水木しげるの代表作であり、戦後日本に妖怪という概念を定着させた作品。主人公鬼太郎を中心に、多種多様で強烈なキャラクター性をもった妖怪たちが巻き起こす騒動を描いている。登場する妖怪の大部分は、日本各地の伝承や江戸時代の黄表紙などに記されていたものを原典としているが、子泣き爺、砂かけ婆、一反もめん、ぬりかべなど、本作によってそのイメージが確立し、一般に膾炙されることになった妖怪も多い。また、本作は貸本漫画であった『墓場鬼太郎』をベースとして少年誌に連載された作品であり、鬼太郎、目玉おやじ、ねずみ男などのキャラクターは、『墓場鬼太郎』版のものがほぼそのままの形で流用されている。なお、連載当初のタイトルも『墓場の鬼太郎』であったが、TVアニメ化にあたって『ゲゲゲの鬼太郎』に改題され、それが定着した。最初の少年誌連載以降、青年漫画誌や一般誌を含む数多くの雑誌媒体で掲載・連載されており、『鬼太郎夜話』『鬼太郎のベトナム戦記』『鬼太郎とねずみ男』『鬼太郎の世界お化け旅行』といった続編・派生作品も多い。