持った舞子と、霊を払う力を宿した翔子が、お互いの魂を入れ替えひとつの体に扇家の力をふたり分宿す「変幻」の技を駆使し、日本各地で巻き起こる怪事件に立ち向かっていく。


『呪術廻戦』

『呪術廻戦』

出典:集英社

特級呪物を飲み込んだ主人公が「呪い」と呼ばれる存在と闘う姿を描くダークファンタジー。虎杖悠仁(いたどりゆうじ)は並外れた運動能力を持ちながら、心霊現象研究会(オカ研)に所属する高校の1年生。祖父が「人を助けろ」「大勢に囲まれて死ね」という遺言を残し他界した日、悠仁の前に特級呪物を追う伏黒恵(ふしぐろめぐみ)が現れる。

虎杖悠仁は並外れた運動能力を持つ高校1年生。祖父が他界した日、悠仁の前に特級呪物を追う東京都立呪術高等学校の生徒、伏黒恵が現れる。悠仁が拾ったのは「両面宿儺」の指で、特級呪物とされる呪いの品だった。時刻を同じく夜の学校で、オカ件の先輩たちが両面宿儺の指に巻かれた封印を剝がそうとしていた。伏黒と悠仁は学校へと急行し「呪い」の化け物に襲われていたオカ研の先輩二人を救い出すことができたが、強大な呪いの前にピンチに陥ってしまう。呪いは呪いでしか祓えないと知った悠仁は、呪力を得るために宿儺の指を飲み込む。猛毒同様の特級呪物を抑え、自分の内側に両面宿儺を封じ込めた悠仁は、呪術高専に転校し呪術師としての道を歩み始めることになる。


『地獄先生ぬ~べ~』

『地獄先生ぬ~べ~』

出典:集英社

自身の左手に強大な力を持つ鬼を封じた小学校の教師が主人公のオカルトアクション漫画。霊能力を持つ教師、鵺野鳴介(ぬえのめいすけ)は、鬼を封印した鬼の手を持ち、普段は左手に黒い手袋をはめてそれを隠している。学校の中で起る怪事件など生徒たちを巻き込んだ事件が起こると、鬼の手を使い事件に立ち向かっていく。アニメ化もされ、『地獄先生ぬ~べ~NEO』や『地獄先生ぬ~べ~S』、『霊媒師いずな Ascension』など続編やスピンオフも展開されている。

左手に鬼を封じ込めた鬼の手を持つ童守小学校5年3組の担任を務める教師 鵺野鳴介は日本でたった一人の霊能力教師で、「ぬ~べ~」と呼ばれている。ある日ぬ~べ~のクラスに立野広(たてのひろし)という少年が転校してくる。明るくにぎやかな広だったが、転校の理由は超問題児ということだった。広がちょっとしたことで暴力的になる理由が、彼にとりついた衷妖(ちゅうよう)の仕業だと見抜いたぬ~べ~は、鬼の手によって妖怪を除霊。広に平穏な生活を取り戻させるのだった。生徒を守るため数々の怪事件に遭遇するぬ~べ~は、第216話で日本書紀にも登場する飛騨の大妖怪、両面宿儺とも対峙する。二つの頭に一つの体、八本の手足を持つ両面宿儺は、鎧を身にまとい刀や大木槌、槍などで武装した巨大な人型妖怪で、そのおろすべきパワーと頑丈さでぬ~べ~を追い詰めた。この大妖怪を退治するため、ぬ~べ~は鬼の手の力を開放させ立ち向かう。


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